第33話「元恋人が指名手配犯前編」

私は目を覚ます「んー何か心臓の辺りが痛い」「「光!」」私はめぐみと翼君に呼ばれる「翼君、めぐみどうしてここに?」「それは休養中の光が突然行方知れずになって一晩中逃げ回り、姿を現したと思ったら突然スピーチ始めて竜巻凍らせ倒れるってとんでもない状況で心配になって」






めぐみが言った後に「そんなことがあって来ないわけに行かないだろう?お前のせいで徹夜で捜し回ってマジで眠い」「だったら寝なよ」私が言うと「光が死ぬかもしれないのにうかうか寝てられないよ」「!?」聞き覚えのある声がして体を起こすとベットの近くに周が立っていた。





周だけじゃない社長、佐藤さん橋部さんが居た。「周……どうしてここに居るの?」〈ずっと会いたかったはずなのに今すぐにでも抱き締めたいはずなのに、いけないすぐに離れなきゃ自分の感情が制御できなくなる前に〉







「七海さん」「はい主」「周を今すぐ追い出してください」「「!?」」「光!」周が呼ぶと「主それは一体どうゆう意味でございましょうか?」





「言葉通りの意味です、今すぐ周をここから追い出してくださいそして私が生きてる限りはこの家に入れては行けませんこれは主としての命令です」「光!」周は私を呼ぶと私の近くに来て私を抱き締める







「どうしてそんなに俺を避けるの?俺が光に好きだと告白したから?もしも光が迷惑なら俺はもう光が好きだなんて絶対に言わない、姉弟のままでいいから側に居させて」私は目を瞑り泣きそうになりながら「それはできない」







私から離れた周が「どうしてできないの?」「前にも言ったでしょ?私はもう周と一緒に暮らすつもりはないと」「そんなに迷惑だった?俺が光を好きでいることが」







〈迷惑なわけない嬉しいに決まってる、でも朽ち果てて行く私の姿を見て、隣にずっと居て心優しい周が傷つかないわけがない、守りたいの体だけじゃなくて心も〉「それだけはできない」「光は十分俺の心を傷つけてるよ」「えっ?」〈私もしかして声に出てた?〉





疑問に思ってるとめぐみが近くに来て私の頬を思いっきり叩く「!?」「めぐみさん!」「主!」私に近づこうとする七海さんを手を前に出し来ないでと合図を出す七海さんの体の動きを止める「めぐみ、頬を叩くじゃなくて何か言いたいことあるならはっきり言えば?」



「じゃあはっきり言うけどムカつく何で周君が傷つかないといけないわけ?いつもヒロイン気取りで自分だけが被害じゃみたいな顔して本当に腹が立ってしょうがない!」「それで私に何の関係があるの?二人の問題は二人で解決すればいいんじゃない?」





「何それ?こんな周君が可哀想だよこんな自分勝手な人間に一生懸命自分の想いを伝えてるこんなのあんまりだよ」「めぐみさん……」「だから私には関係ないって言ったよ付き合いたいなら付き合えば?それとも私の許可があった方がいい?」





私が言うとめぐみが私に掴みかかって「主!」「めぐみちゃん落ち着いて」佐藤さんと七海さんが「だからそうゆう自分勝手な所が気に入らないの!私は前に言ったはず周君を悲しませるなら許さないって」






「私も前に言ったはず私は周のことは好きじゃないって、この際だからはっきり言っておく私はこれからも周と一緒に暮らすつもりはないし私の未来を周と共に歩むつもりはない」「「……」」「七海さん周を追い出してください」「光!」「……かしこまりました」




「お連れしろ」近くに居る男性二人に命じた「「はい」」七海さんの部下二人は周の腕を掴みドアに向かって連れていく。「離してください!まだ話は終わってない光!」「周君……」周は部屋を出るその瞬間まで私の名前を何度も呼んでいた。






周りを見れば翼君達は私と周を交互に見ながらどうしたら良いのかわからないと言う顔で様子を伺っていた。周が連れて行かれた後「相変わらず自分勝手だね光は」「だよね?そう思われても当然だよ、この世の中にはどうにかしたくても出来ないことがあるの」




「それが周君を傷つけて自分から遠ざけることなの?」「どうだろうねそれより早く周の所に行ってあげて、これからきっと色んなことが起きるだから何があっても周を一人にしないでめぐみが周の一番側に居たあげて」







「言われなくてもそのつもり光、私は絶対に引かないよ私はこの先周君の為に生きる私は周君を光のように傷つけないし絶対に悲しませるようなことはしないずっと周君の側に居て何があっても必ず守る」






「その言葉を聞いて安心だよありがとう周をそんなに大切に想ってくれて何だか眠くなってきた私はもう寝ます私は平気ですのでお帰りください」私は布団で顔を隠す。「またね光ちゃん」佐藤さんの声がして足音がしてドアが閉まる音がした。






