第7話_冥府攻略_
「
「了解、まだまだあるから、
食卓に並ぶ、ハンバーグ、ポテトサラダなどの食品。
それらを美味しそうに、三人が食べている。
「これ全部、
「そうだよ、私は炊き出しに何度か出動したことがあってね、慣れているんだ 」
「私には君たちのような戦闘能力は無いが、こういった支援ならできる。
幾らでも頼ってくれ 」
「ごちそうになって、悪いんだがな。
一つ聞いていいか? 」
先ほどまで、貪るようにハンバーグを頬張っていた
「何かな?
私が知っている事であれば、なんでも答えよう 」
その様子に、真剣な話だと気付いた
「純正の
例外は、身内が人質になった時。
……
「……その通りだ、黙っていて悪かった。
「そんな、先生が俺の為に人質に…… 」
「辛いと思うが、今は
「それじゃあ、今日の天真教本部襲撃は、余計に負けられない戦いになったね
あの上位幹部とかの言葉が真実なら、
正一が地図を広げる
そこに書いてあるのは、天真教本部の内部詳細図だ。
「まさか権ちゃんが、ゼウスの
「遠い先祖が何者だろうと、俺は何も変わらないよ。
なにより神様の
権は食事を終えて、準備運動などをしている。
「準備ができたら、突撃だ 」
「何者だ、名乗れ! 」
「名乗らぬなら、この場で捕らえるぞ 」
天真教本部の入口にて
当然、見張りに発見されて、大量の人員が出てくる。
敵が
狙ったのは最も階級が高そうな人物、彼の気絶により敵は指揮を
互いに癖も技を知り尽くした身、その信頼と連携は、
しかし、仮にもここは教団の本部である。
その数は馬鹿にならず、二人が消耗しきって倒されるのも、時間の問題だ。
「二人とも、下がれ! 」
一瞬遅れて追いかけようとする使徒たちだが、
「
地面や建物の陰から、無数のプラズマが出現し使徒たちを襲う。
密集状態にあった彼らは成す術なく、プラズマ球によって気絶させられていく。
「「「作戦成功! 」」」
使徒達の全滅を確認した後、三人は本部の中に侵入する。
「これから戦うことになる、三大使徒ってなんなの? 」
「ギリシャ神話の神のもとになった、
そして、その神そのものの生まれ変わりを自称する、
正一の疑問に対して、
「何故ギリシャくんだりの
奴らは全員、とんでもない
「でも竜也はタイマンで、三大使徒の一人を倒したんだよな? 」
「ポセイドーンは確かに倒したが、あの時の奴はトリアイナを本部に置いて来ていた。
その状態でさえ、奇襲をかけて辛うじて倒せたんだ。
兵器を持った状態で待ち構えている奴らは、比較にならない
一つ目の、大きな扉を勢いよく開ける。
「よく我らの
神を
中にあった玉座に座っていたのは、鎧を纏った40前半の男。
三人が構えを取り、警戒を示す。
「我こそは三大使徒が一人、
案ずるな、
彼が
そして、真っ先に
「ただし、痛い目にはあってもらおうか 」
「隠れ
周りの景色と色が同化してやがるんだ、目では見えない! 」
「ご名答。
だが分かったところで、どうしようもあるまい? 」
竜也は吹き飛ばされるままに、距離を取り空中に逃れる。
しかし上空からでも、光学迷彩を見破ることはできない。
「空中浮遊か、地球の磁場と自身の磁場を反発させておるな。
相当の発電能力が無いと出来ぬ芸当だが、
空中で、
ダメージにより、
「助かった」
「いいよ、困ったときはお互い様さ 」
ただ、拳に力を込めている。
「そっちの少年は、音の出どころから我が位置を探っておるな。
無駄だ、特殊な声の出し方で、位置を探られぬようにしておる。
そして、その他の音も消す技を心得ておる 」
ハーデースは、光学迷彩を維持したまま、
「ほーら、近くにおるぞ。
どこにおるかわかるかな? 」
「それ、急所ががら空きだぞ! 」
ハーデースの拳が、
そして、
「馬鹿な!
何故我がいる場所が分かった! 」
「分からねえよ、だけど最初から、一発もらう覚悟で体を固めてた。
そして、攻撃の感触から当たりをつけて、殴っただけだよ 」
「なるほどな。
しかし、我が体はこの鎧に守られておる、一撃では仕留められぬ。
そして、同じ手はもう食らわぬ 」
大きく距離を取り、別の標的を狙おうとするハーデース。
まず、最初に一撃食らわした正一に、背後から接近しようとする。
だが、正一の視線を感じて、距離を取り直した。
「何故だ、先ほどは見えていなかったはず! 」
「
確かに、
「俺があの時攻撃したのは、拳でだけじゃねえ。
直接電流も流した、許容量を超えれば機能しなくなると思ったんだ 」
「くっ、だが我にはこの
正面から殴り合っても、勝算は…… 」
「生憎だったな、硬い敵を破る方法は知ってるんだ 」
ハーデースは、直感的に危険だと判断し、
しかし、攻撃は
「
ハーデースは
「二人とも、ナイスアシスト! 」
「
あれがなかったら、正直詰んでた 」
「でも、気は抜くよ。
俺がポセイドーンを倒したとはいえ、まだ三大使徒は最強の男が…… 」
こつん、と誰かが歩いてくる音が聞こえる。
「馬鹿な、ゼウスは玉座から動かない!
ここに残る戦力は、もういないはずだ 」
そして、扉から姿を現したのは__?(第7話 終)
次回予告
三大使徒のハーデースを倒し、勢いに乗る権たち
しかし、彼らの前に謎の敵が立ちはだかる。
その正体と目的は?
第8話、物語はいよいよ
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