第284話「警備上の都合で」

284.警備上の都合で


 戦争が終わって俺もそろそろ暇になるかと思ったら、なかなかに忙しい。

 後宮の警備についてネネカに相談された俺は、話を聞くために後宮のベッドルームへと案内された。


「いや、なんでベッドルームだよ。警備の話じゃなかったのか?」


 夫婦生活のお誘いなら、それでももちろんいいのだが。

 そう考えると、深草色の忍び装束に身を包んだ奴隷少女のポーラと密偵スカウトの女性隊員が整列して待っているのがわからない。


 そういえば今日はネネカも、むっちりとした身体にぴっちりとした忍び装束を身に着けているのだが、何か意味があるのだろうか。

 忍び装束は、俺が教えた忍術の伝統を受け継ぐ密偵スカウト部隊の正装である。


「今日は、今後の後宮警備についての話し合いですから」

「なるほど」


 それならわかる。

 後宮の寝室は、一番守らなければならない場所だろう。


 ネネカにベッドルームに呼ばれたからには、一瞬また一緒に寝るのかなと思ってしまった。

 夫婦なのだから話が終わったらそういうことがあってもいいわけだが、まあ考えすぎか。


 夫婦の営みに他の女を呼ぶわけないものな。


 ただ、他の密偵スカウトに比べても一際年若いポーラは、他の十三人の奴隷少女達とともにやがて俺の妻になる予定なのだ。

 そんな意識で見てしまうと、若々しさを感じる艶やかな太ももや胸元などがあらわとなっているくノ一姿は、どこか眩しく見える。


「ご主人様、今後は私も後宮の警備を担当しますので!」

「そうか、ポーラにも期待してるぞ」


 俺がそう言うと、嬉しそうに笑うポーラの忍術レベルは高い。

 いつも俺の身近にいて薫陶を受けていたからだ。


 俺の作った忍者道具なども使いこなすことができて、まだ年若いにもかかわらず密偵スカウト部隊の忍術教官なども務めている。

 ポーラが後宮の警備に加わってくれれば、安心というものだろう。


「問題はそこなんですよね」


 ネネカが悩ましげに言う。


「何が問題なんだ?」

「ポーラさんもですが、今後は勇者様の後宮は大増員になりますよね」


「そうだな」

「後宮も別館の建築が進んでます」


「うん……」

「後宮の外側やお庭には密偵スカウトを巡回させておりますが、ベッドルームの中まではどうでしょう?」


「そこまでは考えてなかったな」

「私は、宮内警護の統括であると共に密偵スカウト部隊の元締めもやってます。何かと忙しい私とポーラさん二人だけでは、二つにわかれた建物の安全を守り切ることはできないでしょう」


「そうか、話はわかったぞ。後宮に立ち入れる権限を持った密偵スカウトをもっと増やそうということだな」

「えっ、もうわかったんですか。さすが、勇者様はご理解が早くて助かります」


 これまでは後宮の建物、ましてや夫婦の寝室まで密偵スカウトを立ち入らせることは決してなかった。

 後宮の建物が増設されて俺の家族がどんどん増えていくことを考えると、外を固めるだけでは無用心かもしれない。


 ネネカが認める程の信用できる人材ならば、それも許すべきということであろうか。

 うむ、全くもって正論だ。


「では勇者様には、この選りすぐりの密偵スカウト隊員の中より、後宮入りする者を二人選んでほしいのです」

「二人? 全員ではいけないのか」


「ぜっ、全員ですか……さすがに全員ではちょっと多すぎて、いくら勇者様でも体力が持たないと思います」

「ん、どうせなら多いほうがいいだろう?」


 なんでびっくりされたんだ。

 警備員を選ぶのに、俺の体力は関係ないと思うが?


