秘密がバレる日

嫌な予感は当たった。


翌日、学校に行くと千晶以外にも

駅に桜沢くんといるところを見ていた人がいたらしく、


すでに噂として広まっていた。


「ねぇ!本当?」

同じクラスのひかりちゃんや、さやりん。さらには山下など、ミーハーな人たちに

入った瞬間、早々に囲まれてしまった。


「ごめん…準備が…」逃げようとすると、


「もう💢うるさい」


千晶が叫んだ。


「一緒の家に住んでいるだけなんだから、理由も聞かずにゴチャゴチャ言わない!」


さすが私の親友、

困った時は一番頼りになるけど

今の発言。

爆弾要素も含んでいたよ?


今の発言、教室にいた人はもちろん。

廊下で聞いてた

別のクラスの人もびっくりしてるし。


「ねー。一緒の家に住んでるって事は同棲?」


ひかりちゃんの発言に他のクラスの人が


「桜沢凛斗と福原美葉菜が同棲〜」


と叫びながら自分のクラスに伝えに行ってしまった。


小学生かよ!


「もうそんなんじゃないって💢」


きっかけを作ったのに一人怒る千晶。


「え、どういうこと?」


さやりんと山下が食いついた。

「千晶〜」小声で千晶に文句を言おうとすると「私カバン置きに行かなきゃ」と行ってしまった。


「どういうこと、どういうこと。」


クラスメイトに囲まれ続けてる私は、

こりゃだめだと観念して事情を話した。


「なるほどね。大変だね。」

納得しているクラスメイトを見て、

変な噂が立たずに済む。

とほっとしていると、廊下から


「福原さん」


と声がした。


あ、このこと他のクラスにも広まっていたんだっけ…





「こんにちは、福原さん。大竹ゆなです。」


私を呼び出した人はC組のマドンナと言われて雑誌のモデルもやってる大竹さんだった。


「少し時間いいですか?」


と連れて行かれた場所は屋上。


「どうしたの大竹さん?」


「うるさいなあ💢ちょっと黙っててよ。」


 屋上についたらいきなり、

大竹さんの態度が一変した。

途端に大竹さんの取り巻きたちが、

私の腕を掴む。


「何すんの!誰か!」


「いや誰も来ないでしょ。ここ屋上だし。

バカなの?wwさすがE ww」


バカにしたように笑う大竹さん。


''ゆなち''というニックネームでほんわかした可愛い癒し系モデルのイメージが私の中で音を立てて崩れていった。


「図々しいんだよ!」


壁に向かって突き飛ばされる。


「どこがよ。」


「まず、Eのくせに桜沢君を好きになって

告白すること自体がおかしいよね。」


「そうだよ !Eのくせに」

取り巻き達が同調する。


「最低クラスは最低クラス。

身分にあった恋をしてればいいの!」


「誰に恋するかなんて

人の自由じゃないですか!」

一般常識的な正論を言い返す。


すると

「生意気な口聞いてんじゃねーよ!」

取り巻きの一人に叩かれた。


「ほら反抗するからだよww」


せせら笑う大竹さん。


「みんな言ってるよ。たいして可愛くもないくせに図々しく同居とかマジうざい。って」


そう言ってホースを持った大竹さん。


ホースの先には水道水が出ている蛇口。


「少しは綺麗になるように洗ってあげる。

感謝してね」

水かけられる!と思った瞬間。


「何してんの」


早乙女さんが入ってきた。

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