第12話「初めての姉弟喧嘩」

私は佐藤さんの家に帰って量が多くて一人では食べきれないから佐藤さんに半分渡して部屋部屋に持っていく夕方の時間になり私は佐藤さんと一緒に夕御飯の支度をする。「できた、でも五人分にしては量が多くないですか?」「えっ聞いてないの?二人から」




「二人?もしかして……」「腹減った~」「光帰ってたんだお帰り」翼君とめぐみが来た「予想通り何で二人が一緒にご飯食べる訳?その理由が分からない」「訳分かんない事は言ってないで早く味噌汁よそってくれ」翼君は私が右手に持つお玉を見て言う。





「本当に何なの?」私はブツブツ言いながら味噌汁をよそうい翼君に渡す「で?何で二人がご飯食べてるの?」「俺達これからここで住むことになったから」「えっ住むって二人がここで?何でそうなるの?」「私は周君が心配だからここで周君を守る」




「その必要はないよ、周は私が必ず守るから」「でもこれは決めたことだから」「だからってここで一緒に住まなくても良くない?」「私は構わないよ、お父さんも良いって言ってるし」「すいません、なんか大人数で押し掛けて」




私は佐藤さんに謝る「いいんだよ、大人数の方が賑やかで良いじゃん」微笑む佐藤さんに「香織さんもそう言ってるんだからお前が言うことじゃないと思うけど」「確かにそうだけど……」〈私も泊めてもらってる身だから翼君達を責めるような言い方をするのは間違ってるよね〉



「そんなことより光、申し込み書はもう書いたか?」「申し込み?」周がどうゆうこと?と疑問の表情で言う。「うん書いたよでもどこに送れば良いのか分からなくて」「俺も申込書、書いて送ったけど普通に住所書いてポストに入れればいい」




「えっまさか翼君も警察官の試験受けるの?」「ああ俺も退社したしやりたいこと別にないからまた警察官になるのも悪くないかもなって思って」「いやいや翼君が警察毛嫌いしていたのにやる理由は絶対……」「黙れ」





手掴みしたミニトマトをめぐみの口の中に入れる「酸っぱい!ちょっと何するのよ」めぐみは少し不機嫌そうに言う。「お前が余計なこと言うからだ」「私がトマト嫌いなこと知ってるでしょ?」「これ以上トマトを口の中に突っ込まれたくなかったら余計なこと言うな」




「余計って私は真実を言ってるだけだけど?」「二人共仲良いね見てて微笑ましい」佐藤さんが言う。「「どこが?」」「ほらハモってる」佐藤さんが言うと



周が私に「どうゆうこと?」「えっ」「光が事務所やめて警察官の試験受けるって本当なの?」「あっ」〈しまった周がここに居ること忘れてた、どうしよう何て言い訳しよう〉「もしかして光何て言い訳しようとか考えてる?」「周、お願い私の話を聞いてきて」







周は箸を置いて「俺は反対警察官がどんなに危険な仕事か分かってるでしょ?最悪の場合命を落とすことだってある、不安だよ、俺は光が俺を置いて命を落とすなんてそんなの嫌だから」



「周、必ず死ぬと決まった訳じゃないし」「でも母さんは死んだじゃないか!俺達を置いて」「周、お母さんは別に死を望んじゃ訳じゃないよきっとお母さんだって生きたかったと思う、でもお母さんは刑事の仕事を誇りに思ってた、」




「……」「いつも自分の事よりも周りの誰かを考えて行動できる、立派な人だと私は誇りに思う」「立派じゃなくて良いから生きていてほしかった」「周……」私は「〈ごめんね周、辛いよね、私のせいでまた家族を失うかもしれないとけどごめんねだけどこれだけは譲れない周、本当にごめんね〉






私が周の心の中で謝っていると「確かに光なら立派な警察官に警察官になれるかもしれないけど俺はなってほしくない、怖くてたまらない」「お前さ黙って聞いてたけどさっきから自分の事ばかり考えてるよな」「ちょっと翼君」