「もちろんここにいる隊員は、みんな後宮入りを望んでいます。いずれ、勇者様のお望み通りにしたいと思いますが、とりあえず二人でお願いします」

「そうか、お試しに二人というわけだな」


「はい、さすが勇者様だと思いますが、こちらにも都合がありまして」


 よくわからないが、ともかく二人選べと言われれば選ぶまでだ。


「勇者様、私です!」「あたし、あたし!」「私なんかは、たいへんお買い得になってますよ!」


 ちらっと見ただけで、十数人の密偵スカウト達が一斉に色めきだった。

 これは、選べと言われても難しいぞ。


「ネネカ。選考なら、個々のデータぐらい教えてくれてもいいんじゃないか?」

「そうですね。私としたことが重要なデータを忘れてました。みんな、今すぐ服を脱ぎなさい!」


「「「はーい!」」」


「おーい、ネネカ!」


 いきなり何をやらせてるんだ。

 みんなも平然と脱ごうとするな! 待てぇぇ!


 おいおい、密偵スカウトみんな色とりどりのエッロい下着来てるなあ。

 なんて、悠長に見てる場合じゃない。


 嫁入り前の娘に何をやらせてるんだ、止めろネネカ!


「私も脱ぎましょうか?」

「いや、そういうことじゃなくて……突っ込んでる暇がない。もういいから、全員さっさと服を着ろ!」


 俺が慌てて叫ぶと、みんな脱ぎかけた服を大人しく着てくれた。

 やれやれだよ。


「勇者様、選考になにか問題がありましたでしょうか?」

「問題しかなかったんだが、もういい。二人選べばいいんだな。ではこの人と、この子にしよう」


 突っ込んでも無駄なパターンだ。こういう場合は、さっさと選んでしまうに限る。

 俺はもう即断即決で選んだ。


 もちろん適当に選んだわけではない。

 一人は、ネネカの補佐についてた実力派のお姉さんだ。安牌だろ。


 もう一人は、若いけどなんとなくこいつできるという雰囲気のある子を選んだ。

 ベテランと若手で、バランスは取れている。


「やった!」「やりましたー!」


 歓喜に湧いて腕を振り上げる二人を他所に、選ばれなかった密偵スカウトの女性陣はすごすごと部屋からでていく。


「さすが、勇者様ですね。このユリアーナとハルリンは、後宮入りさせるのに理想的な人材だと思います」


 そういう目星がついてるなら、ネネカが推薦してくれればいいのに。

 俺にわざわざ選ばせる意味があるのだろうか?


 ユリアーナと呼ばれた女性は、俺にもよく見覚えがある。

 濃い金髪に茶褐色ブラウンの瞳。色気ムンムンなネネカに匹敵する豊満なバストをしている。


 すらりとした長身でスタイルの良い女性だ。

 ネネカと同じお姉さんであり、年齢も俺より年上だろう。


 なんで覚えているかというと、メス猫盗賊団時代からネネカの補佐をやっている密偵スカウトで、いたるところでよく見かけるからだ。

 メス猫盗賊団のアジトを襲った際には、ルイーズに剣を斬り飛ばされて完全にビビって漏らして、こっそりパンツ履き替えてたのがかなり印象深かったのでよく覚えている(あれは、ルイーズが完全に殺す気で暴れてたから、漏らしても仕方がないけども)。


「ユリアーナは、私の右腕となって昔から働いてくれてます。戦闘経験は豊富ですし、こう見えて聡明で特殊工作員から部下の指導員まで何でも器用にこなします」


 ネネカがそう紹介すると、「こう見えては余計よ」とすかさずツッコミを入れた。

 それに俺達は苦笑する。


 ネネカとは、長年連れ添った気の置けない仲なのだろう。


「あとユリアーナは鞭の使い手で、相手を殺さずに捕縛する技では右に出るものがありません」

「なるほど、鞭か」


 確かに、派手めの美人であるユリアーナは、ちょっとSっぽい感じの空気があるから鞭が似合いそうだ。

 忍者ルックよりもボンデージファッションのほうが似合うかもしれない。


 もうそういうキャラは、魔獣使いのハイドラがいるからかぶっちゃうけどな。

 俺がそう思って内心でそうほくそ笑んでいると、何を思ったのかユリアーナからぎこちなく微笑みを返された。


 さっきまで喜んでいたのに、俺が視線を送るとなんか緊張しているのか肩をぶるっと震わせたりしている。

 ユリアーナより俺の方がだいぶと年下だと思うのだけど、俺ってそんなに威圧感あるのかな?