私が顔を外に出すと佐藤さん達が居なくて七海さんだけが残っていた「一人になりたいんで出てって貰っても良いですか?」「それは構いませんですがその前にお話がしたいのでよろしいでしょうか?」体を起こし「何ですか?」「主の今回の脱走の件はあまりに無謀です」





「七海さんもしかして怒ってます?」「はい私も怒りを覚えます、私自身に」「えっ七海さんは何も悪くありません私が勝手にしたことですから」「いいえ私の失態です、私が主の側を離れたから私がもっと気をつけていればこんなことにはならなかったかもしれません」「皆可笑しいですね?」









「可笑しいとは?」「だって周、他の人たちです、私なんかの為に心配したり必死になって命を懸けて守ったりこんなどこにでも居る私を好きだと言ったり私なんかのどこが良いんですか?」「他の方の考えはよく分かりませんが私は主にも主の魅力がございます」






「私にそんなものはありません」「主が気づいていないだけで確実にございます一生懸命誰かを救おうとする姿、一途に誰かを想いを不器用ながら必死になる姿、私はそんな姿を何度も拝見してご心配しました、お守りしたいと思いましたそんな貴女を支えたいとも」







「やっぱりどこにでも居るじゃないですか?私みたいなの」「同じ人なんてこの世に存在しません、ですが今回は本当にどうなるかとご心配しました今までで一番病が悪化していたんでしょう今回心臓停止しあと数分遅ければ助からなかったかかも知れません」






「えっ心臓停止?心臓マッサージをしたからこんなにも胸が痛むんですね」「主こんな無茶お止めください主がいらしゃらない間心配のあまり生きた心地がしておりませんでした」







「……すいません私自分の事しか考えてなくて皆さんご迷惑を謝罪しますですが今回のようなことが起きればまた同じようなことをして周を守ると思いますその事も謝罪します」「よく存じています貴女がそうゆう方なのだと」







「私はいつから仕事に行けますか?」「二週間後です」「やはり今回の出来事でかなり体にダメージが来ているようですね」「今回の出来事でお体にかなりの負担がかかったので今の状態ではお仕事に行くなどとても許可できません、今度の症状はは吐血です」






「えっしびれの症状はまだ一日に連続で二回しか来てないのにですか?」「それだけお体に負担のかかることをされたのです吐血に効くお薬を追加致します、ゆっくりとお休みください」七海さんは一礼して出ていった。








二週間の退屈な休養生活が終わり私はようやくNAS課配属された朝警視庁に行くと色んな色んな人に挨拶された「おはようございます」私はNAS部署に行くと「おはよう光ちゃん」「お客様が来てるよ」「お客様?」石井さんが立っていた。「綾羽さん」「見守さん」




私は突然綾羽さんに抱き締められると「え綾羽さん?」「ありがとう、私見守さんのお陰で少しだけど前向きになれた、明人君の無実を信じてくれて本当にありがとう私のこれから警察を恨まずお腹の子の為に明人君の分まで生きる」







「そうですか、それならきっと渡部さんは安心すると思いますそれから綾羽さんから預かったコインロッカーの鍵中を見たらボイスレコーダーが入っていて妻である貴女聞く権利はあります良いですよね?佐藤さん」「うん許可する」






ボイスレコーダーを取り出す佐藤さん私に渡すと「夫である明人さんと真犯人渡部狂四郎の会話です」私は再生ボタンを押す







≪あの女子高生をどうして殺した?≫≪あいつが悪いんだ俺の告白を断るから≫≪それで殺したのか日向真美さんを≫≪じゃあ良いのかこの話に乗らなかったらお前の可愛い奥さん死ぬことになるけど≫≪綾羽には手を出すな俺のこの世でたった一人の妻だ≫≪じゃあ乗るんだな?≫≪あぁ≫≪だったら明日警察に自首しろよ≫






足音が遠ざかった後で≪このボイスレコーダーを見つけてくれた方ありがとう、俺は今から脅迫されて今から犯罪者として世に知られると思いますでも俺は無実です、だから見つけてくれた方にこのボイスレコーダーを託します≫





≪俺には渡部綾羽という妻がいて俺には本当にもったいないくらいの良い奥さんですだからその妻に伝えてほしい、こんな守り方しかできなくてごめん、綾羽愛している、綾羽と過ごした日々は俺の生涯最高の宝物だと≫綾羽さんの目から涙が流れる。





終わると「明人さん本当に綾羽さんのことを愛していたんですね」「本当に不器用な人なんだから」「でも私には分かります、明人さんの命を懸けてでも大切な誰かを守りたいという気持ちが明人さんは死にたかった訳ではありませんただ明人さんは貴女を守りたかったんだと思います」




「うん私もそう思う明人君が命を懸けて守ってくれたように私はこの子を母親として命懸けで守りたいと思います」「何か困ったことがあったらNAS班を訪ねてください」「ありがとう見守さん」私はお手洗いに行き数分して部署に戻るとさっきと空気が違った。







佐藤さんどうかしましたか?「光ちゃん……大変なことが分かったの」






「えっ何かの事件ですか?」「はい今入ってきた情報で黒崎アリスちゃんが指名手配されたって」「!?黒崎アリスって佐藤さん、まさかあの黒崎ですか?」「うん私も信じられないけどでも事実なの」「指名手配って黒崎何かの罪を犯したんですか?」





