誰かに向けてるひとりごと

21日目 おこり

彼曰く、来週は頑張れるようにしたい。

金曜日。

週の終わり。

普通なら仕事終わりに誰かと飲みにでも行きたい気分だけれど、

時短営業の今の時期ではそれも叶いません。

残念無念と思いながらスーパーに寄ります。

今週はなんだか疲れました。

月曜日は珍しく集中して仕事をして1日を終えました。

まさに突っ走って仕事に生き抜いた日でした。

と思えば火曜日からはやる気がだだ下がり。

水曜日、早起きするメリットに気付くことができたにもかかわらず、

木曜金曜は前と同じ11時くらいの出勤に戻ってしまい、

炎天下で肌を焼きながら出勤することに。

右肩下がりのテンションは上がることなく、

金曜日の昼時点で基本水準を下回り、

しばらく低迷しておりました。

心の景気が悪いと、態度にも出てしまうようで、

普段は冷静さを保ちつつ、仕事に向き合って真面目さを演出しているのに、

木金の私はやる気のなさの権化のよう。

まるで目の前のことに集中できず、

すぐに席を立ってはあちこちうろうろ。

目的もなく動き回っておりました。

強いて言うなら心を落ち着けたい、

気分を入れ替えてリフレッシュしたい、という考えのもとだったはずが、

歩くだけで疲れてしまい、

しばらくして席に戻ってみても、

やる気が戻ることはなく、

資料を見ているようで見ていない。

畑にたたずむ案山子よりも動かない朴念仁になっていました。

誰かに声をかけられても大した反応もできず、

心をどこに置いてきたのやら、

感情の発生が言葉を発した後になっていて、

何やら皮肉屋のようないやらしい返答の仕方をしてしまうこともしばしば。

今日私に話しかけた人は一様に思ったことでしょう。

「梅ちゃん、今日疲れてるね」

まあ、その通りでございます。

今日どころか今週ずっと疲れてます。

事務仕事はしたくないですね。

なのである程度やらないといけない雑務が終わったら、

心のつかれる連絡の嵐。

テレビで急に流れる砂嵐のように、

わずかに残った感情と理性をかっさらっていくあの作業。

もとい仕事、そう思いながら連絡すべき人をリスト化して気合を入れます。

すると不思議なことにちょっと心が軽くなりました。

今週どちらかと言えば人と話す機会が多かったはず。

にもかかわらず話すことができることが心地よい。

きっと心が求めていたのです、

誰かの声が、自分以外の存在が、

私という存在を認識してくれることを。

私が話しかけているのは言わずもがな、

相手が私の言葉に反応してくれる。

ただそれだけが嬉しくて。

今週頑張ることができてよかったと、何故か思っていました。

今週頑張れたから人の声が嬉しかったというよりは、

人の声を感じることができたから今週今日まで頑張れた、という印象。

今週は存在感をなくして働いていると思っていましたが、

実はちょこちょこ挟んだ雑談が、頑張りを続けさせていたのです。

これに気付けたのは大きな発見でした。

上がる見込みのなかった気分が上がり調子に上方修正。

気持ちのいい週末を迎えられそうです。

ひとまず記念にスーパーでおつまみとお酒。

これで楽しい日々のおこりとしましょう。

産声を上げた清々しい気分の私。

週末を楽しく過ごして、来週も元気に過ごせるよう、

英気とやる気を養うとしましょう。