7日目 ひと段落

彼曰く、今日のところは余裕だった。


 ***


仕事がひと段落しました。

いつもは大変だなー、なんて文句を言いたくなる作業の1つでも、

過ぎてしまえばどうということはないです。

嫌だなー、やめてほしいなー、できれば避けて通りたいと思っていることほど、

終わってしまえば大したことはないもの。

やってみてわかるというのは往々にしてあるのです。


仕事始めをしてすぐに仕事がひと段落するとはこれ如何に。

仕事を始めようとみんなが躍起になっているとき、

私は1人のんびりとコーヒー片手に休憩時間を楽しんでいます。

私の次の仕事も、本腰を入れるには私ができることはまだ少なすぎる。

打ち合わせの段取りを組んで、その通りに行って、

不足した資料の確認と先の話の前確認。

自分の仕事の前後確認は大切なこと。

今のうちにやれることをやって、これから先の自分のスケジュールを組み立てる。

2年の経験しかないけれど、2年の経験でもできることです。

今後何をすべきで、何をしておけば楽なのかは大体想像がつく。

信頼度としては天気予報ほどもないけれど、

予想と予測は円滑な仕事のためにも大切なことです。

その積み重ねが私たちの作戦となっていくのですから。


綿密に立てた作戦が崩れるとしたら、、、

不測の事態か、精神的な原因か、

もしくは自分の力ではどうしようもない外的障害か。

いくら自由な職場とはいえ、上からのお達しには逆らえません。

それは国から会社に対するものも同じ。

会社も法人、人扱いとなれば、政府としても一国民に同じ。

緊急事態宣言したのだから、営業時間を短縮するように。

そんな勧告が明日発表されるそうです。

今更後手に回った対策なんかしても、感染が止まるとは思えません。

よくもまあそれで上は納得するんだなと思いますが、

本当に納得しているのかどうか。

人の本心まではうかがい知れません。

でも下の人間は心の声をこぼすことが多いので、

阿鼻叫喚、非難の嵐が巻き起こっています。

「やめてほしいなー、ホント」

「仕事させてくれよー」

薄給でも給料は給料、もらえるものがあるうちは働かせてほしい。

解雇されないだけ私たちはありがたいですが、

他の業界、企業の人たちは大変らしいです。

仕事がひと段落するどころか、人生の分岐点に立たされたりだとか。

私の現状の人生設計は滞りないですが、

不測過ぎてどうしようもない人も多いのです。

そんな人たちを思いながらコーヒーを飲むのは、、、

いい気分とまでは言いませんが、安堵感に包まれるのも事実。

一方で、もしかしたら近いうちに自分のそうなるのではないかという不安。

背後の闇からこちらを覗く者がいる気がします。

それが背中に触れるのはまだ待ってほしいです、

人生がひと段落したわけではないのですから。

更なる不測の事態がいつ来るかはわかりませんが、

それこそやってみて初めて分かるもの。

その時のために、私はできることをやれるまで。

頑張っていきたいですね。

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