第16話【ゲームでもサバゲ?!】

 初めての大きくポイントをゲットできるゲームのあと院生たちは興奮し夜更かしをしようとする。

 健康面はともかく、時間面では問題はない、今日は3人1組でおつかいをすることをティールから伝えられ、その意欲があれば夜更かししても良いと伝えられていた。

 夜更かしで睡眠を補うため、【不眠糖】と【過眠糖】を渡していた。


【不眠糖】

 舐めると1日は眠くなくなる。だけど睡眠の必要時間を先延ばしにしているだけ。

 レアリティは低く、始めたてのプレーヤーでもすぐに入手可能。

 ゲームの方は夜に来ると眠くなるので使う人は少なくない。


【過眠糖】

 舐めると眠くなり、睡眠効率が上がって1時間の睡眠が2時間相当になる。

 舐める量と成分の質で、時間や睡眠効率、効果時間など、色々と変わる。

 不眠糖とは併用不可。


 まずは不眠糖を舐めて、後々から過眠糖を舐める。

 通常は夜の10時に寝始め、朝の7時に起きる。

 早く寝てもいいし、多少なら遅よく寝てもいい、当然起きる時間も。

 そこで今日は特別に1時までありにして、エンジョイしハッスルすることを許可する。

 そして先程ギリトリアでゲーム機を買い、決められたある時間で使用することができる。

 しばらくの間は時間は決めず、遊ぶ具合で変えていく。

 ゲームのソフトは対戦もしくは協力系のゲームしかなく、人がなきゃ無理である。

 各々はリビングで集まってしてるの人もいれば、誰かの部屋で集まってする人もいた。

 リビングではグリルとリーム、ホワイト、ココがいて、1人から10人までできる、1つのステージで自キャラを操作してHPバーをゼロにさせて最後の一人になるまでする、バトルロイヤルのゲームをしている。

 ガイアの部屋では、ガイアがこっそりとゼンを誘って2人で協力ゲームをしている。

 サキの部屋では、サキとラス、タルトらがパーティゲームをしている。

 そしてリビングでやっているゲームはニイナとティールも誘われ、現在6人でしていた。


「( ´∀`)フハハハハみよこの弾幕を」


「ちょっと!顔出しすぎよ」


 ゲームでホワイトがグリルに注意をする。

 銃器の操作やどんな特性があるかを知ってもらうついでにそこそこ楽しい、三人称SFシューティングバトルロイヤルをボットも含めて10チームのデュオ戦で戦っていた。

 チームは、グリルとホワイト、リームとココ、ティールとニイナとなっていた。

 一見戦力差はあるように感じるが、手加減をバレずにしやすいように反射神経が高い2人で固まっていた。


「油断しすぎだぜグリル」


「ちょっ、漁夫は勘弁してくれよ」


 慣れるのは早くゲームにすぐに打ち込めた。

 更にはゲームの用語を覚えたりもしていた。

 そこそこアイテムを漁れたグリルは建物から体を出してボットと撃ち合っていた。

 そこのところにリームが遠慮なしに弱ったボットをキルし、グリル目かけて打っていく。


「狙いやすい魚があればとるしょ。ココカモンゴリ押しで行けると思う」


「了解っす」


 ココとリームの位置は近く、直ぐに援護できる状態で、今1人になっているグリルに畳み掛ける。


「逃げて、グレ投げるわ」


「ひぇ〜、頼んだぜ」


 建物に3人いる状態でホワイトの指示にグリルが従い、5階から飛び降りる。

 このゲームに落下ダメージはなく、建物の密度と高さが高くスピーディーなバトルになりやすい。

 建物から50メートル近く離れているがグレネードでグリルの援護をしながら、2対2に持ち込もうとする。

 だが当然1ゲーマーであるティールは逃がすはずがなく。

 リームたちを囲む形で隠れているところから姿を見せる。


「園長!やばいな、逃げるぞココ」


「あっ、はいっす」


「逃がさないわよ」


「大丈夫か?すぐ行く」


 回避するもののココが多く被弾し、ダウン状態になる。


「無闇に近ずいてもやられるから来ない方がっす」


「了解っと。タイミング見計めるわ」


 そこでリームは園長らとグリルらの撃ち合いを望んでいた。ココに確殺を入れるなら、ぶつかり合う可能性がある、それになれば残りを狩るまで。


「助けに行かないと死んじゃうぞ」


 ティールがココに確殺を決めようとする。

 対戦ゲームで声が筒向けなら作戦もくそもない、そのためチーム間では声がどれぐらい離れても聞こえ、チームでは無い人には10メートル以内でしか聞こえない。

 そこでタイミングを合わせるかのようにグリルとティールが鉢合わせて交戦状態になる。


「っ園長!ホワイトにげっあ」


「ちょっ、ダウンしないでよ難しいって」


 もとよりダメージを受けていたグリルはようにティールによってダウンする。

 そこでホワイトは咄嗟に壁に隠れ残りのグレネードを投げる。

 ティールにあたりはしないが、偶然にもニイナにあたりダウンをとる。


「ティール様残りは頼みました」


「任せろ」


「園長だけは厳しいぜ」


 ティールとニイナのやり取りで後ろからティールのダウンをとる。

 チーム全員がダウンをとっても即確殺状態にはならない。

 アイテムはすぐに漁れないがいい誘導にはなる。

 ティールを違うところに投げて足音を立たせる。


「っ!」


「違う!それは注意を引かせるためだ!」


 その方をすぐに見たため、まんまとリームの即行の罠に引っかかる。

 回避はしにくい状況、ダメージはリームの方が多いとはいえ勝ちにく状況、容赦なく注がれる銃弾に当たってホワイトはダウンする。

 リームとココのゲーム機の画面には【ビクトリー】と表情され華々しい優勝画面へと変わる。

 そしてティールが音の壁を取り払う。


「うわぁー、負けたぁ」


「ヤバいって」


「優勝おめでとう」


「おめでとうございます」


 それぞれの声や話し方でリームとココの勝利を飾る。

 全員はそれぞれのゲームの楽しみ方はある、この夜にまたひとつ仲良くなり、家族のような関係に数日で近づく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る