第15話【ぷぷぷランド(キャラメル)】
一口一口味を噛み締めながら食事をする、子どもなため食べる量は多くない、それに先日までろくに食べていない、すぐに普通の食事の量になるはずもなく、普通の食事は残してもおかしくない、たからティールはトンカツの厚さをそのまま少しだけ小さくしたり、サラダの量を少し減らしたり、ご飯の器自体を子供向けにするなどした。
各々個性があり、味付けが似ているのもあれば全然違うのもあった。
元々いろいろと調味料があり自由に味付けができる。
「プリン、プリン、プリリン♪」
グリルは1番早く食べ終わり、プリンを楽しみにしすぎて歌にしてしまうほどだった。
だがプリンがいい具合になるまであと五分ほどある、ニイナから先に貰った木製のスプーンを持ちながらソファに座りながら世界各地で流れているテレビ番組を見ながら心を踊らせていた。
「まだぁ?」
「もう頃合いだと思うからちょっと待ってね」
グリルの質問に優しく答えすぐさま冷蔵庫を漁る。
そしてすぐさまグリルの元にプリンを運ぶ。
「ありがとう、ニイナ先生」
「ふふ、どういたしまして」
「オレも」
「私も」
「ソファにでも座って待ってて」
それに続くようにゼンとサキが食べ終わり、キッチンに自分が使った食器を流し台におき、ニイナに近づき頼む。
それを見たニイナは頭を1回撫でてから冷蔵庫から2人分のプリンを取り出して、2人の前まで運ぶ、それと同時に他の人に対して
「そろそろ食べ終わりそうだし、プリン出しておきます?」
「お願いニイナ先生」
食べるのは異様に遅い人はいない、早いのはグリルなぐらいでそれ以外は普通、と言ってもグリルも少し早いだけで早すぎという訳でもなかった。
「任せてちょうだい」
全員分を各自の前に木製のスプーン共に持っていく。
「なんか違うな」
「ん?どったん?」
しばらくしてリームは発言にグリルが食いつく。
「あんまり美味しくなかったの?」
「いやそういう訳では無い、美味しいちゃ美味しいだが、なんか重要な味が足りない気がする」
「あっ、それならティール様が言っていた『味が足りなければキャラメルをつけらればいい』がありましたね」
プリンは確実に美味しい、グルメな人でも舌を巻くようなプリンだった。
だけどそれだけであり、キャラメルソースが足りない。
「これでどうかな?」
冷蔵庫の奥にあるティールが前もって用意していた小皿に盛られていたキャラメルソースを取り出してリームに渡す。
「ありがとう。うん、やっぱりこれだな」
食べかけのプリンにかけて食べてみる、結果としては絶賛する。
「食べたことがあるの?」
「いやない、けどどんなものなのかはわかる気がする」
「なんとも言えないんだな」
案外にもちょっとした謎があり、他の人の目を引く、このことにもよってキャラメルソースは全員が欲しがり、食べようと思えば毎日食べられることでちょっとしたブームとなり、ティールが帰ってきてからはポイントで買っても食べたいものになったのは言うまでもなかった。
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