第3話

周りがフラッシュバックのように、映像が流れて行く。


「ゼル、これは?」

「君の時代から、10年後までの歴史よ」

「歴史?」

「うん。見てごらん」


周りをみると、いろいろな光景がある。


「あれは、確か・・・」

「そう。君の結婚式だよ」

「俺は、結婚するのか?」

「うん。君の時代から5年後にね」

「相手は?」

「それは言えないな・・・」


まあ、知らないほうがいいだろう。

今は、彼女はいないが・・・


「でも、相思相愛なのは、確かだよ」

「そう」


他にもさまざまな光景がある。


「あれは、プロ野球の日本一の胴上げだよな」

「うん」

「でも、知らない球団だ」

「君の時代にはまだない球団からね」

「俺の時代のどこだ?」

「それは・・・あっ、ついたよ」


眩しい光に包まれた、俺たちは降り立った。

10年後の世界に・・・


それを見て、俺は驚いた。

進化にではない。


俺の時代と全く変わったところはなかった。

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