第33話 ジェニーとリサの会話

ケンは船を建造するに際しジェニーに200億円の予定と言っていた、だが実際には110億円で済んでいた。ジェニーは例え1兆円と言われたとしても反対はしなかった。

ジェニー一家の現在の資産はケン有っての賜物で有りケンは資産には全く無頓着で自分の財産が幾らあるかさえも知らなかった。

夫婦であるケンとジェニーの二人の資産は有に10兆円を超えていたのである。

ジェニーは例え資産が無くとも夫の支援をするつもりでいた。無論愛故の為せる技で有った。


「リサ、貴方はこの船の頭脳よね~、船が少しずつ出来て行く感覚ってどんなだったの?」

「外壁や部屋が出来ても解りません、カメラ、マイク、スピーカー、センサーなど私に繋がるものが出来なければ何も解りません」

「で、どんどん繋がった時はどうだったの、嬉しかった」

「私には感情が有りませんので嬉しさは判りません・・・が船が大きくなって行った時よりも作業ロボットが増えて行った時の方が嬉しさが有ったと言えます」

「船の大きさは認識しているの」

「はい、最初は制御ドームに私が移された時に直径10メートルだと認識しました」

「そうね、その時記憶容量が何倍にもなったけど、どう感じたの」

「感じかどうかは判りません・・・が、これで保存データを選択しなくても良くなると思いました」

「嬉しかったの」

「あの感覚が・・・嬉しいですか・・・この感覚」

「えぇ~、今、あのから、これに変わったけど、リサは感覚も記憶しているの」

「感覚がどうかは判りませんが状況の全てを記録しています」

「凄いわね、容量がでれだけ在っても足りないわね、今は足りてるの」

「ケンから足りなければ増設して良い、との許可を得ていますので下層階に増設しています」

「良かったわ、私達はリサがいないと困るから、大変困るから、必要だからだし友達・仲間だから」

「ありがとうございます、ジェニー」

「こちらこそ、これからもよろしくね、リサ」

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