第24話「行き場のない恨み」

あの事件から一夜を明けて翼君と朝ごはんを食べてる時「お前、連続殺人犯一人で捕まえたんだってな」「えっ何でそれ翼君が知ってるの?」「俺の上司が言ったけど警察庁では噂になっているそうだ」「えっ警察庁で噂になってるって何で?」






「俺にも分からない」「確かに翼君に分かるわけない」「てか非番の日に犯罪者に出くわすって災難だったな」「何で少し嬉しそうなの?」「だって面白いじゃん」「全然面白くないよだって……」急に両手両足に力が入らなくなって茶碗をテーブルの上に落としてしまった








「!?」「光!どうした?大丈夫か?」「うん平気」口ではそう言っても手足には全く力が入らなくて〈どうしよう全然力が入らないよ、〉「光、体調でも悪いのか?」私に近づいてくる翼君〈待ってまずい、今来られたら体が普通じゃないことがバレるかもお願い動いて〉



私は必死に動かすでも動かない翼君が私の肩に手が触れようとした時先に翼君ではない誰かの手が触れる私はその人物の名前を呼ぶ「七海さん」「光様、お顔がお悪いようですが大丈夫でございますか?翼様、光様は私にお任せをお部屋にお連れします」「あぁ分かった」








七海さんは私の体を抱えて私が使っている部屋に連れていった。ベットに下ろされて「ありがとうございます私ならもう平気ですので七海さんはもう行ってください」「失礼致します、」七海さんは私の手を軽く揉む「えっ何ですか?」「両手両足は大丈夫でございますか?」






「えっ?平気ですよ、少し寝不足なだけで」「ご心配なさらず翼様には決して申し上げません」「……何を言ってるのか分かりません」「光様が女医に余命宣告受けてるのは存じています」「いつから知ってるのですか?」




「光様が初めて余命宣告をお受けした時です」「まさかと思うんですけど盗み聞きしてたんですか?」「申し訳ございません、ご無礼を承知していながらもどうしても気になってしまい」






「過ぎたことは仕方ありません翼君には言わないで下さいね、翼君が知ればきっと私に警察官を辞職しろと言うでしょうから」「命令しかと受けたまりました」「命令って私は別に命令できる立場ではないので七海さんの主は翼君では?」





「おしゃる通り今は翼様がわたくしの主ですですがわたくしは翼様にお仕えするのではなく前から光様にお仕えしたいと思っていました」「私に仕える?どうしてですか?言っている意味が分かりません」「私は翼様の側近を辞めるつもりです」





「えっ側近を辞める?どうしてですか?まさかとは思うんですけど辞めたら私の側近になりたいとか言わないですよね?」「その通りでございます」「えっ私の側近になるなんて困ります私は翼君のようにお金持ってません、」



「光様最近株買ってるらしいじゃないですかしかもかなりの大金を稼いでるとか」「えっどうしてそれを?」「それは秘密でございます、ですが光様が私を受け入れてくださらないのであればうっかり翼様の前で口が滑って光様の秘密を言ってしまうかもしれません」



「もしかして私を脅してます?」「いいえそんなつもりはございません、これから主となる光様を脅すとはそんな無礼極まりないことできません」〈いえさっきのは完全に脅しですよね?て言うか七海さんってもしかして以外とS?〉



「光様、どうなされたのです?」〈そんな脅しに負けてたまるかきっと私を試してるんだ〉「嫌ですよあのお金は周の為に残すお金です七海さんを側近として雇うためではありません」





「そうですか、なら仕方ありません私が黙っていようと思ってのは光様が側近として雇ってくださると思ったからです、その気がないなら黙っておくのは不要でございますねでは私はこれで失礼致します」ドアに向かって歩いていく





〈えっこれってこの感じ脅しとかじゃない、もしかして本当に翼君に言うつもり?それはまずいそしたら何かめんどくさいことになりそう、仕方ない〉「待って」私が言うと七海さんは足を止める。





「私の命令に従うんですよね?」「はい、貴女様が側近として雇ってくださるのであれば」「ならこれは主としての命令です、翼君に私の体のことは決して言わないでください」






「はいかしこまりました、食欲がないようですが、これから仕事でございましょう?何か食べやすい物を作ってお持ち致します」「ありがとうございます」私が礼を言うと私には一礼をしてから部屋を出た。出たことを確認すると







