8話 掌を射んと欲すれば先ず馬を射よ
「お前とは楽しめそうだ…。俺のパンチをまともに受けて無傷だったのはお前だけだからな…。」
九条はミタマを出す。巨大な機械の拳のような見た目だ。
「言っておくが俺は負けねぇしこの間の借りも返せてねぇからな。受けて立つぜ。」
喪介も応える様にミタマを出す。
だがそれはいつもとは違った。ミタマの左半身が黒く、右半身は白くなっていたからだ。
「…ん?違う。まあいいか。」
「行くぞ!」
九条が言うと、巨大な拳が喪介目掛けて飛んできた。
「…チッ、
ミタマが右腕を突き出すと、拳が増えた。
巨大な拳と無数の拳がぶつかり合う。
「なるほど、増えるパンチか。前とは形態も違う様だな。」
九条は冷静に分析する。
「だが…パンチを見る限り右腕しか増えない様子。その程度…俺の『
そう言うと、もう一つ巨大な拳を出した。
「何!?2つ!?」
「当たり前だろう、人の拳は基本2つ。そんなことより余所見をしていていいのか?」
飛び交う2つの拳、喪介は避けることで精いっぱいだ。
「挟み潰してくれる!!死ねい!!!」
そう言うと拳が開き、喪介を両掌でおし潰そうとした。
何とか抑える喪介。
「グググ…ッ!」
「これで俺が唯一の最強だと…証明されるんだ…。」
さらに潰す力が強くなる。
「グハッ…。」
完全に潰れた。
「勝った…。」
と、その時。
「はああああああ!」
喪介は跳んでいた。
「何!?」
驚く九条。
「食らえ!
「増えるパンチぐらい…防いでくれるわ!『proto-Z』!!!」
が、動き出さない。
「う…動かないだと!?何故だ!?」
九条は困惑する。
「おりゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
すかさず増えるパンチを九条にヒットさせていく。
「…何だ?手ごたえがおかしい…。」
喪介は殴るのをやめた。何と、そこには盾があった。
「はぁ…はぁ…少し食らったが…やはり俺は恵まれている…。」
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