第9話【ドギっ!汗のその先の花園】
軽くしかルールを説明してないため、本当の試合で失点になる行為をしまくっていた。
けれども楽しむためならこれはこれでいい。
靴の摩擦音、ラケットで打つ音、激しくなりゆくもリズムがある心臓の鼓動音、それらの音はティールにとって心地よい音だった。
1人余るからニイナに代役を務めてもらった。オレじゃ手加減しにくいからな
「そろそろ休憩しろよ」
初めて約30分、これ以上動くのは体に悪くなるとステータスを見なくてもわかっていた。
各々よい汗をかいて健康的な運動を終えていた。
「そろそろ昼飯にするぞ。シャワー浴びたいやつはちゃっちゃか浴びて来な、その間で作るから」
みんなは「はーい」と少し疲れ気味に言って各自で解散した。
ちなみにラケット等の用具はそれぞれのストレージに仕舞わせた。またいつ使うかわからないし。
「朝はトーストとスクランブルエッグとベーコンだったけど、昼はどうする?」
「好みも考えでハンバーグが宜しいかと」
いまいちメニュー考えるのだるいとかっては訳ではない、これはあくまで、最も喜ばれるようにニイナ考えで貰っただけだ。
そう自己弁護しながら、昼食を作って行く。
それと同時刻に女性の花園で花を咲かせていた。
「こんな日が来るなんて夢にしか思ってなかったけど実現するとはね」
「そだね。今でも夢かと思ってしまう」
「本当にそうっす、なんか救われた気がするっす」
「って言っても、実際に救われているんだけどね」
ホワイトとサキとココはすぐになく良くなっていたが残りの2人はそうでもなかった。
さらに同時刻で男の園では薔薇を咲かせていた。
なんか気まずいな、そうゼンは思っていた。
グリルとリームはとっくにシャワーを済ませ食堂に行っていた。
残るガイアとゼン、というかゼンの方だけだけど、少しストレスを感じていた。
「あっ、そうそうこれ、シャンプーとリンス」
「きゃ!」
シャンプーとリンスは全員で使い回しになっていた。そこで、グリルとリームが使い終わってゼンの手に渡っていた。
それをガイアに渡そうとすると口を開けて驚く。
「お前、まさか女の子なのか?いや、違うちゃんとついてる」
「女らしくて悪いか」
ガイアのマスク越しに放つ妙な威圧感がなく、少し高めな声が聞こえた。
「いや、悪くはないけど、なんつーか、何て言えばいのかなぁ、まぁいいや、とりあえずこのことは黙っておくわ。なんかすまん」
ゼンは手を合わせ申し訳ないと謝罪のポーズを作って謝る。
「絶対だからな」
これはこれで妙な仲が進展したようでなんとも言えない関係になっていた。
ちなみに素早くシャワーを済ませた2人は、冷蔵庫を漁ってアイスを食べようとしていた所をまんまとティールに捕まり、お説教〜〜結構優しい〜〜タイムに入っていた。
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