「何かめんどくさいことになってきたな私が側近を雇うって、もっと稼がないとな七海さんの収入分も」〈でも一番驚いたのは七海さんってもっと優しい人かと思ったけど以外と意地悪で強引な所もあるんだな、まさかの翼君と似た性格だとは〉





「でも収入ってどらぐらい払えば良いんだろう?」考え込んでいると部屋にノックが聞こえてきて「はい」「光様、お食事をお持ちいたしました」「どうぞ」ドアが開き「失礼します」おぼんを持った七海さんが姿を現した







「お粥と野菜とフルーツをミックスしたスムージーをお持ちいたしました」「ありがとうございます」「召し上がる前にこちら消毒液を」両手に消毒液を付けてから「頂きます」私は卵のお粥を食べると「んー美味しい」






「それは良かったです」と微笑む七海さん私は〈七海さんを側近として雇うのも悪くないかも〉といつの間にか思っていた。食事が済んで「ごちそうさまでした」「ご満足頂けましたか?」「とっても美味しかったです」「ありがとうございます」





七海さんが私の顔をじっと見て「どうしました?」私の顎を片手で持ちあげると「!?えっ何ですか?」「米粒付いてますよ」と言い取った。「もしかして私にキスされると思いました?」「!?思ってません」私は七海さんの手を自分の顎から離すと




「ご冗談です」と微笑みながら言った。「私は片付けをしますが他に必要な物をしてほしいことはございますか?」「ないので下がってください」「はい失礼します」七海さんは部屋を出ていくことを確認すると







「私今完全にからかわれてたよね?七海さんって意地悪どころか翼君と同じドSじゃん大丈夫かなこの先七海さんを側近として雇って」〈でも七海さんを雇えば私がこの世を去ったあとでも周を七海さんに守ってもらえる〉「周を守る為だ仕方ない」







そして私は準備をして職場に向かった。午前のパトロールが終わると「ただいま戻りました」「見守、帰ってきてそうそう悪いだが強盗事件が発生した今から現場に向かう」「分かりました」私は星野さんと事件現場に向かった。




到着するとすでに大勢の警察がいた。私は星野さんに「中はどんな状況ですか?」「俺が話に聞いた所によると中に居る人質は全員で三十人だ」「そんなに人質が何の罪のない人が人質になるとは」「見守、落ち着いて聞け」「どうかしましたか?」




「見守周君が今人質になっている」「えっ周が人質に?」「これは犯人から聞いたことだから確かな情報だ」「周は無事なんですか?」「あぁ今のところ死人は出ていない」「今後はどうなるんですか?」「今担当している刑事達が要求を聞いている」






「犯人は何人ですか?」「今確認している最中だ取りあえず待機をする」「はい」三十分経った頃一人の刑事が「この中に見守光は居るか」「はい私です」「今から君には人質になってもらう」「それは構いませんが私は何をすれば良いですか」






「それは様子を見て決める」「あの中の人質はどうなりますか?」「一人を残して後は解放だ」「その一人って誰ですか?」「確か見守周って言ってたなもしかして君の弟か?」「はいそうです」「そうか取りあえず手錠をかけて中に入れ」「分かりました」






「見守、本当に大丈夫か?」「はい、平気です、」「下手したら死ぬかも知れないんだぞ」「大丈夫です、そう簡単には死にませんので」〈例え死んでもまた生き返ります〉私は自分の手錠を両手にかけて銃も持たず丸腰で行った。



私が中に入ると同時に周以外の人質は解放された。中に入ると椅子に座り両手を縛られ目と口をガムテープで塞がれた周の姿があった私は周が怪我をしていないことを確認して私は周の隣に座らされた。犯人は二人組の男で二人共拳銃を持っていた。









「目的はなんだ?」「それはお前には話す必要はない」と茶髪の男は言った。「関係ないなら何で私を呼んだ?」「それは俺達が知るわけないだろう?」「俺達が知らない?もしかしてアンタらに協力者が居るってこと?」私はその言葉に疑問を抱いた。




