第26話「 被害者から加害者」

「参ったな~どうしよう全然打開策が見つからない取りあえずめぐみに連絡して周を外に出さないように頼んだし一緒に策を考えてくれるとは言ってたけど遅いな」落ち着かない私はリビングをうろうろする「めぐみこんな一大事な時に何のんびりしてるんだろう」





私がブツブツ呟いてるとインターホンがなった「めぐみ?」私はすぐに玄関に走って行くドアを開けるとめぐみと佐藤さんがいた。「遅いよめぐみ早く入って」リビングに二人を招いた私は「珍しいね私を待ってるなんて」






「そんな悠長ことを言ってる場合じゃないよ本当に大変なんだって」「光ちゃんがそんなに取り乱してるってことは周君かなり危ないてこと?」





「みたいです、光の予知がよく当たることは昔から知ってますから周君どころかこの町の大勢の人が命を落とすことになります」とめぐみが言うと佐藤さんが「私も中井智子について調べてみたんだけどどんな能力を持ってるかは不明、だけど最近謎の死を遂げてる人が続々と出てる」




「その話詳しく聞かせてください」私が言うと「うん、監察医の話を聞いたんだけど全員の脳細胞が破壊されていたと聞いた」「脳細胞が破壊?」めぐみが信じられないと言いたげな顔で聞き返す「でも中井さんが能力者なら十分に可能かと」





「確かに普通の人間にはどんな科学の力を使っても脳細胞を破壊することはできない光ちゃんの言う通りなら脳細胞を破壊出来る能力を持ってるなら、遺体の状態にも説明がつく」佐藤さんが言った後めぐみが「本題はここからです一番の問題は能力が見えず助ける方法がないってこと」






「私の力で何とか助けられることはできるけどでも問題はそのかけられた五万人のどう見つけるかだよね」「助けるってどうやって」「何か分かんないんだけど突然体内の中が透けて見えるようになって」




「「えっ何それどうゆうこと?それ本当に大丈夫なの?」」二人が同時に私に聞く。「だから分からないって私、さっき言ったよ」「そんなこと急に言われてもワケわかんないよ」「えっ光ちゃんって予知能力以外に使えるの?」「まぁそうゆうことですね」






「光てか何でそんなに冷静なの?」「そうゆうめぐみは何でそんなに取り乱してるの?もしかして私が体内が透けて見えると言ったから?」「……何の話をしてるんだかよく分からない、それよりはその能力をどう生かすか考えないと」「まぁそれが先だね」





「二人共もしかして喧嘩してるの?」「「いいえしてません」」私達は同時に答えるとめぐみは「光、私は知り合いの医者にお願いして場所を提供してもらう」言った後に佐藤さんが「私は町の人ができるだけ多く集まるように策を考える」「策ならありますよ」佐藤さんに言った後めぐみは私を見た







「えっどうして私を見るの?」「それは光の出番だから引退した光が一日限定のライブをやると知ったら結構町の人はそれに食いつくんじゃないかな」「ライブって簡単に言わないでよ、場所や衣装、だって要る」「それなら力になってくれる人をあるでしょ」






「もしかして川村社長のこと言ってる?」「それ以外誰が居るの?」「いや無理だよ、社長に散々迷惑かけてそれにあんな勝手なことしておいて私にだって道理はあるよ」「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ?もしかしたら周君を本当に失うことになるかもよ」




〈いや何回も死ぬ所を嫌と言うほど見た、これも周を守る為だ仕方がない〉「めぐみの考えにも一理ある周の命が危険にさらされてるのに道理とか言ってる場合じゃない」「分かればいいの社長からは私が話して協力してもらえるようにする、決行は明日の午後五時」





「うん」「私は今から社長に会いに行く」「私は中井智子の足取りを追う」二人は出ていく「ライブか久しぶりだな何を歌おうそうだ星野さんに明日のことに言わないと」






ライブ当日の朝にめぐみから連絡があって社長から協力を得て衣装、会場の準備ができたと連絡をもらった。






しばらくして部屋に七海さんが来た。「失礼致します、光様、光様宛にお荷物が届いています」「ありがとうございます」私は受けると「誰からだろう?宛先名が書いてない」「何か怪しいな」「光様よろしければ私が中をご確認しましょうか?」




「いいえ大丈夫です自分で確認します」私はテーブルの上にダンボールを置いてガムテープを剥がすと中には赤い封筒と赤い箱が入っていた。「何だこれ?」私は封筒開き手紙を読んだ。







