2020年9月

1日目 9月

彼曰く、今月は何をしようかしら。


9月。始まりました。

いつも通りの通勤路。

久しぶりに電車に乗ります。

雨が降りそうな予感がする日はいつも電車。

自転車でパーッと走っていける距離ではあるけど、

10分と少しを水に濡れたまま走り抜けて、

風邪をひかない自信は私にはない。

そんな元気は年中走り回っていた小学生時代に捨ててきました。

そも、雨の日に傘をささない教育を私は受けていません。

あの頃の私でも、傘が危ないと学校から思われている頃までは、

ちゃんと合羽を羽織っていました。

頭の先から足の先まですっぽりと覆ってくれる。

小学生に上がったばかりなのに、

幼稚園で来ていたスモックを思い出します。

もちろんその頃も合羽は着ていましたがね。


いつもと違う通勤はなんだか不思議な感覚です。

目的地は同じはずなのに、

全然違うところに連れて行かれてしまうのではないか。

そこはかとない不安と、根拠のないワクワクと、

半々の気持ちが綯い交ぜになって心を覆う。

周りの雑音がなんだか気になってしまう。

いつもよりも他人の視線が濃く感じる。

もしかしたら私がここにいることに対して、

文句を展開して持論をぶら下げて、

隙あらば味のある台詞でぶん殴ろうとしているかもしれない。

自意識過剰、というやつでしょうか。

被害妄想気味、と言われればそうかもしれない。

なんでもない日常で、私が過ごしている世界の何ら変わりないはずなのに、

なぜだか受け入れられていないのではないか、

そんな気分に襲われてしまう。


入り口だけは誰にでも開いているけれど、

出口は人によって違う電車の改札。

その土地によって降りる人は選別される。

郊外であれば家族持ちの少しお金に余裕のある人。

都心なら仕事をバリバリこなす社会的地位の高そうな人。

中央線沿線なら大学から小学校まで様々な年代の学生。

山手線ならお金と時間を持て余しがちな若者やお年寄り。

なんとなく人の出入りの風景が、米や豆を選別する機械のように見える。

重いものは早いうちに、軽いものはいつまでも。

限界値になるまで選別は続き、

極端なものは廃棄処分か、よくて訳あり品。

資本主義と品質主義の社会の中で、

売れる価値を見出されるだけまだましかもしれない。

そうなる人さえ、いなかったりする理不尽な世の中だから。

であれば、ただ一駅で降りてしまう私はどうか。

JRにとっては価値は少ないかもしれない。

薄利ばかりの利用客は扱いにくいでしょう。

でも私にとっては便利です。

受け入れられないかもしれないけれど、

こういう時だからこそ利用したい。

そこにあってありがたいという気持ちは本物です。


勝手に不安をもっておいて、

自分の中で消化して解決してしまう。

結局誰にも向かわない心の影は、

私が電車を降りるときに踏み潰しました。

しょせん一時の不安、誰にも気づかれないままならそれでいい。

新しい感情を抱けたことに、私は感謝すべきなのでしょう。

自己表現は苦手でも、自己肯定感を忘れてしまっては、

自信が失墜したときのリカバリーが大変です。

今のうちに自分なりの自己投影と、

客観的視点を養っておくのも、今後のためになりそうです。


そんなわけで今月は。

自己肯定感と自我の表出による周囲への影響、

その後の自信回復と社会的復帰において必要となりうる障害について、


考察しません。


そんなことは大学生に任せておけばよろしい!


ともあれ私もやるべきことをしたいです。

ちょこちょこと仕事との折り合いもつけられそうな予感。

後半になるとまた忙しくなるでしょう。

どこかに転機が訪れるはず。

そこまでに小説、完結を目指します。

それとお蔵入りの供養。

短い時間で考えたなりに、ですがまとめるつもりです。

それと次の作品の構想。

もう少し練り上げて書き溜めを作りたいです。

ついでと言っては何ですがこの日記も。

いつまで続くかは相変わらずわかりませんが、

やれるだけのことはやりましょう。

秋雨前線に台風も来ています。

今月は天気の見極めを大切にしたいですね。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る