19日目 肉祭り

彼曰く、今回は肉会だよ。


 ***


同僚と燻製パーティをしました。

燻製用の鍋を持っている先輩の自宅で、大人のたしなみとしての食事会を決行。

人数が多いかもしれないけれど、美味しいものを前にして断るなんてこと、私にはできなかった。

今回の主役は肉。鳥、豚、羊、牛。どれも素晴らしいポテンシャルを持っている気がする。というか、燻製の肉に美味しくないものはない。絶対美味いに決まっている。


まずは鳥。骨付きのもも肉にマジックスパイスを下味でつける、どう食べても美味しいとわかる肉に、美味しいとわかっている味付けをすることの罪深さ。これだけで世界的犯罪のような気がした。


続けて豚。スペアリブ。脂のりのいい肋骨キワキワの肉は、赤身も負けていなくて、塩コショウで十分な美味しさだったけど、さらに黒瀬スパイスも追加すると爆発的な美味さになった。贅沢してるなぁという感情も置き去りにするくらいに、「美味い!美味い!」が弾けていった。煉獄さんかよ。


お次は羊。ラム肉一丁。今回のラインナップで一番クセのある味で、クセのある香り。ジンギスカンと、フレンチレストランでしか食べたことがないレアな肉。これでもかとスパイスをかけても、燻製の香りと本来の肉の香りが強すぎて、口の中が匂いの大渋滞を起こしていた。ちなみに圧勝だったのは燻製の香りでした。


ここまでくると、多すぎて食べられる量が少なくなってきてました。むしろ無理やり腹に詰め込んでいたところある。


最後が牛肉。あえてシンプルに塩コショウのみの下味で。じっくりじっくり燻したおかげで、絶妙な火入れになっていた。持ち上げるトングからだらんとぶら下がる肉塊からは、ほどよい柔らかさと固さを感じる。切り分けてみると、期待通りのピンク色。このまま枕と布団にしたいと思える出来栄えだった。少しでもさっぱりと、と思ってワサビをちょいとつける。ワインで流し込む瞬間が最高でした。


しばらく豪快に肉を食べていなかったこともあって、今回の肉会はとても満足できるパーティだった。

次は魚会。飲める量は少なくても、たくさん食べられるならそれでよい。

時間作って行きたいですなぁ。

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