第5話「不幸な愛と迫り来る恐怖」
私は周の膝の上に寝かせたて頭を撫でながら佐藤さん、頼んだ調べものの結果を待つ。「まだかな~」スマホから着信音が聞こえてきて私はすぐに電話に出る「もしもし何か分かりましたか?」≪うん光ちゃんの推理通りだったよ証拠も出てきたし今からそっちに持ってくね≫
「ありがとうございます、よろしくお願いします」私は電話を切る。佐藤さんが容疑者三人と一緒に部屋に入って来た。「何なんだこんな所に呼び出して」と私を見て山川さんは聞く「すいませんお呼び立てしてけど皆さんに是非聞いてもらいたいと思いまして」
「もしかして犯人が分かったんですか?」秋元さんが私に聞く。「はいその通りです。坂道さんは皆さんの内誰が一人に殺害されたのです。ある方法を使って」「ある方法?」速水さんは私に聞く。「はいその犯人は貴女です秋元優花さん」「!?」それを聞いた秋元さんは驚く表情をする
「えっ秋元がどうして?」山川さんは信じられない言うように聞く。「どうして私が坂道さんを殺害するんですか?」「それは今から説明しますまず殺害方法ですが蜂の毒のアレルギーを使いアナフィラキシーショック死を起こしたのです。」
「確かに坂道さんは蜂の毒のアレルギーです、マネージャーとして把握していて当然かと」「最後まで私の推理を聞いてください、私は当てずっぽで秋元さんが犯人だと言ってる訳ではありません、ちゃんと貴女が殺害したと証拠があるから言ってるのです、」
「なら聞かせてください貴女の推理を」「まず坂道さんが楽屋に来る前に生きた蜂が入った箱をテーブルの上に置いておき坂道さんの着る衣装にあらかじめスカビオサの手作りの香水を付けておいたんです。」「香水?」秋元さんは私に聞く「はいスカビオサの花は蜂が好む花なんです」
「つまりそれを着た坂道さん蜂に襲われて刺されたんです」「はい香水には問題はなかったのですが黒色の衣装だったので黒は蜂が嫌う色ですからそれに蜂の毒がアレルギーの坂道さんは蜂が嫌いなはずです、蜂を嫌いな人が見たらどうなるかは分かりますよね?」
「それはパニックになるんじゃない?嫌いなら避けようとするし」速水さん言う。「はいそれが逆効果なんです、蜂は大きい声を嫌うのでパニックになったら更に襲われるリスクが高まります」
「ちょっと待ってその子は事件現場で生きた蜂の入った入れ物を持って倒れてたんだろう?」山川さんは周を指しながら言う「確かに周は事件現場にいました、でも周だって寝たくて寝てた訳ではないんです」「じゃあ何でいたの?」
「それはな貴女が一番理解してるのでは?周の楽屋に置いてあるペットボトル水を睡眠薬の水にすり替えたのは貴女なのですから」「!?」「どうしてマネージャーない秋元さんが周の楽屋に置いたあるペットボトルに指紋が着いているのですか」
「それは……」「それに周のマネージャーであるめぐみが貴女が楽屋をうろついているのを見たと証言しています、それだけではありません秋元さん貴女は周君を楽屋から連れ出す時台車を使いましたね?」
「防犯カメラは壊されていて周君を運ぶ姿は映っていませんでしたが台車から周君のと思われる髪の毛が見つかりました周君に許可取って調べればすぐに分かることです」「それだけではありません貴女のズボンの裾をよく見てください」
「ズボンの裾が何だと言うの?」「見れば分かります貴女が決して言い逃れが出来ない一番証拠が残っています」秋元さんは自分で確認すると「!?」「ようやく気づきましたか?貴女が犯人だと言う一番の証拠はそれです」「いつから入ってるのよ何で蜂なんか」
「それは自白と受け取っていいいですか?」「はい私が坂道さんを殺しました」「秋元どうして?」山川さんが聞く。「しょうがないじゃない!もう耐えられなかった私はずっとあの人のことが好きだったマネージャーになる前からずっと」
「もしかして二股掛けられたのですか?」私が聞く。「彼は二股程度で終わるような人じゃない三年前勇気を出して告白をしてやっと恋人同士なれたと思っただけど最近私の他にも十人も関係を持っていることは分かって私は思いきって彼に聞いた彼何て言ったと思う?」
秋元さんは今にも泣きそうな声で笑いながら「お前はただのマネージャーだ本気で好きなわけないだろ?一回寝たぐらいで彼女気取りとかマジでウケる彼は私に笑いながらそう言ったのその瞬間愛情が殺意に変わった私はずっと本気で彼のことが好きだった、」
「「……」」笑いながら泣く秋元さん「その瞬間私の彼への想いを全て否定されたような気がしてならなかった苦しかった一緒にばいればいるほどどうしようもなく彼が好きだと想い知らされる、そんな自分が惨めでだから殺した」そう言う秋元さんに私は「スカビオサの花言葉は「不幸な愛」と「私は全てを失った」です」
「何が言いたいの?」「不幸な愛、貴女は自分の坂道さんに対する愛情をそう呼ぶかもしれません、ですが私はそうは思わなかった、私には不幸な愛ではなくどこにでもある愛だと思いました」「何なの一体貴女に一体何が分かると言うの?」