「こんにちは見守光さん私はガイです、中井智子のことでお困りのようなのでこのブレスレットを差し上げますきっと貴女の役にたつはずです、使えばかなりの力を得ることはできますが、リスクはつきものですそれを覚悟してお使いください」




私が読み終わると聞いていた七海さんが「何ですかその危険な物は今すぐに処分するべきです」「待ってください」「主?、どうしてです?そのブレスレットご使用するのはあまりに危険です」「分かってますでもそれが必要なんです」








「何をなさろうとしてるかは存じあげませんが得体のしれない者のからの贈り物をご使用なさるとはあまりに危険ですお止めください」「私には未来がさっき未来が見えました私がライブ中このブレスレットを使い五万人の命を助けているところを」「ですが……」




「私も正直不安ですしできることなら使いたくないですが私は警察官です警察官として市民を守らねば」「主の覚悟お決まりのようですねならば引き止めは致しません」





私は鞄の中にブレスレットが入ってる赤い箱を入れて七海さんと車で会場に向かった。私は会場に着く










「ありがとう周を守ってくれて」「別に私が周君を守りたかっただけだよ、光の為じゃない」「それでもありがとう」「礼言うのはまだ早いよ礼を言うなら中井智子を捕まえてから言ってよ」「そうだね」「社長が中で待ってる」「うん挨拶して来る」私は控え室に行く





「社長今回のことなんてお礼を言ったら良いのか分かりません」「久しぶりに会っていう言葉がそれ?」「すいません」「光って不器用なぐらい真っ直ぐだよね?」「えっ私が真っ直ぐですか?私にはそんな言葉は似合いません」社長は微笑んで







「相変わらずだね、でも良かったじゃん警察官になれて」「はい社長おこがましいお願いをしてしまいすいません聞き入れてくださりありがとうございます」「礼はまだ早いんじゃない?何をしようとしてるかは知らないけど目的果たしてからそのお礼は言ってよ」





「それめぐみにさっき言われました」「礼よりも光がステージで輝く姿を私には見せてよ、光のライブ楽しみにしてる」「はい」ライブが始まる始まる五分前に私は赤い箱を開き「これは周との約束を守る為だ」








不安な気持ちを押し殺し私は赤いブレスレットとを右首に付けるそしてステージ裏に行く本番私はステージにたったその瞬間歓声が上がった。私は久々に人前で歌を披露したそして衣装にチェンジの時間に中井さんの能力がかかった人を見つけ出してめぐみに伝えた。




そして無事に五万人の被害者を見つけてめぐみが命を救った。ライブが終わり私はマンションに帰った佐藤さんから聞いた話によると中井さんの被害者五万人はめぐみの知り合いの人に頼み病院にで保護してるらしい






そして次の朝私は朝食を取り仕事に行く準備をしてから出勤したそしてパトロールをつきでに事件の起きた病院に行くとすでに刑事がいて私は金子警部を見つけ声をかける「金子警部」「見守どうしてここに?」「私のことより立てこもり事件ですか?」







「どうしてそれを?今お前を迎えに行こうと思っていた」「犯人の要求なら仕方ありません行きます」「えっ要求のこと何で知っているのかは」「さぁ何ででしょうね私は現場に行きます」







私は一人で病院に入る「久しぶりだね見守さん、まさか本当に来るとは」「お久しぶりです中井さん、ここに立てこもっても無駄ですよ」





「まさかと思うけどアンタが手を回らしたの?」「はいこの病院に入院する人ここで働く人を全員私の友人が知り合いに頼んで用意した別の建物に移しました」「それで私を逮捕しに来たの」「はい拳銃等所持罪、その他の犯罪を犯しましたから」「だったら仕方ない片付けて」





銃を持った男達に言う。「了解、かかれ」一人の男が言うと十人の男達が襲いかかってきた私は十一人を相手に格闘を始める私は上手く弾を避けながら男達を一人ずつ倒して行く格闘している間に中井さんがユーチューブにライブが配信するためスマホのカメラを回していた。






そして話に始める「ユーチューブをご覧の皆さんはじめましてサバイバルゲームに参加した中井智子ですどうして私がこのゲームに参加しようと思ったのかきっかけは十ヶ月ほど前の殺人事件の被害者、松田祐介君が自殺したことでした」