「ユリアーナ、リラックスしてくれていいんだぞ」

「そうですよ。勇者様はとてもお優しいですから、心配はいりませんユリアーナ」


 ネネカがフォローしてくれた。

 よし、少しこわばりが解けた気がするな。


「ユリアーナとは長い付き合いですから、私としても彼女を選んでくれて嬉しいです。もういい歳ですから、いい加減片付けないといけないですしね」


 ネネカの言葉に「いい歳は余計よ!」と、ユリアーナが怒ったのでまた笑う。


「いや、後宮の警備であればユリアーナ以上の適任はいないだろうからな」

「私も勇者様に選ばれて、とても誇らしいです!」


 ユリアーナもそう言って笑っていた。

 一方、ハルリンと呼ばれた可愛らしい小柄な女性の密偵スカウトの方は俺はよく知らないので気になる。


 長めの黒髪を可愛らしくツインテールにしている。

 瞳の色は碧色で、いかにも忍者という活発そうな印象を受ける。


 胸やお尻の凹凸は残念ながら少ないタイプだが、それだけに動きやすいだろう。


「勇者様。ハルリンは、今年入ったばかりの新人なのですが凄まじい才能の持ち主ですよ。ハルリン、勇者様にあれをお見せしなさい」

「は、はい!」


 なんと、ハルリンはにょろっと身体を折り曲げると自分の股の間から顔を出した。

 まるで蛇のように柔らかい身体。


「おお、これはまるで雑技団みたいだな」

「雑技ですか? 確かに曲芸士のようですね。このように身体能力と柔軟性の高いハルリンは、忍術を使うために生まれてきたような身体をしてます。期待の新人です。この短期間に若手のエースと言っていい実績を上げてます」


「それは頼もしい。なかなか見事なものだ」

「えへ、勇者様まだですよ。私の実力は、こんなものではありません」


 俺がちょっと褒めたらハルリンは調子に乗ったのか、身体をもとに戻すと今度はバネのようにぴょんと飛び上がった。

 そのまま天上へと張り付いたのでびっくりする。


「天井に張り付いている!」

「どうですか? 私は、こうやって天井を歩くこともできます!」


 天井を歩くってまさに忍者だが、現実にはありえない光景だ。

 まるで漫画の忍者である。身体に勇者補正の強化がかかっている俺でも、あんな芸当はできない。


「あれは、一体どうやってるんだネネカ?」

「軽業ですが、それだけでは天井を歩けませんね。実はハルリンは魔術の才能も持ちあわせてまして、低級の風魔術で身体を軽くすることで、足の裏で張り付いて天井を歩けるようなのです。そのため、どのような場所へも飛び移り、音もなく移動できます」