「はい黒崎アリスは連続殺人の加害者として今指名手配されてます」と橋部さんが答える。「えっ連続殺人黒崎がどうして?」「聞いた話なんだけど今日の朝アリスちゃんから連絡がきて光ちゃんに伝言を残こした「私のやり方で周を守る」だと」「つまりそれが人殺しだと?」




「私に聞かれても……」「それはそうですね」「指名手配である黒崎をNAS課が担当することになりました」「分かりました、すぐに捜し出します」「捜し出すってどうやって?」「能力を使うんですまあ私にお任せをあの黒崎の目撃情報ってありますか?」







私は橋部さんに聞く「はいあります」私は住所が書いてあるメモを渡された。「ありがとうございますでは行ってます」「えっ行くは良いけどどうやって捜すの?」「それは後で説明します」私は鞄を持って出口に向かった翼君が現れて「一人で突っ走るなよ俺も行くから待てろ」







「何で翼君が?付いて来るの?」「何でって今日からの相棒は俺だから」「えっ翼君と私が組むの?」「何か文句あるかよ」「予知的中だな」「予知的中ってなんだよ」「二人共に言い合いは後にして仕事中出し今から二人は連続殺人犯を追うんだから拳銃を持っていってね」







「はい行ってきます」私達は車で向かった。メモに書いてある住所の場所に行くと私は降りたそして壁に片手を当てて記憶の映像を見る「おい光は何やってるんだ?そんなことしてる場合じゃないだろう?それよりも聞き込みするぞ」







「したければ一人でやって私は私のやり方で黒崎を見つける」「見つけるって一体どうやって……まさかそれって何かの能力か?」「しばらくの間話しかけないでくれる?集中したいから」「はいはい分かった黙っておく」喋らなくなった翼君私は壁を触って黒崎を探す








壁を触り続けて一時間黒崎の姿を追い誰も居ない所に来た「こんな所に黒崎アリスは本当に居るのか?」「!?周!」「えっ周がどうした?」「あの女一体どうゆうつもりだ?周を連れ去るなんて」「えっ周を連れ去った?」「黒崎めもし周に何かしたら絶対許さない」






「でも何で周がこんな所に来るんだ」「きっと黒崎が呼んだんだろう何かしらの理由を付けて」「えっ周と黒崎って一体どうゆう関係なんだ?」「思い出したくもない最悪な記憶で周と黒崎は高校生の時一年ぐらい付き合っていた周は出会った瞬間から黒崎のことが好きだったらしい」







「それってつまり……」「そう一目惚れって訳私は周より前からあの女を知っていて正直黒崎アリスが嫌いだった周はあの女のどこが良かったのか未だに分からないあの女が周が別れたと知ってアメリカに行くって知って私はホッとした」







「……」「最低でしょ?弟が傷ついて泣いてるのに黒崎のことなんか早く忘れてってずっとそう思っていた」「光はどうして黒崎アリスを嫌ってるんだ?」「何て言うか元々性格が合わないんだと思う、それにあの女周に本気じゃなかったみたいだし」






「遊びで付き合っていたってことか?」「うん本人は周を振る時にそう言っていた」「酷いな」「本当だよ酷いてものじゃないよ最低だよ周本気だったのに……」「そうゆうお前はどうなんだ?」「どうって何が?」「周今お前に本気みたいだけど」







「!?やめてよ姉弟同士であり得ないから私のことより周を助ける方先でしょう」「そうだな行き先は分かったのか?」「うんこままで真っ直ぐ行けば良いらしい」私は記憶を頼りに翼君と一緒に目的地に着いた。「ここだ周がいる場所は」






「よし香織に連絡する」「うん私は先に行く」「おい待て、すぐに済むから」「なら一分で終わらせて一分経ったら突入する」「分かった一分だな」そして本当に一分丁度に電話を切った「よし行くぞ」「本当に一分で出来るなんて凄いよ翼君」





「それはどうもありがとう」私は歩きながら翼君と会話していた。拳銃を取り出し屋敷の中に入ると「本当に居るのか?」「疑うならどうして入ってきたりしたの?」「お前を一人で行かす訳にも行かないだろう?」「私なんかのどこが良いんだか……」








「えっ何か言ったか?」「何も言ってないけど」「言っただろう?」「言ってないよそれより今は仕事集中するべきじゃない」「お前こそさっきから壁に手を当てて何なってるんだよ」「周を捜してるんだよ能力でここの部屋だこの部屋に周がいる」






私はそっと部屋のドアを開けて中を確認する中には透明の大きな箱に入った周が居た「!?周!」私は中に入り近付こうとすると足音が聞こえてきて箱の前に誰が立つ「!?まさか黒崎か?」黒いマントのフードを被って良く顔が見えなかった。







「あぁそうだよ」フードを外して「久しぶりだね見守」「黒崎」





































  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る