第4話フレンチトースト


 戻ってきた白雪は、パーカーのフードで完全に頭を隠していた。


「お....おまたせ......」

「どうして、フードなんてかぶってるんだ?」


これじゃあ、せっかくのきれいな髪が、見えないじゃないか。


「そ....その、み....見せたくないから......」


まあ、何か理由があるのだろうが、俺にはわからなかった



*



 俺たちは喫茶店についた。オープンしたばかりのはずなんだが、そこまで混んでるような感じはしなかった。ラッキーだったのかもしれない。


「それじゃあ行くか」

「うん....!」


白雪の声にはうれしそうな声が含まれていた。


 二人が店に入ると、いらっしゃいませと声が聞こえた。

店の中は、オープンしたばかりだからか、どれも新品のようなきれいさがあった。


「喫茶店というか、これはカフェだな」


何人かいたが、二人が座れるスペースすぐに見つかった。


 席につきメニューを見て注文したら、思ったよりも早くきた。


「ごゆっくりどうぞ」


俺と白雪は、フレンチトーストをたのんだが、


「思ったより大きいな....」


それは、二枚も重ねられておりその上にアイスクリームが二つものせられており、大変豪華にかざられていた。

 しかし、白雪は食べきれるのだろうか?


「キラーン」


ん、今、白雪の目が光ったような気がしたが......。


「いただきます....!」



*



 まさか、数分で食べきるとは......


「意外と大食いなんだな」

「はっ!」


 きれいになった自分の皿を見て、今の状態を理解したようだ。白雪は、顔を

真っ赤にしてうつむいてしまった。おっと、これは言っちゃいけない奴だったか。


「俺の分も食べるか?」

「も....もお~‼」


 おっと、これも言っちゃいけない奴だったか。


 会計をした後、俺は店の前で少しだけ白雪と話をしていた。


「今日は楽しかったな」

「うん!!]


白雪は一瞬押し黙って、でもすぐに顔を上げて言った。


「ま....また、い....いっしょに....き....来てくれる?」

「ああ、もちろん」


そのときみせた笑顔は、夕日に照らされてなのかとても輝いてみえた。





 




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