第32話「未解決事件後編」

私は事件現場に行った「ここか事件現場は……」事件現場の近くに花が添えてあった。「真美さんどんな思いで死んで行ったんだろう」スマホが鳴り「もしもし佐藤さん」≪主!今どちらですか?≫「えっ七海さん?佐藤さんと一緒にいるんですか?」








≪はい一緒です部下に頼んで主を捜しています≫「だったら逃げ切ります」≪いけません戻ってください貴女の体は今万全じゃないんです!≫「分かってますそんなこと!」≪だったら戻ってください!≫








「それは出来ません佐藤さんに伝えてください私を捜すのではなく黒岩が動くはずですだから周を守ってくださいと失礼します」私は電話を切る「時間がない急いで手掛かりを探さないと」私は報告書を思い出しながら状況を整理する






〈殺人現場はここ2022年の十月十三日夜十時過ぎ事件が起きた〉私は壁に触れると突然事件と思われる映像が見えた「この女子高生って真美さん、それに刺してるのは渡部狂四郎か」渡部が真美さんの腹部を何度も刺している「酷いこんなに刺すなんて」私は手の平から頭に伝わる映像を頼りに壁を触りながら歩く。そして森に来た。







「ここに凶器を隠したってことか」私は管理人の許可を取り森に入った。そして今度は木に触りながら手掛かりを探した。「見える凄い便利だなこの能力誰からコピーしたか分からないけど」一番大きな木の下に渡部がナイフを埋める姿が見えた「ここか」







私は管理人さんに借りたスコップで堀始めるそして十分分後に「あっそろそろ出て来るかな」堀続けたら透明のポリ袋に入ったナイフが出ていた。「よし証拠ゲットでもこれだけじゃ証拠としては少し弱いかなあっそうだなら買った店を見つければいい」





私は森を出て管理人さんにスコップを渡しお礼を言って森を出るそしてまた壁を触りながら店を探す「あったここかやっぱり便利だなこの能力」私は店に入って店長に事情を説明して購入履歴書を見せてもらうそして渡部が買ったことが証明されて







「この履歴書プリントアウト出来ませんか?」「出来るよ少し待ってて」「ありがとうございますあとはコインロッカー行かないと」私はプリントアウトしてもらった紙をクリアファイルにしまい「ありがとうございました助かりました」「良いんだよ頑張ってね」






「はい」私は親切な男性店長に礼をしてから店を出てコインロッカーに向かった。「ここか、えっと十三番、十三番あった」鍵を開けてロッカーを開くと「何これ?ボイスレコーダー?」「光様!」聞き覚えのある声がして周りを見渡すと花園さんと氷山さんがこっちに向かって全力疾走している






「!?うわぁ来た」私もすぐに全力疾走するそして角に曲がったところで誰かに腕を捕まれる「!?」「こっちです」声を聞いてすぐに分かった。「橋部さん」私は橋部さんと一緒に走った。そして向かった先はマンションだった。







マンションの部屋に入ると「ここまで来れば安心です」「ハァハァしんどい、久しぶりに全力疾走で走りました」「そんなに走って大丈夫ですか?かなり負担がかかっているのでは?」「はいものすごいしんどいです」







「にしても大荷物ですねまさか今日は家に帰らないつもりだったんですか?」「はいこうでもしないと捜査が出来ないと思って」「えっでも確か今日まで休養では?」「はいですが周のピンチなんでじっとしてられなくて」「なるほどそれでこんな無茶を?」






「はい今七海さんの部下六万人に追いかけられてます」「でしょうねあちらこちらスーツを着た集団が「光様」って呼びながら光さんのこと捜してましたから」「六万人にが叫んだら他の方の迷惑です」「でもその原因を作ってるのは光さんでは?」






「確かにそれは否定できません」「お座りください今紅茶でも淹れます」「ありがとう……」ございますと言おうとした時「うっ!」突然激しい吐き気が襲いかかってきて「すいませんトイレって」「廊下出て突き当たり左です」私は廊下を走って行った。





私は吐いた。しかも血が混ざっていた。「ゴホゴホハア」私は五分してからトイレを出た。「光さん!大丈夫ですか?顔色が悪いですもしかして気分悪いのですか?」「少し、でも薬持ってるので大丈夫です」「なら飲んだ方が良いです、水を持ってきます」




私はペットボトルを私に渡す橋部さん「どうぞ」「ありがとうございます」私は薬を水で飲む「本当に大丈夫ですか?後は俺がやります」「そうゆうわけにはいきません」「でも光さんはこれ以上体に負荷がかかれば病症が早く進行しますこれ以上は見てられません」






「橋部さんお願いですこのまま行かせてください」「ですがもう限界越えてますよね?これ以上無理をしたら命に関わります」「分かってます、迷惑ならすぐに出ていきますですから止めないでください」私は荷物を持ち玄関に向かおうとすると腕を捕まれる。






