日記
2030年6月26日
ついに20代最後の日を迎えてしまった。悲しい。
2030年6月27日
今日は30歳の誕生日。多くの人に祝ってもらえた。2000年生まれというのは、自分が何歳なのか常に忘れることがないのでありがたい。
2030年6月26日
不思議なことが起こった。朝、目覚めると、どこを見ても日付は26日を指していた。また、誰に聞いても今日は26日で間違いないと言う。私は20代最後の日をもう1度迎えてしまった。
2030年6月24日
また不思議なことが起こった。目覚めると、今日は24日だった。会社のPCを確認すると、すでに作り終えたはずの資料が白紙に戻っていた。再び作り直さないといけない。それにしても、こうして日記に書いたことだけは消えることがないみたいだ。
2030年6月20日
時が遡る現象はまだ続くようだ。それなら、わざわざ出社する意味はない。今日は家にいよう。
2030年6月12日
過去に戻るのにも驚かなくなってきた。しかし、だんだんと戻るペースが速くなってきているのが気になる。
2030年5月27日
誕生日のちょうど1ヶ月前まで戻ってきてしまった。戻るペースについて、1日前、2日前、4日前、8日前、16日前……、というように倍々に増えているということがわかった。きっと次は32日前に戻るのだろう。
2030年4月25日
過去に戻っていると話しても皆信じてくれない。孤独だ。
2030年2月20日
昨日まで暖かかったのに、今日はとても寒い。もう冬まで戻ってしまった。
2029年10月15日
10月まで戻っている。このペースは流石にまずい。過去に戻る現象について詳しく調べなくては。
2029年2月1日
自力で調べても有力な情報は得られなかったので、専門家に相談を試みたが、全く相手にされなかった。手の打ちようがない。
2027年9月8日
過去に戻ることを止める術はない。これはもう諦めて、残りの人生を楽しもう。そういえば身体が若返っている気がする。
2024年11月18日
大学時代に住んでいたアパートで目が覚めた。なぜかこの日記帳が枕元にあった。大学時代にはまだ購入していなかったのだが。そうそう、身体が若返っているのは間違いなさそうだ。私は今24歳。金はいくら使おうとも、どうせ過去に戻るのだから関係ない。今日は遊びまくるとしよう。
2019年4月11日
昨日はどれだけ遊んでも全く楽しめなかった。今日は19歳。明日は7歳。私が生きていられるのもあと2日だろう。こんな時なのに、やりたいことは何も思いつかない。
2008年1月23日
母親に起こされた。懐かしい実家。母親は7歳の私を小学校へ行かせようとしている。おそらく今日が人生最後の日となるが、やることもないし、20年ぶりに小学校にでも行ってみようか。それにしても、日記帳は実家にも現れた。やはりこれは不思議だ。日記帳に何か秘密があるのだろうか。ダメで元々、明日がやって来る期待を込めて、明日の日付だけ記入しておこう。これで明日を迎えられると良いな。
2008年1月24日
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