「お前が光を止めたいのだって結局は自分が傷付きたくないだけだろう?それにまだなるって決まった訳じゃないし試験に落ちればなれないし、それなのにお前らさっきから何をそんなに必死になってるんだよ」「「……」」





「まぁ光はそんなに頭悪くないから受かる可能性はあるけどな」「とにかく俺は認めないから」「それでも私は試験を受ける」周は立ち上がって「なら俺はこの家を出ていく」ドアに向かって歩き出す周、私は駆け寄って周の腕を掴む「ちょっと二人共落ち着いて」佐藤さん心配そうになった私達に駆け寄る









「離して」「嫌だお願い出ていかないで」「だったら今すぐにやめて」「それは出来ない私は何があっても必ず警察官になって安藤を必ず捕まえてあのふざけたゲームを終わらせる」








「やめてよ何で光が警察官になる必要があるの?そんなの他の警察官に任せれば良いじゃん、俺の為に危険な事をしないでよ」「ごめんね周」「離して」「嫌だ」「離してよ!」「絶対に嫌だ!」「光!」「周!」「分かった、私がこの家を出ていくだから周はこの家に居て、」





「!?」周は驚いた顔をした後翼君が「光落ち着け出ていくって行ったってどこ行くんだ?香織さんから聞いたけどあの家には戻らないつもりなんだろう?」





「ここから近いホテルに泊まるつもり、周は今命を狙われてるしここは常にSPが守ってるからホテルよりも安全だと思うだから周はここに居て」私は周の顔を見て言った後に手を離し「佐藤さん、周をどうかお願いします」「光ちゃん落ち着いて勢いだけで決めてもしょうがないじゃん」





「ここで二人で話し合ってもお互いの気持ちは変わらないと思います、だから今は離れて生活した方が良いと思うんです、周元気でね、ちゃんとご飯食べるんだよ」私は微笑んでドアに向かうすると後ろから腕を捕まれて振り返ると周が行かないでという目で私を見る



私は腕を振りほどいて「大丈夫だよ周何度でも何度でも私が必ず守ってあげる」「……」私はリビングを出た。荷物を全て持って玄関を出ると外には鞄を持った翼君が居て「えっ翼君?こんなところで何をしてるの?」「俺もあの家出ようと思って」「相変わらず気分屋だね」



私は翼君の横を通り過ぎると翼君に腕を掴まれて体を引き寄せられる「えっちょっと離してよ」「嫌だこれからお前には俺の部屋で住んでもらう」「えっ何訳分かんないこと言ってるの?早く離してよ」






「断る俺はもうお前のマネージャーじゃないだからお前の言うことを聞く理由がなくなった、だからこれからは俺の好きにさせてもらう」「いやだからって私が何で翼君の家には行く理由が分からない」「うるさい黙ってついて来い」





〈えっ翼君こんなキャラだったっけ?〉私が考え込んでいると腰と両足を手の感触がして体が宙に浮く「えっえっ」状況が上手く飲み込めなくて気付けば私は翼君にお姫様抱っこされていた。「翼君何するの?降ろして」



「断る」翼君は私をお姫様抱っこしたまま歩き出す。歩いた先に黒い車があって男性が立っていて私達に気が付いてドアを開けると翼君は私を車に乗せて自分も乗り男性が乗った後後すぐに「出せ」と運転に言った。「本当に何なの」よく分からないまま車が走り出す。




五分後「あのどこに向かってるの?」「俺の家だってさっき言っただろ?」「だから何で私が翼君の家に行くわけ?そこがまず謎なんだけど」「うるさい黙ってろ」「翼君体調悪いの?さっきから口調がいつもと違うしなんか怒りっぽいみたいだから」





「そうか?これが本来の俺だけど」「翼様、女性にそんな暴言を吐いてはいけませんよ」車を運転する男性が翼君に言う「樹、お前は黙ってろ」「申し訳ございません、光様、翼様はお口はあまりよろしいとは言えませんが根は優しい方なので」





