第25話「愛する人の為にできること」

〈私は今おかしな状況にいる、豪華で広い部屋左隣を見れば二メートル先には私を見守る七海さんが居て周りを見れば知らない人たちが二メートル以上離れて私を見てる、この状況はどうしてこうなったかは一時間前には遡る〉





私が仕事から帰宅すると「あー疲れた今日はいつもより多く事件に解決したからな」リビングに入ると「それはどうゆうことだよ!」「さっきご説明した通りです」「あの二人共何でここで喧嘩してるの?」「光帰ったか」「主お帰りなさいませ」






「ただいま、じゃなくて何をそんなに揉めてるの?てか主って誰?もしかして私のこと?」「私が主とお呼びする方はこの世でただ一人でございます」「よく分からないけど呼び方は置いといて何で揉めてるの?」翼君に聞く。「こいつが勝手なこと言うから」





「これも側近として光様を守る為ですそれにもうわたくしは貴方の側近ではないので貴方の意見に従う必要はございません」







「俺の側近を辞めて光の側近になるならそれでも構わないけど光をこのマンションから別の家で暮らさせるっていうのは絶対に認めない」「えっ!何それどうしてそんな話になってるの?ちょっと七海さん勝手に話を進めないでください」





「そうだ光はこのマンションから出て行かせない、俺がここで光を守る」「ご心配なく私がしっかりと主をお守りますので」「どうやって守るんだ?まさかお前一人で守り抜けるとでも?」「私一人では無理でしょうが、私には六万の部下がいます」





「それは何の冗談だ?」「ざれ言ではございません、そんなお疑いになるなら窓の外をご覧ください」私と翼君は窓の外を見るとマンションの周りには黒スーツを着た男女がいた。「えっあれ全員七海さんの部下?」「はいあの者達と共にこれから主を守って行きます」




「数が多いいだけじゃダメだ、実力がなければ」「それはご心配なくあの者らは格闘経験のありしかも全員世界大会で優勝したことのあるほどの実力者です」「でも私はその人達の事知りませんし、いきなりそんなこと言われても訳が分かりません」






「そうですかなら仕方ありません」そして私に近づき翼君に聞こえないぐらいこの声で「ご一緒してくださらないならもしかしたらうっかり口がすべってしまうかもしれませんどうなさいますか?」〈でた、ドS七海さんこれって完全に脅されてるよね?〉私がそう考えていると





翼君の方に体を向けた七海さんが「翼様実は主のお体のことでお話があるのですが……」言った後に私を見る〈これって完全に楽しんでるよね?この人が何を考えてるのか全く分からない秘密をバラされたくなければ従えてことか?何か面倒なことになったけど仕方ない〉




「何があっても俺は認めない光は俺が守る」「翼君私は七海さんと一緒に行くよ」〈どうせ私はすぐに死ぬ人間だこれ以上翼君の負担になっちゃいけない〉「何を言ってるんだよ、俺がそんなに頼りないか?それとも閉じ込めたこと怒ってるのか?」「それは違うよ翼君」





「何が違うんだよ、だったらどうして俺から離れて行くんだ?」「私は今まで翼君を恨んだことも腹を立てたことも一度もない、翼君がすることにはちゃんと意味があった、少し強引だけど、不器用なだけで本当は優しくて人の気持ちを考えられる人」




「光……」「翼君私は翼君に十分なぐらいに守ってもらった」「何でそんなこと言うんだよこれからだって今までと何も変わらないだろう?」






「翼君何度も何度も私を守ってくれてありがとう、でももう私は大丈夫だから私を守る為に生きるんじゃなくて自分が幸せに為るために生きて」〈翼君これは私の心からの願いだよ〉翼君は私を抱き締める







「行くな、どこにも行かせない何度だって俺が守ってやるだからどこにも行くな俺の側に居ろ光」「仕方ありませんこのままでは事は進みません、おい入って主を連れていけ」七海さんはドアに向かって言う。すると黒スーツを着た男性達が十人部屋に現れて私達を引き離す






