4日目 贈り物

彼曰く、何かを贈るという営み。


 ***


贈り物を選びました。

仕事でお世話になっている人たちへ。


遠方に住んでいる方たちで、昨今の状況もあり、

直接会いに行くことができません。

仕事で用があれば行けなくはない、

なんなら仕事という建前で遊びに行くこともできるかも。

だけど万が一を考えると、東京の人間がぬけぬけと顔を出すわけには・・・。

迷惑かけたり、慣れないデジタル環境で面倒だったりしますし、

素材が不足していると送りと受け取りで時間を食いますから、

その分調整が大変でした。

それでも上がってくるものはいいものですし、この関係は継続させたい。

せめてもの想いを込めて、贈り物をすることにしたのです。


何かを贈るのは久しぶり。

好きなもの、苦手なもの、欲しいもの。

人それぞれの好み、要求にすべて答えるのは難しい。

だから今回は細かいことは考えずに、贈りたいものを贈ります。

「大事なのは気持ちだから」なんてことを、

バレンタインが近づく頃に友達が言っていたっけな。

軽い気持ちでも、重たい気持ちでもないけど、

まっすぐなこの気持ち、正直な私の想い。

肩を並べることの難しい遠くの人たちに届け。


重ねた生地を包んだチョコレートが溶けないうちに。



そう、贈ったのはミルフィーユ菓子(チョコレートコーティング)でした。

私も食べたかった・・・。

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