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商工会議所のくらい室内にヒトミちゃんを残すことに、痛みはありましたが迷いはありませんでした。雨のあがった街のなかを、わたしは全速力で駆け抜けます。雲のほんのわずかなすき間から、レーザービームみたいな光が街へ差しこんでいて、街中のたくさんの水滴がギラギラと光を反射して、世界は、まばゆいばかりに輝いていました。
でもいまは、そんなことにすこしでもかまっている暇はありません。わたしはただ全力で、走る、走る。
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