第1話 鉄の臓物


世界は一つずつ変貌の少ない移り変りを残す

昔は一進一退を繰り返しめまぐるしく変わっていたそうだ。


羨ましい


今は

そう人類が生まれて

==億年たった今では人も死ににくく。

増えにくく。

すでに予測された世界をただ波に逆らえずただ彷徨いながら、


つまらないを抱えて生きている


きっとすべての人が



人には全員に33桁の個人番号が割り振られている。

有史以来名前が残る人からいつからかつけはじめたそうだ。これがたった一つの自己の存在証明のある物だと多くの人が思っているだろう。

そこらへんの事由は、どうでもいいが、自分の番号はとても気に入っている。

もちろん。そんな長い番号で呼び合いはしないから、名付け親にもらった名前は使い続ける。

たまに自分の名前を忘れるなんて話も聞くが、よくわからない感覚だ。ただ忘れていてもなんの問題もないこの世の中では、非常識というわけでもないし取り分けてどうでもいい。


そんなことよりも

僕はとある話を聞いて、遙か昔の話がとても気になって気に入って気を巡らせている。


嵐のように歴史が動いていた時代、今では夢物語。

その中で100年とい先を予測して見せたという書物があったそうだ。だが今は1000年単位で予報と称していろいろな予測をほぼ90%の確率で当てている。人生の3分の1を当てたからと言って珍しくもない。

だがその時代は寿命が100年もなく。

今のような装置もなければ、世界も大量の境界や諍いがあり、明日何が起こるかわからない時代だそうだ。とても胸躍る。

だが義体技術が乏しく。病気や怪我により常に悩まされていたようだ。そこは今の時代で良かったとは思う。

そんな中で差異はあれど、当てて見せたのだという。

なかなか興味深かった。


だが、それだけではなかった。その後遙か彼方のような、今の時代も予知せしめた物語あるのだそうだ。

まぁ曖昧なものが多かったようだが、獣人研究が遂行されたが、事件以後禁止され、義体技術の促進になったことや、生物としての獣人化は促進されなかったが、義体形状異型

つまり、獣人のよう機能形態の義体普及はなされていること。自我を含む体の電子的バックアップ。空想生物の科学的製造社の躍進。移動手段として、別空間との場所を次元を無理やり繋げて移動手段にする方法が効率的に悪く、空間の移動経路に干渉して、移動総距離を縮める程度になったこと。多重思考訓練により、複数の自個体を操れるようになること。

仕事という概念の喪失。

通信技術による異星間交友が始まったが、未だに接触は果たせていない事。

予知されていた時代の平均寿命よりも4倍の寿命が伸びたが、未だ不死には出来ずにいるが、寿命を伸ばす事に意義を感じなくなってきたこと。肉体という言葉が、我体になっていったなど。

僕は生まれて初めてのような躍動を感じた。


僕も同じようにありえないような先の話を書きたいと思った


僕は残したい。個人番号だけではない。

ただ一つ。

この予測し尽くしてしまわれた世界よりも先の世界を予見みて

馬鹿にされようと誰も手に入れていない世界を創りたい

この自分の鉄の臓物が朽ちるまでに、

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未来世想(仮) 野々下 勝也 @nonokatu

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