「!?」「ここを出て一体どこに行くのですか?」「それは……」「まったく本当に無茶な人でも嫌いじゃないです、いいでしょう協力します」「えっ良いんですか?」「はいそれで俺は一体何すれば良いですか?」「はい私が揃えた証拠を持っていき佐藤さんに報告してから逮捕状を取ってください」





「それは良いですけどそしてら俺と会っていたってことがバレますけど良いんですか?」「それは避けたいのでこの証拠は橋部さんが全て集めたということにしてください」「そっかそれなら一緒に居ることがバレるリスクを低く出来ます」






「はいですが油断してはいけません帰ってくる時も周囲に気をつけてください」「任せてください佐藤さん報告して逮捕状を請求してもらえばいいんですよね?」「はいそうです」「では行ってきます」「はい、よろしくお願いします」





私が集めた証拠を持って出掛けた橋部さん「大丈夫かな?何事もなく無事終われば良いけど……」私は辺りを見渡す「橋部さんの家ってこんな感じなんだ~、ん?ちょっと待って今は気がついたんだけど私今晩は橋部さんの家に泊まるってこと?」





〈まぁいいよね向こうは私に気はないみたいだし〉「そうだ橋部さんにご飯を作ろうタダで泊めてもらうの悪いしでも橋部さん嫌いな食べ物とかあるのかな?あっでも前お昼にカレー食べていって言ってたからカレーなら大丈夫だよね」私は二時間かけて夕食を作り掃除をした。





「これでよし」ドアがガシャッと開き「光さん只今帰りました」「お帰りなさい橋部さんどうでした?上手く行きました?」「はい佐藤さん逮捕状出すと言っていました」「それは良かったです」「あのこの匂いってもしかしてカレー?」






「はい帰って来るまでの間に作っておきましたあっすいません勝手に触ってでもタダで泊めてもらうの悪いと思って後トイレ、リビング、の掃除もしておきました」「本当だ綺麗になってるでも具合悪いのにそんなに動いて大丈夫何ですか」







「平気です薬飲んだので冷めないうちに食べましょう」「いただきます」カレーを一口食べて「美味しいです、ですが何でカレーなんですか?」「前に橋部さんがお昼にカレーを食べたと言っていたので」「光さん本当に記憶力良いですよね?」






「私も一つ聞いてもよろしいですか?」「はい」「ずっと思っていたんですけどどうして私に敬語を使うんですか?」「……尊敬してるからですかね」「何か間がありましたけど本当にそう思ってますか?」「本当です」「私なんて尊敬するに当たらない人間です」「そんなことないです」






「どうしてってそう思うんですか?」「光さんは凄いです少ない情報だけで今回の事件の真相に辿りつきました短い時間であんなに証拠を集めるなんて普通は出来ません」







「やめてください私はそんな立派な人間ではありません「凄い」なんて私には似合わない言葉の人間です」「光さんは凄いです、光さん自身が認めなくても俺は認めます」私は微笑んで「何ですかそれは」





「そういえば周君無事です佐藤さんとめぐみさんそして七海さん三万人の部下の人達が守ってます」「待ってくださいそれはつまり周は今七海さんの家に居るんですか?」「はい」「じゃあ私を追いかけてるのは三万人部下ってことですか?」「プラス七海さんと翼さんです」







「えっ翼君もですか?」「はい佐藤さんに会いに行く最中翼さんと七海さんに会いましたかなり必死で捜してました」「……」「少しは帰る気になりましたか?」「いいえでも少し申し訳なく思いました」「それでも続けたいと?」「はい周を守る為に」






「今度は何をするんですか?」「それは明日になれば分かります」「また何かする気ですか?」「はい明日朝十一時に事件が立てこもり事件が起きます私はそれを止めたいんです」「周君をその犯人から守る為に」「はい」「だったら邪魔しません思う存分やってください」





「はい」「でも終わったらしっかり休んでください」「分かってます私はきっと七海さんにもそう言われるはずですから」ご飯を食べてお風呂に入りリビングに行くと「お風呂ありがとうございました」「いいえ気持ち良かったですか?」「はい凄いいいお湯でした」







「俺も入っています紅茶入れたんで飲んでください」「ありがとうございいます」風呂場に向かう橋部さん紅茶を飲みながら「作戦を決行するにしてもそれまでの時間捕まる訳にいかないしずっとここにいるわけにも行かないしな~でも三万人から逃げ切れるかな」





何だか眠くなってきて私は気づいたら見覚えのない寝室で寝ていて「んー今何時だ?」時計を見ると「えっもう十時過ぎてるえっ私何でベットで寝てるの?」私はリビング行くとテーブルにメモと朝食が置いてあった