「あの~どちら様ですか?」「申し遅れました私は翼様の側近をしております七海樹と申します、よろしくお願いします」スーツを着たキリッした男性が運転しながら私には挨拶をする「こんばんは」私が挨拶をすると七海さんは礼を軽くする「到着だ」車が止まり「降りろ」




翼君は私の腕を掴んで私を降ろした後「樹荷物を持ってこい」「かしこまりました」「いえ、自分で持てます」「そんなこと良いから早く来い」「私のことははお気になさらず仕事ですから」「ですが……」





「早くしろ、それとも何かまたさっきみたいにお姫様抱っこされて運ばれたいか?」「!?やめてよ自分で歩く」私は歩き始める「ここが俺のマンション」「えっ俺のってまさか買ったの?」「あぁ五億で」「えっ五億!?」





「無理無理、私こんなところで住めない、私仕事やめたばかりなんだよ?それなのにこんな高級感があるマンションが家賃が安いわけないじゃん」「確かに家賃二十四万円だけど」「二十四万円!?やっぱり無理!住めるわけないじゃん」







私は来た道を戻ろうとすると後ろから腕を掴まれて「うるさい黙って俺の言う通りにしろ」体が宙に浮く。「えっえっ」私はまたお姫様抱っこされる「ちょっと翼君降ろして」「……」翼君は何も言わずに歩き続ける部屋の前に来て私を下ろすと私の腕を片手で掴んで鍵を片手で開けると




「入るぞ」片腕を掴んだまま中に入った広いリビングをを見ると「今日からここが住む部屋だ」「だから私は家賃を払えないから無理なんだって」「そんなの気にするなお前に家賃を払ってほしいなんて思ってない」





「いやいや駄目でしょ?そんなのやっぱもし住むんだとしたら払わないと」「けどお金無いんだろう?」「そうだけどバイト掛け持ちすればなんとかなるじゃない?その前にここで住まなきゃ良いだけの話じゃない?」「それは駄目だ!」「何でよ別にホテルで泊まるからいいよ」



「お前自分の置かれてる状況分かってるのか?下手したらお前も危険な目に遭うぞ」「そんなの分かってるよでも周を守るにはいくら危険でもやらなきゃ周を守り抜けなかったその時は私も一緒に死ぬだけだよ」それを聞いた翼君は私をぎゅっとだきしめる





「えっ翼君」「俺はお前を死なせないそんなこと絶対にさせない、お前がどんなに考えなしに突っぱしたって俺が先回りして必ずお前を守るから」私は疑問に思っていると咳払いが聞こえてきて「あのそろそろお邪魔してもよろしいでしょうか?」「樹、今良いとこ邪魔するな」「えっ良いところってこれのどこが?」





「ですが五分ほど待ちましたが終わる気配がなかったので声を掛けさせて頂きました」「五分ってそんな前から居たならすぐに声を掛けてくださいよ何で掛けてくれなかったんですか?」「お取り込み中のようでしたので」







当然のような顔で言う七海さんを見て「いえ全然お取り込み中じゃないです、てか翼君離してよ」いくら離れようとしても翼君は離してくれなくて「翼様、光様が嫌がっていらしゃいます、あまり強引なのはよろしくないかと」



「……」翼は私を離す「光様、隣のお部屋にご案内します」「樹、俺は光をこの部屋で住ませると言ったが」「ですが光様は女性です、付き合っていない異性同士が同じ部屋で過ごすのはいかがなものかと」「俺の命令に逆らうのか?」「申し訳ございません」






「分かった、もう連れていけ」「はい参りましょう光様」「はい」私は案内された部屋に行くと「もう遅い時間でございます、今日のとことはお休みになった方がよろしいかと」「ありがとうございます」「何が用がございましたら私は隣のお部屋にいますので」







「はい」七海さんは出ていく、私はお風呂に入って眠りについた深夜になり「……かり光!おい起きろ!光!!」「ん~翼君?どうしたの?まだ朝じゃないでしょ?」「そんなこと言ってる場合じゃないんだ火事なんだよ!ここに居たら丸焦げになるぞ」「えっ火事!」この時には新たな事件が動き出していたんだ


































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