第184話「ゲルマニア紛争終結」

 カアラとオラクルちゃんが運ぶ空を飛ぶ籠には、老皇帝コンラッドが寝かされて、皇孫女エリザベートがちょこんと座っている。

 それと、これから落とす帝都ノルトマルクの大司教であるニコラウス。そして、王将軍である俺。と、おまけに宮廷楽士のツィター。


 かつてのゲルマニアであれば、空を飛べる上級魔術師や飛竜騎士団の襲撃などもあったのだろうが。

 もはやその脅威もなく、安全な空の旅である。


 要人護送ではあるので、大火竜ハイ・サラマンダーに乗ったルイーズを先頭に二十騎の火竜サラマンダー部隊が形式的に警護にあたっているのだが、本来は必要すらない。

 ゲルマニア帝国軍だけではなく、空軍戦力と呼べる部隊を保有しているのはユーラ大陸でもシレジエ王国のみ。


 必要ない護衛であるが、その姿は頼もしい。

 ルイーズは、すでに爬虫類人レプティリアンのシャーマンよりも巧みに火竜を扱っている。


 険しい顔で行く先を見つめるルイーズが、強い向かい風に赤髪を靡かせて、火竜を乗りこなしている姿は様になっている。

 猛き竜殺しの騎士ルイーズも、ついに俺の嫁かと思うと感慨深くなってしまう。


「なんだか、お暇のようですね。旅の手慰みに一曲やりましょうか!」

「ツィターは、おとなしくしてろ」


 ドンドコドンドコ。


「太鼓を叩くなニコラウス!」

「シレジエの勇者様は小うるさいですなあ。どうせ暇なのだからいいじゃありませんか」


 こいつらは、なんでこんなに余裕があるんだ。籠なので、下が結構スースーする感じで俺でもちょっとヒヤッとするぐらいなのに。

 どんなベテラン騎士であっても、空を飛ぶのは怖がったりするものなんだけどこいつらは平然としたものである。


 そういえばニコラウスは、アーサマの魔法で空を飛翔したりもしているのでいまさら怖がるも何もないか。

 ニコラウスもツィターも面の皮が厚く、肝が太いことでは共通している。


「うふふふっ……」


 珍妙な二人を見て、いやそれを叱責する俺を見てかもしれないが、エリザが笑いをこらえていた。寝椅子に座らせているコンラッドも、目を細めて微笑んでいる。

 肝の太さでいえば、この二人も泰然自若としたもの。さすがは代々の皇帝家の血筋といったところだ。


 ニコラウスやツィターは一筋縄ではいかない連中なのだが。

 窮屈に畏まられるよりは、こういう変わった家臣も居たほうが、エリザ達も退屈しなくて良いのかもしれない。


     ※


 ノルトマルク上空に到達する。

 空から見下ろす、その美しくも尊大なるノルトマルクの雄大さに溜息が出る。巨大な街の中央には、幾つもの尖塔が突き出た巨大な帝城や、コロシアムなどの公共施設が立ち並ぶ。


 世界帝国の首都であった大都市の威容は、賊徒に支配されてるとはいえ変わらなかった。

 敗戦に次ぐ敗戦で人材が払底しているのにもかかわらず、新ゲルマニア帝国軍はいまだ帝都の大門を閉じて抗戦している。

 もはや命運は尽きているとも言えるのに降伏しないのは、三メートルを超えるモルタル塗りの外壁を持ち、防備も固い大要塞として機能しているノルトマルクを保持しているところが大きいのだろう。


