26日目 泥中に咲く

彼曰く、歌のイメージというか、印象がすごく好き。


 ***


『泥中に咲く』という歌を知っていますでしょうか?

YouTubeに上がっているのでぜひ聴いてみてほしいです。


URL貼っていいのかしら・・・?

ちょっと規約を覗いてみたところ、

『私的利用範囲外、営利目的でのサイト利用は禁止』とのこと。

実際にAmazonの販売ページを公開プロフィールに貼っていた人が、

運営から注意を受けてあわやアカウント停止になるところだったと話しています。

今回の場合は特に営利目的というわけではなく、

私的利用というわけでもないので大丈夫そうな気もしますが・・・。

なんとなく怖いので止めておきます。

でもせめて知ってほしいので、候補は出しておきます。


歌い手はウォルピスカーター。

”両声類”と言われる、男声とも女声ともとれる、独特な声色を持つ人が

作詞作曲したオリジナルの楽曲です。

公開は2018年末、約2年前ですね。

じわりじわりと聴いている人が増えているようで、

私も度々聴くのですが、再生回数が伸びているのを見ます。

ちょっと前に職場のみんなでカラオケに行ったとき、

確かリストの中に入っていた気がします。

なんなら歌ったかもしれませんが、

音痴な私は人前で歌ったことを記憶から無くしているので暗中模索です。

思い出そうとしたところで意味なし。

でもYouTubeの自動再生で音楽を聴くとき、

必ず入ってくる曲の1つで、毎回口ずさんでいるのは確実です。

あまり大きな声では歌えないのが残念です。


シャウトするタイプのハードロックなわけではなく、

どちらかと言えばバラード的な印象。

一筋の光がだんだんと近づいてくるような始まりは静かで、

囁くような歌詞は寂寥感と現実の残酷さを表現しています。

時計の針が進む音とともにピアノやドラム、キーボードが足されていき、

だんだんと胸躍るようなリズムは躍動感にあふれて楽しくなってきます。

歓びに満ちたような歌い方も聞き入ってしまう要因の1つでしょう。

素晴らしい人の存在を認め、称賛するような歌詞と相まって、

徐々に上がっていくテンポは思わず一緒に歌ってしまうようです。

辛い現実に目を向けつつ、これからへの希望を歌い、

切なる想いと次代を託すような楽曲は耳に残り、

感情にぶれやすい私なんかはついついリピートしてしまいます。


哀しくなる歌詞なのに、どうしても大声で歌ってしまう。

大げさに表現しているように聞こえてもいいから歌いだしたい。

高ぶるような想いを吐き出したい。

世の中にはびこる無責任な責任の押し付け合いに疲れたとき、

この歌が心の救いになるような、そんな気がします。

「そこまでじゃない」って人も聴いてほしいです、いい曲なので。


泥の中に咲くと言われている花は蓮です。

ヒンドゥー教では気高く咲き、すぐに花開いて水を弾く凛とした姿が、

清らかに生きることの象徴されています。

このイメージを継承した仏教では仏の智慧や慈悲の象徴とされ、

死後、極楽浄土にて同じ蓮の花の上に生まれ変わって身を託すという、

”一蓮托生”の語源にもなっています。

たとえ生きづらく、大変な世の中でも、

次の世代、もしくは明日の自分に向けて想いを託し、

今日までの自分に1つの区切りをつけるとしよう。

知ってしまったなりの生き方。

潔く、諦めているように聞こえるけれど、正しくもある。

一緒になって歌っていると元気になる、名曲です。

この日記を読んでくれる物好きなありがたい、まさに仏のような人たちだけでも、

見てもらえると嬉しいです。

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