私と茶髪の男の会話を聞いていた黒髪の男が「お前は少し黙ってろ」私を蹴る「分かったから蹴るな」〈つまり銀行員の中に協力者が居るのか?〉次の瞬間予知が見えた私は〈リライフするしかないってことか?でもこの状況でどうやって〉





「おい女警官下手な行動してみろ撃ち殺してやる」「あっ良い方法あった」「何訳分かんないこと言ってるんだ?」私は立ち上がって茶髪の男を蹴っ飛ばす「!?てめえ何しやがる!」「どうしたの?、撃たないの?」「良い度胸だ」私に拳銃を向け「死ね!」と叫びながら発砲した。




そして私はリライフしたそして深夜二時に戻った。「よしリライフ成功あの二人の協力者は予知で分かった、取りあえずこの事を明日の朝めぐみに伝えるとしてあの二人と協力者をどう捕えよう?頼りになる刑事が居るか?今日は寝よう」私は朝を迎えた。





そして六時になりめぐみに連絡して周を銀行に行かせないでほしいと頼む。そして佐藤さんに連絡して事情を説明して協力をしてもらうことになった。







そして朝と同じことが起きて私は七海さんに側近になりたい言われ軽く脅され私はこれからを考え周を守る為に雇うことにしたそして出勤してパトロールに出掛けた後にすぐ近くのトイレで私服に着替えて事件が起きた銀行に行き待ち合わせた佐藤さんと会った。







そして事件が起こる十分前に「佐藤さん、作戦通りお願いしますね」「任せてよ」「そういえば周は今をしてます?」「周君なら今頃めぐみちゃんと買い物でもしてるんじゃない?」「つまり二人はデートしてるってことですか?」







「あれ?、光ちゃんもしかして焼きもち焼いた?」「……そんなんじゃありませんよ」「じゃあ今の間は何?」「私の事よりあそこ見てくださいあの人が協力者です」「どうやら出勤したみたいだね」「はい出勤前に作戦立てて正解でしたね」「そろそろ来る頃だよ」



時間になり「全員動くな、動いたら撃つ」前に事件を起こした二人組が現れた。「では作戦通りに」「了解」私達は隙を見て男達に飛び付き一対一でそれぞれ格闘した。私が相手したのは私を殺した茶髪の男だった私は投げ飛ばすと「何なんだよお前ら」






「動くな警察だ」私は警察手帳見せながら言った。「!?警察?どうして警察がここに」「それはどうでも良いでしょ?おとなしく署までご同行してもらう」と佐藤さんがもう一人の男に手錠をかけて言う。






「十一時十分強盗未遂、公務執行妨害で緊急逮捕」私は手錠をかける。「佐藤さん!見守さん!」と佐藤さんの部下である橋部さんと他の部下がこっち走ってくる。「橋部さん」「後はこっちでやります」二人の男を連行した。






私は協力者の元に行き「貴女も署までご同行お願いします」「どうして私が?」「貴女があの二人に協力したのは調べがついています」「何を証拠に?」佐藤さんが「証拠ならちゃんとありますよ」と言う。




「あの防犯カメラに一週間前に貴女が二人にお金を渡した瞬間がバッチリつさ映ってました」私が言うと「やっぱり日本の警察は優秀ね」「どうしてこんなことを?調べましたが貴女の息子さんは三年前に銀行強盗犯に殺されてますよね?」



「そんなことまで調べてたの?そうよ武を失ってずっと生きてるのが苦しかった、あの子は私を庇って命を落としたのに」岡本さんの目から涙が溢れる






「自殺もしようとしただけどいざやると怖くてあの二人なの武を殺した強盗犯、本当は殺そうと思ったけどそんなことしても武は帰ってこない、私のこの行き場のない憎しみは決して消えたり何てしない」






「……岡本さんこんなこと言っても慰めに何てならないかもしれませんが武さんはこんなこと望んでなんていなかったと思います、武さんはただ貴女に生きてほしかったんじゃないんですか?何事もなくただ普通に」





私の言葉を聞いて泣き崩れる岡本さん後から子スマホの挑戦状を見て知ったが岡本さんもゲームのプレイヤーだったらしい岡本さんは教唆の罪で逮捕された。













































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