 拳奴皇ダイソンを失った新ゲルマニア帝国を僭称する残党は、ゲルマニア全土の支配を諦めて軍をノルトマルクの防衛に集中させている。

 帝都で籠城して、唯一友好的な東方の三王国、ラストア、トラニア、ガルトラントからの援軍を待とうという構えなのだろう。


 援軍の三王国もランクト攻防戦に敗れて自国に撤退していったわけで、もう望み薄なのだが……。


「諦めきれないんだろうなあ」


 これだけの大都を手中に治めて、一度夢を見てしまえば、それは一軍の将であれば諦めきれないだろう。

 素直に降伏すれば命ばかりは助けてやろうと言うものを、ダイソンの片腕であったギラン・ランはダイソンの意志を継ぐ新皇帝を名乗って、無益な抵抗を続けている。


 ギランとかいう僭称帝も、元は奴隷でありダイソンと同じく帝国の属領ラストア氏族の出身だそうだ。

 帝国はラストア氏族を戦で破ったときに、その氏族の戦士を多数拳奴隷にしているので、どうも賊軍はその出身者が多い。


 正統ゲルマニア軍に寝返って、こちらに味方になっている元賊将のゲモン・バルザックは傭兵の騎兵隊長出身だったが。

 意外に巧みな用兵を見せる青モヒカン兜の彼も、東方の蛮地出身者である。


 新ゲルマニア帝国軍を名乗っている賊徒が、意外にもまともな秩序を保てているのは、もっとも強い皇帝に従うというゲルマニアの官僚や人民の風習もあるのだろうが。

 蛮風とはいえ、氏族国家ラストアを運営していた元氏族戦士階級を多く支配層に取り入れているためであろう。


 帝都ノルトマルクの前まで来て、マインツ大将軍率いる正統ゲルマニア帝国軍の陣地に降り立つ。

 俺達の籠を前に、重たそうなプレートメイルに白いマントを羽織った白髭の老将が、ヒョコヒョコと杖を突いてやってくる。


「マインツ、ご苦労!」


 俺が声をかけると、マインツはその場に恭しく跪いた。


「これは、コンラッド皇帝陛下並びにエリザベート皇孫女殿下、そして佐渡タケル王将軍閣下……。遠路のご出陣、恐悦至極に存じます」


「挨拶はいい。戦争をさっさと終わらせてしまおう」

「ホッホッ、頼もしい援軍ですね。これで勝てるというものです」


 俺が声をかけると、マインツは顔を上げて白い髭を揺らして好々爺の笑みを見せた。

 マインツの軍だけでも終わらせられるだろうに、己の武勇を誇らず、わざと勝ちを譲る辺りがこの賢将のやり方なのであろう。


「マインツのことだ、どうせ戦後の統治まで考えて、俺達が出てくるのを待っていただけだろう」

「それは、買いかぶりすぎというもの。穴熊には、ちと攻城戦は骨が折れましてね」


「ハハッ、どうだかな。鮮やかな老皇帝の帰還を演出したほうが、統治も上手く進むという理屈は分かる」

「いえいえ、本当にそれだけでもありませんでしてね。あれが、ランクト公国の工廠こうしょうから送られてくるのを待っていたということもありますよ」


 マインツが振り向いた先にあるのは、砲兵隊。

 新造したばかりのピカピカの砲門が、ノルトマルクの外壁に向かって多数並んでいる。


「なるほど、大砲か。役に立てば、製造を急がせたシェリーの甲斐もあったというものだが」

「造る側も、使う側も不慣れですからね。ですが、運用次第ということをお見せします」


「そちらは万事、マインツ大将軍に任せる」

「はい、何にせよ犠牲は少ないほうが良いですからね」


