20日目『登校した話』

 先日は身体的にも体力的にも憔悴しきっていたので、頭も指も動きませんでした。

 いや、語弊の無い言い方をするなら、動かそうとしませんでした。昨夜の僕には元よりそんな気力無かったので。

 したがって幻の19日目は闇へ葬り去られましたが、気にしないで下さい。お願いします。

 まぁ20日目にもなってこんな気品の欠片もない拙文を読まれてる方なんて皆無でしょうけど(欠伸)。

 さて、そろそろ本題に移るとします。

 先日は『登校日』でした。

 ……何だろう、この英語の例文で登場しそうな修飾語を限りなく摩り減らした文は。

 まぁ、いいや。気にしたら負けだ。

 兎に角、未だ顔も合わせたことの無いクラスメイトとの初めての会合ということで、そりゃあ心臓が止まるほど緊張しました。

 今まで気楽に自宅でグータラステイホームを謳歌してましたからね。一気に地獄に叩き落とされた気分です。怠けていた分のツケが回って来たと考えれば妥当でしょうが。

 様々な不安を抱えつつも、僕は数ヶ月振りに暑苦しい学ランを身に纏い、埃被さった自転車に飛び乗って街衢を駛走しました。

 辛うじて学校までの経路ルートは覚えていたのですが、上り坂が多過ぎてそれ所では無かったのが実情です。四六時中引き篭っていた元より運動神経の無い人間が、いきなり身体を酷使したら如何どうなるか。

 ……考える迄もありませんね(白目)。

 無事に脚を痛めて息を切らせて、死に物狂いで何とか学校に到着しました。

 思わず自転車通学なんてクソ喰らえだ、と胸中で吐き捨てましたが、残念なことに近所には駅と呼べるものが一切ありません。我が家の立地が交通面において壊滅的である以上、文句を垂れても何も解決しません。

 はぁぁぁ(溜息)。

 その後は何故か自分のクラスだけ社会科教室に集められ、そこでHRを一時間半ほどすることになりました。大方クラス同士を隔離させて大人数の密集を避けたいのでしょうが、態々わざわざ別棟の最上階最奥部に集める意味が解りません。他にも教室あったでしょうに、何故ウチのクラスだけ冷遇されているのやら。

 こちとら久方振りの脚部酷使で疲弊し切っているんですけど、どんな拷問ですか?

 そんな不満を漏らしながら渋々別棟最上階まで足を運び、社会科教室と会議室を間違えながら何とか定刻までに間に合いました。

 既に心身共に疲労が半端ないですが、此処からが本当の地獄です。

 初のクラスメイトとの会合なので、当然ですが自己紹介の時間が設けられます。名も顔も知らない人間と親交を深められる訳ありませんしね。

 名も知らぬクラスメイトタチは大して臆することもなく堂々と教壇に立ち、滑舌良くスラスラと自己紹介をしていきます。多少緊張の色が見られる生徒も居ましたが、滞ることなくハキハキと声を発していました。

 しかし、それが自分ぼくとなると話は別です。何せコミュ障・人見知り・引っ込み思案の三冠王ですからね。初期ステータスから段違い(の低さ)です。

 まず最序盤の名前を言う場面で思いっきし苗字を噛みます。己の滑舌の無さに死にたくなりますが、この件についてはこんなに言いにくい苗字にした僕の先祖にも責任があります。第一、濁点が連続している時点で滑舌殺しにかかっていますよ。

 次いで所属している部活動について説明する場面があるのですが、御存知の通り僕はれっきとした帰宅部なので、素直に「部活動には所属していない」と口にしました。これだけでもう僕の印象はだだ下がりでしょうね。基本的にスクールカースト最下層(偏見)の帰宅部は迫害される運命にある(偏見)ので、まぁそれに関しては致し方ないです。

 そして全員の自己紹介が終わって気付いたのですが、どうやら僕以外は皆何かしらの部活動に所属しているようでした。嗚呼、哀しきかな。孤立無援とはまさにこの事です。

 誰でも良いから帰宅部に入部しておくれ。

 ラストに、「抱負」とやらを全く考えていなかったので物凄いグダりました。「あ」だの「えーと」だの連呼し過ぎて、皆からの冷え切った視線が死ぬ程痛かったのを覚えています。

 ただの自己紹介ひとつでこれほど悪印象を与えることが出来るとは、最早才能でしょうか。もう死にたくなります。

 いや、もう死ぬ。死なせろ。死ね。

 ……これ以上書くと本気マジで自分の首を絞め兼ねないので之にて御暇致します。

 此処まで以下略有難う御座いました。

 明日から通常運転で毎日投稿していく予定です。

 「予定」です……












 

 鈍色の学校生活の始まり始まり。

 

 

 

 


 

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