「光!おい一樹やめろ光を連れて行くな」「翼様、主に一生お会い出来ない訳ではございません住まいをを引っ越すだけでございます何をしている主を早く連れていけ」「「はい」」私は五人の男性に連れて部屋を出るそして高級車に乗せられて今に至る




「主、食事お口に合いませんでしたか?」「いえとても美味しいです」「では先ほどからお食事が進んでないようですがご気分でもお悪いのですか?」「いいえ違います、突然訳も分からずここに連れてこられて少し混乱していて食欲がでないのです」




「全員下がれ」周りの人達に言うと「「はい」」と全員返事をして次々に出ていく。「主、少々強引に過ぎましたね申し訳ございません理由もお伝えせずに連れてきたこともお詫び致します」「それで私をここに連れてきた理由は何ですか?」





「理由は二つございます、一つは五年前と十ヶ月前に空港と廃棄工場で主のお命を狙った男達の正体が分かりました」「えっそれは確かですか?」「はい私はずっと主の身に起きた事件の黒幕が誰かを調べていました」「その黒幕は分かったのですか」








「いえまだはっきりとはしていませんが恐らく警察の階級が高い者の仕業かと」〈やっぱり予測した通りだっただったら私を誘拐して拉致した男達は……〉「全員警察官てことですか?」






「はい、誰が敵で誰が味方なのか分からない状態であの警察官だらけのマンションで暮らすのはあまりに危険かと」「だから私をこっちに移したこっちの方が安全だからなら二つ目は?」





「二つ目は私は元執事でした」「ん?それが私をここに連れて来ることと何の関係が?」「私は家七海家は代々見守家に仕えることになっていて私は見守凛様の執事として仕えていました」





「すいません待ってもらって良いですか?突然のことで頭が付いていきませんつまりお母さんはお嬢様ってことですか?」「はい正真証明のお嬢様でございます、見守財閥は世界に通用するトップクラスの地位と財力を持っています」





「えってことは私の実家はお金持ちってことですか?」「はいそうゆうことになります」「でもどうしてお母さんは私に何も言ってくれなかったんだろう?」「今は主が新しい環境に慣れるのが先でございます、それはまたの機会にお話い致します」「はいそうですね」






〈七海さんって本当に何を考えてるのか分からない、だけど一つ分かったのは七海さんはたまにドSだけど悪い人じゃない〉そして私は眠りに新しい寝室で眠りに就いた私はスマホのアラームで目を覚ます。「ん~朝か」私は体を起こして顔を洗いに行く






私は朝食を終えて七海さんとの部下の方に職場まで車で送ってもらった。「ここで大丈夫です、ありがとうございます」「主、お気をつけて行ってらしゃいませ」「はい行ってきます」




私は車を降りた。交番に出勤する「おはようございます」「おはよう見守昨日は大活躍だったな」「いえ警察官なら当然のことです」「でも一日で五件の事件を解決する警察官はいないぞ」「たまたまですよ」一人の刑事が現れる「見守光はいるか?」「はい私です」





「どうしました?」「理由はあとで説明する急いでくれ、君が来てくれないとこの町の市民が危険だ」「見守行けお前は警察官だろう?」「はい」私はパトカーに乗って現場に向かった。車が着いた先は病院だった「この病院って」〈月島先生が居る病院だ〉





「金子警部連れてきました」「あぁよく来たな見守」「金子警部お久しぶりですあの一体何があったんですか?」「簡単に説明すると今この病院で立てこもり事件が起きている人質はこの病院に入院する患者、治療する医者、看護師、犯人の数は三十人全員銃を使用している」



「どうしてそれを私に言うのですか」「犯人の要求は君を連れてくることだった」「えっ私ですか?」「あぁでなければこの町に住む五万人の命が危ないと犯人は能力者だ俺は実際に警察官が死ぬのを見た」



「その話が本当ならこの町が大変なことになります」「あぁそうだ大勢が死ぬことになる」「ですが私に何ができましょうか」「取りあえず犯人の要望通り中に入れそして隙を見て首謀者である中井智子を射殺しろ」






「えっ今なんて言いました中井智子って言いました?」「あぁ中井智子がこの事件の首謀者だ」「えっ中井さんが?一体何の為に」「知り合いか?」「はい面識はあります警察官になる前に解決した事件現場で会ったことがあります」