「仕事に行ったんだ橋部さん、「カレーありがとうございました朝食作ったので食べてください」ありがとうございますいただきます」私は顔を洗いを出掛ける準備をして作ってもらった朝食を食べる。「味噌汁美味しい橋部さん家事得意なのかも」






食べて歯磨きをして「よし時間まで何とか逃げ切る」私はマンションを出た「光」「!?安藤!どうしてここに?」「どうしてってそれは光の力になろうと思って」「一体何の冗談だ私の力になりたいならいっそ自首するのが私の為になるってことが分からないの?」






「その望みは叶えれないけどそれ以外の願いなら何でも叶えてあげる、かなり困ってるんじゃない?やりたいことがあるのに三万人に追いかけられて」「その原因を作ったのはアンタでしょう?周が命を狙われるから私が命を懸けて守るんじゃない」







「そんなカッカしないでよ光、今回の件私も手伝ってあげるから」「いらないそんなことする暇があったら自首して」「でも今のままじゃやりたいことできないよ私は何もしないよ光がことを成せるまで私の部下に取り三万人の相手をしてもらうって言うのはどう?」






「何で警察官である私が犯罪者のアンタの力を借りないといけないわけ?」「でもこのまま捕まって連れ戻されるよそれでもいいの?大丈夫だよ光は何も知らない私が勝手にやったそうゆうことにすれば良いだけだから近くまで送るから乗って」





安藤は車のドアを開ける「周を守る為に利用するだけだ勘違いするな」「知ってるよ」私は乗った。運転席は黒岩が乗っていた「黒岩!よりによって何でアンタが」「お嬢の命令です」安藤が「光を頼んだよ黒岩」「はいお嬢」







閉まると車は警視庁に向かって走った。着くとドアが開き私は降りた。私は歩いて警視庁の敷地に入る。「光」「社長」






「本当に立てこもり事件が起きたみたいセキルティーが乗っ取られて香織さんも他の警察官達も中に閉じ込められてるみたい」「やっぱりですか、もしかしてあの竜巻って日向さんが?」「そうみたい一時間後にこの建物に直撃させるって言ってたけど」






「えっ一時間後?時間がありません急ぎましょう」私はカメラマンに言う「カメラ回りました」合図に話し始める






「日向和真さん聞こえますか?私は見守光です日向さん貴方がどうしてって立てこもったのか原因は分かっています三年前に起きた女子高生殺人事件の被害者であり貴方の妹さんの日向真美さんの為ですね?辛いですよね?突然大切な妹さんを失って」





私は真美さんが刺された時のことを思い出す「そして憎いですよね?何の罪のない真美さんの命を奪った犯人がでももうやめてください犯人は捕まりましたさっき知り合いの刑事から連絡があって犯人は逮捕されたそうですですからもうやめてください私は貴方に人殺しになってほしくないんです」







「十月十三日は貴方の誕生日ですよね?これ真美さんが貴方に渡そうとしていたプレゼントです時計屋に腕時計を注文していました」私はカメラに向けてラッピングされたプレゼントを向ける「お願いです真美さんの為にも人を殺めないでください」





私の目から涙か溢れる「そして加害者として無罪なのに捕まり無念の死を遂げた渡部明人さんの妻でである方ありがとうございます貴女のお陰で今回の事件を解決しましたそして申し訳ございません私が謝っても貴女の心の傷は消えないかも知れませんが同じ警察官としてお詫びします」





「三年前何の罪のない明人さんを犯人として逮捕し自殺に追い込んで誠に申し訳ございませんでした」私は頭を下げる





「どうかこれ以上警察を恨まないでください保身、出世しか考えてない警察官の為に貴女が傷つく必要はありません明人さんがいない人生を生きるのは辛いかもしれません、寂しいかもしれませんですが少しずつで良いです未来に向かって生きてください」






「そして捜査一課貴方方は一体何をしてるんですかろくに調べもせず明人さんが自首したからと犯罪者と決めつけ逮捕するなんて確実な証拠を集めてから捕まえるのが捜査の基本では?証拠なしに逮捕するなんて聞いて呆れますね私は貴方方のような刑事にはなりません絶対」






「私からは以上ですあっあれ何とかしないといけないめんどくさいなぁ社長これ持っていてください」私は社長にプレゼントを渡して竜巻の方に歩いて行く「えっ光!危ないから戻って」「大丈夫です、すぐ終わります」竜巻との距離が五百メートルで竜巻に手をかざし







「止まれ」竜巻は一瞬で氷ついた「これでよし」「光ちゃん!」建物から佐藤さんが出てきた。そして私の元に来て抱き締める「もう!光ちゃんてば無茶ばっかりして本当に心配したんだから怪我は?」「大丈夫です私のことより周は?」「大丈夫、今はめぐみちゃんと一緒に居る」




「そうですか良かった……」「光ちゃん!」「光!」私は佐藤さん、社長に呼ばれながらそのまま意識を失った。

































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