 ハルリンは、しばらく天井を素足で移動してみせると地面に着地した。

 それでも音は全くしなかった。


 初級の魔術の使い手はそれほど珍しいことはないが、それを体術と組み合わせた創意工夫は珍しい。

 これは、若手のエースと呼ばれるだけのことはある。


「見事だった!」


 俺は思わず拍手した。

 得意げに微笑むハルリン、一方、若手の活躍に嫉妬の目線を送るユリアーナ。


「……ちょっと悔しいですね。勇者様、私も鞭の芸でも見せましょうか? あのシャンデリアのロウソクの炎だけを全て鞭でかき消せますよ!」


 鞭を取り出したユリアーナがそう言っていたが、「今日は大道芸を見せるために呼んだんではないですよ」とネネカに窘められていた。


「そうでした……私としたことが大人気ないことを申しました」

「いや、俺はちょっと見たかったけどな」


 鞭でロウソクの炎を消す芸も、面白そうだ。

 ますますSMっぽくなってしまっているが、それ以前に警備の話とまったく関係がないから止めておこう。


「フフッ、勇者様がご覧になりたいなら、後でいくらでもやらせていただきますね」


 余計なことを言ったかと思ったが、ユリアーナの起源が良くなったなら良かったかもしれない。

 ユリアーナと同じく、なぜか妙に緊張していたハルリンも、自分の得意の芸を褒めてからは少し緩んだ感じだ。


「さてと、では紹介も済んだところで。勇者様、ユリアーナとハルリン、どちらから先に抱かれますか?」

「そうだな……って、待て」


 俺の聞き違いであることを祈るが、いま『抱く』と申したか?


「ご主人様、私からでも構いませんよ。私も今日の日のために、すでに覚悟はバッチリです!」


 いや、待てポーラ。

 話がややっこしくなるからちょっと待て。


「ネネカ、話が見えないんだが……」

「先程後宮に入れるとご説明申し上げて、快く受け入れていただいたと思いますが?」


 ユリアーナとハルリンは、頬を赤くしてやたらこっちにチラチラ視線を送ってきて自分の髪を整えたりしている。

 なるほど、そんな話になってたから緊張してたのか。


 なんでいきなり抱くって話になるのだ。


「ネネカ、警備をするだけなら、後宮に立ち入る許可を与えればいいだけだよな?」

「いえ、それではいけません。時には後宮の天井やベッドの下を見張ることもあるのですよ。勇者様と関係がない女にそんなことをさせるのは、私達が嫌です」


「……私達というのは?」

「私だけではなく、後宮会議全体の決定だと思って欲しいです」


 でたよ後宮会議……。

 そういえば、後宮会議を開くために遠方地の妻達が集まってきてると言っていたな。


 後宮のことは、シルエットが主催している後宮会議が決定権を持っているのだ。

 後宮の当事者であるはずの俺だけが、なぜか蚊帳の外に置かれているのはなぜなのだろう。


 せめて、事前に連絡が欲しいのだが……妻達、特にシルエットには迷惑をかけ通しなので強く言えない。


「うーん、後宮会議の決定といってもなあ」

「勇者様、今回は奴隷少女から特に多数が後宮に入りますよね?」


「それは、そうだな」

「勇者様の耳となり目となり働き、後宮の安全と防諜に力を尽くす私達、密偵スカウトにも誇りがあります。そこで、私とポーラだけではなく、あと二人勇者様のお側近くに侍らせる密偵スカウトを入れて欲しいとお願いして許可いただいたのです」


「それで、ユリアーナとハルリンの二人か?」

「はい、もともと我々は奴隷少女のメイド達の次に後宮にいる機会が多いですからね。今日ここに呼んでない中にも希望者はたくさんおりました。こうして厳選に厳選を重ねての二人です。これ以上、ご無理はお願いしませんのでどうか受け入れていただけませんでしょうか」


 そう真剣に言われても困ってしまうのだが、俺はユリアーナとハルリンに聞く。


「そもそもの話しなんだけど、二人は俺の妻になりたいのか?」

「いえ、そんなことはありません……」「滅相もないです!」


「嫌なのかよ」


 ズッコケそうになったぞ。


「私みたいなオバサンが勇者様の奥方なんて、とても務まりません。私なんて盗賊上がりですし、せめて一晩限りでも抱いていただければ思い出になるかなと……」

「あたしはただの村娘なので、身分が低すぎます。今日は憧れの勇者様の愛人にでもなれればラッキーと思って、思い切って立候補しました!」


 そんなことを言い出した二人をネネカが窘める。


「二人とも、勇者様はそんなに度量の狭いお方ではありませんよ。身分や出自など関係ありません。私だってもらっていただいたのですから。それにユリアーナは、私と同い年なんだから自分のことをオバサンっていうのはやめて!」


