第8話
「あ、送っていくよ」
乗り切った。
ああ、良い一日だったなあ。そう思いながら
「ごめんね」
だから
「え? な、なにが?」
こちらに目も合わせず、
「
そ、それはそうなんだけど、それは全然
そんなことは言えない
「
「ホント?」
「ほ、本当」
「また来週も来たいって言ったら、
「めちゃくちゃ
「本当に?」
「うん。本当に。
「それは知ってる」
やっと、
家に帰ると、サヨちゃんはもういなかった。満足したから
たった一日だったけど、とても長い時間を過ごした気がする。
その日の夜、
「おばあちゃん、残念だったね」
「おばあちゃんって、さよ子ばあちゃんのこと?」
「うん」
「あんたにはまだ知らせてなかったと思うけど」
「虫の知らせで聞いたんだよ」
なにいってるんだか。母親はそういいながら続けて
「まあ、あのくらいの年になれば仕方ないわよ。手術が成功して本当に良かったわ」
「............手術が成功?」
「そうよ。」
「あれ、ばあちゃんって死んだんじゃなかったの?」
「なにバチ当たりなこといってんのよ。まだまだおばあちゃんはピンピンとしてるわよ。今度遊びにでもいってあげて」
それじゃあ、あのサヨちゃんはいったい
それから
あの子がいったい
今となってはとんと検討がつかぬのであった。
幽霊サヨ子 白玉いつき @torotorokou
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