「松田君が殺してしまった被害者は下川龍って言う大学の同級生です世間から見れば松田君は罪を犯し避難されてますがアンタ達は松田君の何を知ってるの?」私は最後の一人を気を失わせて中井さんを見る中井さんの目からは涙が流れていた。




「人間のクズとか、生きてる価値ないとかそうネットに書き込んでるアンタらに言ってるの!松田君は下川から酷い嫌がらせを受けていた、証拠の映像がこちらです」画面が変わり松田さんが下川さんに殴られたり床を舐めさせられたりしている映像が流れた




私が思っていたのと想像以上に酷い扱いを受けていた。「こんな扱いを受けて殺意を抱かない方がおかしいでしょ?」中井さんが用意したパソコンから映像が観ていた私は何故だから分からないけど涙が流れていた。








「松田君だけが本当に悪かったの?松田君を酷い扱いをしていた下川は一ミリも悪くないこれを知ってもまだ言うの?」〈どうすればこの人を救える〉私は自然とそんなことを考えていた。







「松田君はただ普通の生活が送りたかっただけなのにそれを下川は奪った下川があんな扱いさえしなければもしかしたら松田君はあんな事件を起こさなかったもしれないそうすれば二人は今でも生きていたのかもしれない」






中井さんは両目を閉じる「松田君を人生をめちゃくちゃにした下川が、松田君に生きる資格がないとネットに書き込んだ人が憎くて許せないけどでも一番許せないのは私自身私は松田君が好きだった気づいていながらも同じ目に遭うのが怖くて助けることはできなかった」





〈きっと中井さんの中にはその時の後悔が残ってるんだそして松田さんが味わった苦しみをまだ知らない世間の人達に今必死になって伝えようとしてる止めてあげなきゃこれ以上罪を重ねないように〉







「もうやめましょう中井さん松田さんはこんなこと望んでません」私は中井さんに言う。振り返った中井さんが「アンタに何が分かるの?涙なんか流して気持ち分かりますみたいな顔してアンタに何が分かるの?松田君の受けた辛さは松田君自身しか分からない」




「確かに私はあんな扱いを受けたことがないんで松田さんの気持ちは分かりませんが今貴女が必死になって松田さんが受けた痛み、苦しみを今必死になって世間に伝えようとしてることは分かります」







「そんなわけないアンタはただ仕事だからそんなことが言える私を上手く丸め込めて逮捕できればアンタの評価に繋がるもの」「違います……」「何が違うって言うの!この偽善者が気持ちが分かるなんて簡単に言わないでよ」




「分かります!」「!?」私は周、お母さん、お父さんことを思い出す「大切な人を失う辛さも、どうして守ることができなかったという後悔も、でも今私が助けたいと思うのは貴女です私と貴女はどこか似ていますだから助けたい貴女がこれ以上苦しまないように」





「貴女の言葉なんて信用できない」「私の言葉を信じろなんて言わないだけどあの時松田さんが言った言葉は信じてあげてください、松田さんの言った言葉は本当の想いじゃないでしょうか?私は松田さんが本当に貴女の幸せを願っていたと思います」




「……」「中井さん貴女と松田さんのしたことは決して許されることではないですが貴女も松田さんも被害者だと私は思います」黙り込んでた中井さんが「本当変な人、私はアンタの弟を殺そうとしたのにその加害者の為に涙を流しながら必死に説得するなんて分もういい分かった逮捕して」




「中井さん……」私は手錠を出して「十時五十分拳銃等所持罪、その他の罪で緊急逮捕」私は手錠をかけた。金子警部達が入ってきて「見守!」「金子警部後はお願いします」「あぁ」中井さんと他の男達を連れていった。「良かったこれ以上誰も死ななくて」






そう呟いた瞬間予知で車が爆破するのが見えた。「!?中井さん!」私はすぐに追いかける金子警部が車に乗ろうとした時「金子警部!その車から離れてください」「何でだ!」「その車爆発します!早く離れてください」「何を言って……」








私は金子警部の元へ走って行った瞬間私は激しい吐き気に襲われてその場に座り込む〈このままじゃ間に合わない、お願い動け私の体が〉そんな時私を誰かが私を抱き抱えて車から離れた。顔は太陽に反射されてよく見えなかった。だけどそれと同時に爆発音が聞こえて来た。



その瞬間警部達は爆発に巻き込まれたのだと悟り私は発作を起こしてそのまま意識を失った。




















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