「分かりません私は周以外の人を愛したことがないのでけど貴女の愛は不幸な愛なんかではなく一途な愛だと思いました、どんなに酷い扱いを受けても貴女は坂道さんの側を離れなかった憎くても心のどこかでは望んでいたのではないのですか?坂道さんが箱を開けないことを」
〈楽屋で坂道さんを見つけた時貴女は倒れる坂道さんの姿を見て泣いていたあの涙は演技ではなく貴女は愛する人を失った事を心から悲しんだんだ〉
「秋元さん貴女の愛は不幸な愛ではない貴女が坂道さんの為に流した涙は偽りではなく本物だと思うから」私の言葉の後に声を出さずに涙を流した。佐藤さんは「秋元優花、殺人、およびその他の罪で逮捕する」両手に手錠をかける。「行きましょう」
佐藤さんは連れて行こうとすると「少しだけ待ってください」その言葉に佐藤さんは頷く。秋元さんは私の方を見て「貴女の言う通り私は心のどこかでは坂道さんのが箱を開けないことを望んでいたのかもしれない、見守さん私の不幸な愛を一途な愛だと言ってくれてありがとう」
「……」秋元さん、佐藤さん他の二人が出て行った後翼君が「私は全てを失ったと花言葉は悲しいな」翼君は私に言う。「けど殺人を犯さなければ少なくとも愛する人を失しなうことはなかったんじゃないかな」「愛してるからこそ許せないと思う気持ちは俺にも分かる気がする」
「翼君って彼女いるの?」「いるわけない」「へぇー翼君はてっきり彼女がいるかと思ってた」「光、お前はどうしようもなく鈍感だな」「私が鈍感?何それ訳分からないからもっと分かりやすく言ってよ」「嫌だ言わないそれに俺は彼女が出来ないんじゃない、作らないだけだ」
「もしかして翼君は女子にモテないとか?」
「そんな分けないだろう今まで何人もの女に告白されてきたけど全て断ってきた」「何で断ったの?断らずにOKすれば良かったのに」「俺は決してしない、俺の彼女になれるのは女は限られてる」「どうせ巨乳とか美人とかでしょ?」
「俺も最初は自分のタイプはそんな女だと思っていたけど今は違う」翼君は私に向かってゆっくり近づいて来る。私の顔の真横の壁に片手を置いた後「えっちょっと翼君これは一体……」「光、俺の好みのタイプはお前みたいな女だ」もしかしてこれって告白?いやそれはないなもしかして私またからかわれてる?
「俺はお前のことがずっと……」「ん~光?」「周、起きた?」私が聞くと「あれ?翼さんも居たんですね」私から離れた翼君を見て言う「周お前どんだけ寝てるんだよ、お前が寝てる間に光がお前の無実を証明したぞ」「えっ本当なの?」私に聞く周。「本当だよもう大丈夫だよ周」
「うんありがとう光」「違う解決出来たのは私だけじゃない佐藤さんが居なかったら私の推理は成立しなかった、それに犯人を捕まえる確実な証拠を見つけたのは私じゃないめぐみだから」「えっ」楽屋のドアが開いてめぐみが入ってきた。
「めぐみ」「なに言ってるの事件を解決したのは光だよ」「違う私の推理は当たっていたけど一番の証拠を見つけたのはめぐみ、だから礼を言うならめぐみに言ってあげて」周は体を起こして「めぐみさんありがとうございます」「うん周君の無実が証明出来て良かったよ」
「光もありがとう俺を信じてくれて」私は微笑んで「周大丈夫だよ何度犯人だと疑われても私が必ず周の無実を証明する」周は微笑んで「うん」二人で見つめ合ってると「あの二人の世界に入ってるところ悪いんだけど私達も居るよ」
めぐみの言葉を聞いた後二人を見たら呆れた顔をしながらこっちを見ていた。私は「邪魔しないでよせっかく私達二人だけの世界に入っていたのにね?周」「うん」返事をする周の頭を私は優しく撫でる。「そろそろ帰ろうか?周立てる?」「うん平気」
私達は荷物を持ってテレビ局を出た。「今は運転手に車をこっちに回すように行ったから少しだけここで待って」めぐみが私と周に言う「あーめんどくさいな今日のこと社長にどう説明しようかな」「本当だよ、社長今日のこと知ったら秋元さんのこと訴えるとか言いそう」
「「確かに」」私と翼君が同じタイミングで言う。「訴えるってどうして?もう捕まったんならそれで良いのでは?」当たり前のように言う周に私は「周は優しい子だねでもその優しさが悪い風に使われないか心配だよ」「えっ」
周は何のこと?言うような顔で不思議そうな顔で私を見る。私はそんな周が可愛くて「何でもないよ~」と頬っぺたをツツとつつく。「またイチャついてる」「光、俺……!?光!!」周は私の名前を呼んで突き飛ばすかす「!?」
地面に倒れた私はすぐ周の方を見るパーンと銃声の音が聞こえてきてそれと同時に周は倒れる「周!!」「「!?」」「周しっかり」私は周の元に駆けつけ周の体を仰向けにして上半身を抱き上げると左胸には真っ赤な丸い円があったそれを見た瞬間私は周はもうこの世に存在しないことを知った。
「周君!」「めぐみ!光を守れ!」と二人の声が聞こえてきて二人は私の前に立つ「周、周の人生を決してこんなところでは終わらせない大丈夫だよ何度でも何度でも私が必ず守ってあげる」
私は舌を噛み切り私は三度目人生を終えた。
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