6日目 日曜朝
彼曰く、一層寒くなってきた。
***
12月最初の日曜日。
今日は随分と寒く感じる。
最近よく家に一人でいることに退屈を感じているからかな。
それとも寂しさを感じているからかな。
誰もいない部屋に一人。
冷たい空気に囲まれて、温かさを求めて布団にもぐる。
夜遅くまで動画を見るのも、きっと人恋しさを求めてのことだと思う。
どうしても夜更かしをしてしまうことが多くなってきたここ2週間。
やりたいことどころか、やらないといけないことも満足にできていない。
携帯変えたり、イヤホン新しいのを買い足したり、
生活用品を買い足したりはできているからいいのか。
それさえできていればいいのだろうか。
私は日曜日はどう使っていただろうか。
学生時代の日曜日は自由時間の延長戦だった。
平日にもある自由時間が、日曜日はずっと多い。
やりたいことも、やりたくないことも、
いっぺんに片づけてしまえる山のような日。
積み上げられたいらないものを一掃するのはとても楽しかった。
終わった後の達成感、それを求めて日曜日を過ごしたこともあった。
日曜日に毎回やらないといけないことが詰まっているわけではないけど、
そういうタイミングは日曜日に偏りがちだ。
なんでだろう。
神様のいたずら?悪魔のせい?
私の人生で払い損ねたツケ?
多分最後のやつが正解。
やろうやろうとして遠回しにしてきたことが、
1週間分一気に流れ込んでくるのが日曜日。
何もしなくていいようでいて、やるべきことが多い1日。
そう考えると日曜日というのはとても憂鬱な日なのかもしれない。
貴重な休み、どう過ごそうと私の一存。
近くの公園に出かけてもいいし、商店街で買い物を楽しんでもいい。
あるいは昼過ぎまで惰眠をむさぼっても、ゲームや漫画で食いつぶしてもいい。
すべてが自由で、選択次第で日曜日の気分が変わる。
終わったときに楽しかったと思えるか。
時間が風のように過ぎたことに夜になって気づいて後悔するか。
もう少しこの時間を過ごしていたいと嘆くのか。
どんな終わりになるかも私次第。
憂鬱な日にするか、歓喜に満ちた日にするか。
1日の終わりですべてが決まるというわけではない。
朝の気分もとても大事。
起きたくない、何もしたくない、外が寒そうだから出かけないでおこう。
素直な気持ちを出せる数少ない日だ。
仕事では我慢していることも、この日だけは自由にさらけ出せる。
面倒事も、考え事も、少しだけ減る1日。
その分欲求に正直に過ごせると思うと、
なんだかそれだけで楽しく過ごせる気がしてきた。
私は欲望に正直だなぁ。
カーテン越しの空がとても青くて、一層寒そうに見える。
寝転がりながら、今日はどう過ごそうかなんて考えていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます