第3話別れ

彼女と連絡をしていくうちに次第に話題がなくなっていくのを感じた。そしてついに彼女から連絡がこなくなった。僕は彼女に嫌われたのか、うざがられたのかなどあれこれ考えてしまう。数日間連絡がこないと僕はどうでもいい存在だと思われているのだと、思ってしまう。男ながら女々しいというか、重いのかもしれない。色々考えていく内に本当に好きだったのは僕だけだったのかもしれないとふと思う。そう考えはじめたら沼にハマったも当然だ。僕は底のない沼にどんどん落ちていく。その中で悲しみと苦しみの渦が僕の体を引き裂いていくそんなイメージだ。涙は拭えば拭うほど酷く流れてくる。

そんな苦しい思いをしてまで、彼女と関係を続けるべきだろうか?いや続けなくていい。僕は彼女ときっと生きてる世界が違うんだと思った。最初からわかっていたはずなのに。関係は望むものではないのだ。築くものなのだから、望んだら永遠に手に入らない。僕はそんなことを思いながら、心に誓った。望んでも手に入らないのならば、なにも望まない。彼女とのこの関係さえも。そして僕は彼女を忘れ、前に歩き始めたのだった…。

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