「同感だ、せっかく来たのだから少し手伝わせてもらうぞ」

「何をなさるおつもりで?」


「ルイーズ! ニコラウス! 行ってこい!」


「承知!」


 まず、ルイーズが帝都の裏側に当たる後門に、火竜部隊で攻撃を仕掛けた。

 二十騎を超える火竜の襲撃、それだけで攻城戦ができてしまうほどの威圧で、賊軍の注意を引くには十分だ。


「では続きまして~、聖者ニコラウス・カルディナル、行きまーす!」


 次に久しぶりに見た、白銀の翼アーサマ・ウイングで飛び立ったニコラウスは、一直線に帝都の大広間へと飛んだ。

 途中でなぜか、ビリッと大司教服が破れて股間の葉っぱ一枚になったのだが、見なかったことにしたい。


「ご照覧あれ、偉大なる女神アーサマよ、敬虔なる新教派ホモテスタントの諸君よ、聞く耳を持つ者ならば、この福音に耳を傾けたまえ! イヤッッホォォォオオォオウ!」


 どんな福音だよ。

 しかし、事前に準備していたように厳戒態勢で人もまばらだった大広間から、ワラワラと汗だくの屈強な裸男ラマンたちが飛び出してくる。


「ニコラウス様! ソイヤソイヤ! ニコラウス様! ソイヤソイヤ!」


 なんだその掛け声は、アーサマ教会大丈夫なのか。

 オーディエンスの熱狂に、一般市民達もなんだなんだと広場に寄り集まる。


 街中を警戒していた賊軍の兵士は、突如発生した群衆の蜂起を叫んで止めようとしているのだが、多勢に無勢で熱狂した群衆に押し潰された。

 老いも若きも、服を脱ぎ捨てて天に手を突き上げて、ソイヤソイヤとニコラウスコールを叫ぶ。


「イヤッッホォォォオオォオウ! 敬虔なる新教派ホモテスタントの諸君。さあ、圧制者の野望を打ち砕くときが来ました。老皇帝コンラッド陛下と、皇孫女エリザベート殿下の軍が、アーサマの正義を執行しにやってきたのです。ソイヤソイヤ!」

「ソイヤ! ソイヤ!」


「ナイスソイヤ! ナイスソイヤです! さあ、解放のときは来ました。圧制者どもの野望を打ち砕き、アーサマの覚えめでたき正統ゲルマニア帝国軍をこの偉大なる首都へと受け入れましょう!」

「イヤッッホォォォオオォオウ!」


 前に演説して、ダイソンへの協力を呼びかけていたときとは全然言ってることが違うのだが、新教派ホモテスタントと、その祭りの雰囲気に乗せられている民衆は全く気にしていない。

 ソイヤソイヤと言う意味不明な福音とともに、街の各所から無秩序な火の手があがった。宗教怖い。


 とりあえず、新教派ホモテスタントは味方にするつもりなんだが。

 あの猛烈な熱狂を、俺や新皇帝になる予定のエリザは上手くコントロールできるだろうか。


 ともかくも、これで帝都の後門への陽動作戦が成功して、街中は大混乱に陥った。

 さしもの老将軍マインツも、これにはシワだらけの小さい目を大きく見開いて驚愕していた。


「さて、マインツ将軍。そろそろ攻城戦だと思うんだが」

「はっ……。いやはや、さすがは、王将軍閣下の御采配。見とれてしまいましたね。火竜による上空からの攻撃はまだしも、帝都を混乱に陥れる空前絶後の奇抜な戦術。この老いぼれも、この歳で初めて目にしましたね」


 頼むから、これを俺のせいにしないでくれ。

 味方であれば頼もしいが、これが敵になったら怖いと思っちゃうよな。老練なマインツなら、これを見て新教派ホモテスタントを敵に回さない政策を考えてくれるとは思うんだけどね。