「とはいえ相手は犯罪者だ警察官である以上同情などしてはいけない」「分かっています仕事はちゃんとやります」私は中に入った。中井さんの姿があり「見守光、久しぶりに見るか顔だ」「中井さんどうしてこんなことを?」






「どうして?それはアンタが一番よく分かってるはずでしょ?私が何の為にこんなことをしてるのか」「刑務所で自殺した松田さんの為ですか?」「やっぱり知ってたんだいつから?」「あの事件を解決して数日がたった頃知り合いの刑事に聞きました」



「そうだよ松田君もうこの世にいないの、会いたくても会えないの見守光アンタのせいでねあの時見守さんが事件を解いたりするから松田君は世間のさらし者になった」「それは松田さんが下川さんを殺害したからです」







「それは下川が松田君を奴隷扱いしたから松田君はただ普通の生活がしたかっただけなのにあいつがのけ者するからあの男のせいで松田君の心は殺されたの!!松田君の痛みも苦しみも松田君が犯した罪で誰も理解してくれない」






「松田さんがそれだけのことをしたからです」「見守光、アンタは松田君のだけが悪いと言いたいの?下川は一ミリも悪いことをしていないと?」「そうではありません」「じゃ何であの時警察官でもないのに首を突っ込んだの!」「周を守りたかったからです!」




中井さんは私を睨みつけるそんな中井さんに私は「でも私が松田さんの罪を暴いたことで松田さんが自ら死を選び貴女が犯罪に手を染めるなんてあの時は思いもしなかった周が犯人だと疑われて、愛する人を守る為にあの時は必死だったんです」「だったらその愛する人が命の危険にさらされてると知ったらアンタはどうする?」





「それはどうゆう意味ですか?」「口で説明するより見た方が早いねここに連れてきて」「はい」男は返事をすると私の目の前に周が現れた。でも様子がおかしくて男に地面に突飛ばされると倒れた周は頭を押さえながら苦しんでいた。「周!!」私はすぐに駆けつける





「一体周に何をしたの!」「何ってアンタの弟君に三日前に能力をかけただけだよあと五分で弟君の脳は停止する、」「そんな私に恨みがあるなら私にかければいいのにどうして周に?」





「どうしてって決まってるじゃんアンタに私が味わった愛する人を失った辛さや後悔を味あわせる為だ!」「周は何も悪くない!、殺したいなら私を殺して!」「それはダメだよ光」「周」





「光は今は市民を守る警察官、俺は光が警察官になるって聞いて怖かったずっとまた家族を失うじゃないかとでもでも今も不安だけど俺は光を信じてる光は人を助けられる力がある大切な人を失う痛みを知ってるだからこそ警察官として被害じゃだけじゃなくて加害者のことも助けてあげて」






「周」「あの人を苦しみから救ってあげてそれも警察官の仕事でしょ?」「周……そんなこと言ってる場合じゃないでしょ?死にそうだというのに自分をこんな目に遭わせた信じてる人間を心配するなんて」







「光、あの人も被害者だと俺は思う俺は大丈夫だからあの人恨まず助けてあげて」「周……」「うっうー!」「周!周!!大丈夫、しっかり!」周がさっきよりも激しく体を動かし苦しみ出すそんな時でも耐えながら








「ひっ光、光は警察官、それはこれからも変わらない、俺との約束忘れないでね」周は微笑み涙を流しながら動かなくなった。「えっ周?周!お願い目を覚まして周!!」「アンタの弟変わってるね殺そうとしてる相手を助けてほしいって頼むなんて」





「そうゆう人間なんだよ周は、自分のことよりも周りの人のことを考える優しい子なんだアンタとは全然違う!周大丈夫だよ何度でも何度でも私が必ず守ってあげる」私は抱き締める周に言った。私は日前に戻れそう強く願いながら舌を噛み切った






目を覚ますと「!?今何日だ」私はスマホを取り出し日付を確認した「やった戻れただけど、どうやったらあの女から周を守れるんだろう?」





























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