19日目 ダブルブッキング
彼曰く、予定が二つ重なること。
***
ダブルブッキングしてしまった。
やらないといけない仕事とやりたい仕事の2つ。
納品の時期と企画始まりの時期が重なったりするとよくあること。
現状の私の立場としては4本の話数を持ちながら、次の企画のプリプロ段階に参加してる。
4本とも順次納品していく段階に入って、あとはリテイク作業を残すのみとなっている3本。
まだこれからが佳境の曲者話数が1本。
これは本当に地獄になりそう・・・。
すでに地獄の入り口に片足を突っ込みかけているのだけど。
さすがに4本も持っていると重なりがちで、リテイクの確認作業が入ってくると1日で仕事が終わりきらないときもあるのです。
そしてまさに今日、やらないといけないリテイク作業と、やりたい仕事のプリプロ企画の予定が重なってしまった。
これは難しい、究極の2択。
リテイク作業は私が回さないといけない。
他のスタッフは自分の作業で手一杯で、先輩も大変。
後輩はまだ独り立ちできていないので仕事を預けることはできない。
プリプロ企画の方は私がいなくても回るものだけど、議事録係という形で参加させてもらえている限りは参加しておきたい。
正直どちらもやりたい。
今日ほど「分身出来たらいいのに・・・!」と感じた日はない。
ナルトの世界線になってくれたら、そもそも仕事がこんなに大変になることもなかったのだ。
だが決断の時は今すぐそこにある。
「いや~、行きたいっすね~」
プリプロの今日の会議は取引先のオフィスで開催される。
私の会社からは電車で40分ほど離れたところになるので、おいそれと出発してしまうと戻ってこれない。
確認作業も、正直言えば先輩に押し付けてしまってもよかったのだけど、現時点で割とてんやわんやしている先輩に渡すのは少し心配もある。
多分頼めばやってくれるのだろうけど。
「ダメだよ。納品なんだから、こっちが優先」
「わかりました」
その手を使う前に上司から釘を刺されてしまった。
二つ返事で了解。
これが割とブラックめ企業での仕事の仕方である。
結果的にせめてもの抵抗として、名刺入れだけ取引先に持って行ってもらった。
持って行ってくれた同僚に「せめて名刺入れだけでも・・・」と、名刺に魂を乗せて気持ちだけ参加。
次行く機会があるときは、今度こそ本体ごと参加したい。
ダブルブッキングしないように予定を組めるようになる「できる社員」になれるように、成長したいものね。
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