「まあ、マインツ大将軍。そろそろ仕上げを頼む!」

「ホッホ、了解しました」


 大将軍マインツが指揮棒を上げると、真新しい砲台から正面の外壁に向けて火砲が轟いた。

 確かに、世界の首都とまでいわれたノルトマルクの城壁だが、その設計思想は中世レベル。大砲の集中砲火の前には、なすすべもなく崩れ落ちる。


「上手く行ったな」

「はい、ありがたいことですね。では続けて、エレオノラ将軍に頑張っていただきましょうかね」


 実戦に使えるレベルの大砲を、シェリーがランクト公国に融資して建てた大砲工廠も製造できるようになったということだ。

 それをすぐ攻城戦に運用できる大将軍マインツが凄いということもあるが、酷幻想リアルファンタジーにおける戦争のあり方も、変わっていくに違いない。


「そら、行くわよ!」


 マインツの指揮で、眼にも鮮やかな真紅の炎の鎧に身を包んだ金髪碧眼の若い女騎士が、大きく開いた外壁の穴に向かって突撃を仕掛ける。

 ゲルマニア全土に鳴り響く『ランクトの戦乙女』、ランクト公国の姫騎士エレオノラ・ランクト・アムマインの緋色の鷹の紋章。


 崩れ落ちた外壁から、ランクトの旗を靡かせた完全武装フルプレートの騎士隊が、堂々と入場する。

 街に篭ったのは雑兵ばかりで、完全武装の騎士の突撃力に抗える敵は居なかった。


「続いて、ゲモン将軍お願いしますね」

「よっし、任された!」


 続いて、青モヒカン兜をかぶったゲモン・バルザックに率いられる正統ゲルマニア帝国軍の歩兵隊が雪崩れ込む。

 エレオノラの騎士隊が突撃して敵の士気を奪う役割で、賊軍に近いゲモンの歩兵隊が士気が下がった敵を説得して降伏させる役割だろう。


 さすが、マインツよく考えられている。


「えっと、俺達はどうしよう」

「いや、もうこれでは王将軍閣下のご出馬の必要はないでしょうね」


 えー、わざわざ来たのに俺の出番なしかよ。

 ルイーズとニコラウスをけしかけるだけで終わってしまった。


「ホッホ、本当の良将というものは、陣地に居られるだけで勝敗を決するものなのです。では、私も後始末に行ってきますね」


 俺には動くなといっておいて、マインツは本軍を連れて後始末に行ってしまった。

 マインツ旗下の本軍もまだ銃士隊が少ないが、ただでさえ大混乱に陥った帝都の中に雪崩れ込む正統ゲルマニア帝国正規軍を前に賊徒はどうすることもできない。


 こうして勝負はあっけなく決した。


     ※


 皇帝や皇孫女と陣地で待機していた俺のところに、姫騎士エレオノラが荒々しく駒を駆って飛び込んできた。


「うわっ!」

「タケル、首取ってきたわよ!」


 厳つい顔の生首が三つぐらい、こっちに放り込まれる。

 なんてことするんだよ!


「あっ、こいつがもしかして敵将ギラン・ランとかいう奴の首か?」

「分かんないけど、多分そうよ」


「いや、分かんないけどって……」

「何かよく分かんないけど、三人ぐらい手強い奴が居たから根こそぎ切り取ったら、うあーギラン様がやられたー、みたいな感じで終わったわよ」


「そうかよ……」


 なんかこうなると可哀想だなあ。

 僭称とはいえ、新皇帝を名乗っていた男がどの首かも分からない最後とか。


 帝城に籠城して最後まで抵抗すれば、俺の活躍どころもあるかと思ったのだが、前に出て混乱を鎮めようとしていたあたりギランという皇帝も悪い奴ではなかったのかもしれない。

 まあ、どっちにしろ今回は処刑しないといけなかったから手間が省けたと思えばよいのか。


 俺の活躍はともかく『ランクトの戦乙女』が華々しく乱舞して、敵将を討ち果たすシーンはちょっと見たかった気もする。

 偉くなると前線に出られなくなるから、その点だけはちょっと残念な気もする。


「タケル、それより!」

「うわ、なんだよ!」


 いきなり跳びついてくるので、殴られるのかと一瞬思っちゃったよ。

 俺はエレオノラにギュッと抱きしめられた。


 エレオノラが着てる『炎の鎧』のせいで、地味に抱きしめられることで殴られる以上のダメージ入ってるんだけど。

 服が燃え始めてるんだけど!


