第六回 そして刻の流れの中で、


 あの日から、僕の一人称は『僕』になった。


 お洒落とか、普通の女の子なら興味が持てそうなことでも、僕には興味が持てずに……ううん、諦めてたのかな? 貧乏だから。


 それでも興味が持てたのは唯一……ゲームだった。いつだったかな?

 お母さんと一緒にゲームセンターへ寄った日。

 この頃はまだ優しく、僕のためにUFOキャッチャーでぬいぐるみを取ってくれたのだけど、格ゲーが、どうしてもしたくなって……


 そう。それが始まりだった。


 でも、やっぱり一人よりも……太郎たろう君と一緒の方が楽しいの。



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