 そう言えば、ネネカって何歳なんだろう。

 ユリアーナに歳を聞けば、わかってしまうよな。


「話はわかった。だが今日知り合ったばかりですぐ抱けとか言われても、さすがにな。先ずは友達から始めるということで……」

「勇者様、私は会ったばかりじゃないですよね?」


 ユリアーナの方がグイグイと迫ってきた。

 むにゅっと腕に胸を押し付けられる。これやっぱり、わざとやってるよなあ。


「まあ、そうだけど。でも、ユリアーナに好意を向けられているとは申し訳ないけどまったく知らなかったんだが」

「好意を向けてるなんて、元メス猫盗賊団のメンツならみんなそうですよ。ネネカ姉さんばっかり勇者様と会ってたから、みんなズルいって言ってますよ」


「そうなのか?」

「元メス猫盗賊団で勇者様に感謝してない人なんていないです。私の村にも、聖職者を派遣して家族の病を癒してくださったじゃないですか。まるで夢のようでした。私が、どれほど嬉しかったか……」


 そう言えば、そんなこともあったな。

 あの時は彼女らを味方に付けようと思って必死だっただけで、ユリアーナを助けようと思ってやったわけではなかったので、そんなに言われても心苦しいのだが。


「うーむ」

「お礼したいのは、ネネカ姉さんだけじゃないってことです。若くて美しい女性を抱いてらっしゃる勇者様には、私みたいなオバサンは必要ないかもしれませんが、助けると思ってせめて一晩だけでもお付き合いしてくれませんでしょうか」


 そう言いながら、俺を手を引いて誘惑してくる。

 なるほど、なかなかの手練だな。


「ユリアーナ、わざと言ってるでしょ……」


 ユリアーナが何度も自分をオバサンというので、同い歳のネネカが頬をひきつらせている。

 さっきの仕返しかもしれないな。


「いや、二人とも全然若くて美人だからな。俺もどっちかというと年上のほうが好きだし」

「あら嬉しいですわ……ちなみに、私は二十八歳ですよ」


 俺にそっと耳打ちしてきた。

 なるほど女ざかりだなと、俺も小声でかえす。


 これで同時にネネカの歳も判明してしまった、そうか二十八歳だったか。


「ちょっと待ってください! ユリアーナ姉さんだけ酷いですよ。私だって、今日は期待して来たのに」


 ユリアーナに張り合うようにハルリンもやってきて、あんまり存在が感じられない胸をすり寄せてくる。


「ふたりとも、そんな生ぬるい誘惑の仕方じゃダメですよ。勇者様をその気にさせるのは、こうするのです」


 ネネカは、いきなり俺の脇腹をこちょこちょとくすってきた。


「おい、ネネカ。ハハハッ、やめろ」


 そんなことをされると力が抜ける。

 力が抜けたところで、ネネカは俺の腕を取るとそのままスルッとベッドに引っ張り込む。


「あら、お好きなくせに」

「ネネカ……」


 そりゃ、ネネカとも久しぶりだし、期待していた。

 もちろん嫌いではないけど、こんな展開になるとは思っても見なかった。


「ほら、勇者様。これも夫としての務めですよ。今回のは、ベッドでの警備の研修も兼ねているのですから、私達に任せてください。やはり、経験豊富な私がまず見本を見せるべきですよね……なんなら四人全員でも大丈夫なんですけど。勇者様はこう見えて凄いですから、みんなも驚きますよ」


「うわネネカすごい、これが床上手なのか……」

「ネネカ姉さん勉強になります!」

「ご主人様、私も妻になったんですよ!」


 ネネカと、ユリアーナと、ハルリンと、ポーラ。

 タイプの違う四人の女忍者達に囲まれて、俺はベッドインと相成った。


 なんだかすっかり押し切られてしまった。

 しかし、どうせ脱いでしまうなら、くノ一の服に着替えた意味があるのかなとも思ったが、それも情緒というものなのだろうか。

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