「うあああぁぁぁん」

「はぁ……なんで泣く。よしよし、どうした」


 情緒不安定な姫騎士が突然泣き始めたので、何も言えなかった。

 まあいいさ、服ぐらい焦げても。姫騎士の婿なんてやろうという男は、これぐらい我慢しないといけないのだ。


「だってようやく戦争が終わったんだもん。せっかく結婚したのに、私まだタケルの奥さんらしいこと何も出来てないし」

「そうか、そうだった。ちゃんと埋め合わせするからな」


 いろいろと戦争で忙しかったから、エレオノラには割りを食わせる結果となってしまった。

 エレオノラとも、新婚旅行ぐらいはしてもいいかもしれない。


「それと、聞いたわよ!」

「えっ……何を聞いたの」


 もしかして、ルイーズ達との結婚のことか。もうその報告がきてるのか?

 俺を抱きしめる力が強まって、背骨がゴキゴキ嫌な音を立てる。


「タケル、奥さんみんな妊娠したんだってね。おめでとう」

「あっ、なんだそっちのことか。ありがとう」


「ありがとうじゃないわよ!」

「えっ」


「なんでみんな妊娠してめでたいみたいな話になってるの。私がまだじゃない。私もタケルの奥さんでしょう。もう忘れたの?」

「忘れてないよ、それはもちろん」


「じゃあいいわ。もう逃さないからね。とりあえず私も懐妊するまで……うちも跡取りが欲しい的な親の圧力もあるし、それでなくてもずっと我慢してたんだし!」

「いや、逃げないから。とりあえず落ち着け」


 なんかゾクッとする。

 姫騎士さんは、獲物を狙う猛禽類の瞳をなさってらっしゃる。


「とりあえず溜まった分、すぐ五回」


「五回ってなんだよ」

「五回は五回よ。いいから来なさい!」


 手を引っ張られて、馬に跨った姫騎士の前に無理やり跨らされる。

 えっ、なにこの晒し者感。中世の絵で、こういう刑罰みたことあるぞ。


「ちょ、ちょっと待てエレオノラ……エレオノラさん?」

「はいや!」


 そのまま、パカラッパカラッと蹄の音も高らかに、帝都の中へと突入する姫騎士。

 混乱していた民衆も、その怒涛の勢いに道を開ける。帝城へと一直線に俺と姫騎士エレオノラを乗せた荒馬が走る。


 何事かと民衆がビックリして見送る。

 俺が、姫騎士に捕まって晒し者になった賊将みたいになってるじゃねえか!


「なあエレオノラ、ときに落ち着け」

「帝城には、それ用の部屋がちゃんとあるから。大丈夫、任せて!」


「いや任せてとか、ああそうだ、俺に新しい嫁が出来るんだけど。その点はどう思う?」

「そんなのどうでもいい。今は私に身を任せて、優しくするから!」


 荒々しすぎるだろう。

 これが姫騎士の優しさなのか。


「うああっ、本当に桟橋を超えて帝城の中まで突入しちゃったし、馬のまま入っていいのか。いやそれ以前に、戦後処理とか大丈夫なの。本当に戦争は終わってるのかよ」

「そんなのマインツのお爺ちゃんが全部やってるでしょう」


「それはそうかもしれないが、お互いに将軍としての責任もあるだろ」

「私は、そんなの知らない! ねえ聞いてよタケル。私、実はずっと憧れてたのよね」


「なに?」

「帝城の中に、そういう連れ込む部屋があるのね。でも、『エレオノラさんには関係ないわよね』とか、『お前には一生関係ないよなー』とかずっとバカにされて、ちくしょー。みんな見てなさい! 見てなさいよ!」


 いや、見せちゃダメだろ!

 戦場で敵将の首級を上げて血が高ぶったエレオノラは、溜りに溜まっていた積年の恨み辛みを叫びつつ、本当に帝城の中の連れ込み部屋とやらまで騎馬で突入して、俺と五回やるまで収まらなかった。


 おかげさまで、『ランクトの戦乙女』の乱舞をたっぷりと拝見しましたよ。

 戦場のほうじゃなくて、夜のほうだけどね。


 あと、どっちが五回とかは聞かないで欲しい……。

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