第3話
私は公園の椅子に座った。
隣の椅子には女性とその息子と思われる子供がいた。
「ママー。あのお姉ちゃん何だか暗い顔してるね」
「太郎人様になんてことを・・おほほ・・すみませんねぇ・・」
「はぁ・・生まれつきそうです」
私は消え入りそうな声で呟いた。
女性は目をぱちくりとさせた。
ポーン!
子供は手に持ったゴムボールを私の頭に投げつけてきた。
「う・・」
「コラ!太郎!・・すみませんねぇ・・」
女性はすまなさそうに謝った。
「大丈夫です・・慣れてますから・・」
私は立ち上がり公園のトイレに向かった。
単におしっこがしたくなったというだけだが。
用を済ませてトイレの鏡を見るとさえない表情をした女子高生の顔が映し出された。
髪は肩くらいまであるがほとんど手入れをしてないのでボサってる。
目の下には少し隈ができてる。
私がベンチに戻ると女性と子供の姿はもうなかった。
太陽が傾いてきた。
私は携帯電話は持ってないのでただぼーっと誰もいない公園を見ていた。
サイエンスファンタジー 御崎 @ryuichi12345
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