ハナサカジイサン

克全

第1話

むかし、むかし、あるところにやさしいおじいさんがすんでいました。 

おじいさんはポチというイヌをかっていました。

あるひ、おじいさんはポチといっしょのやまにいきました。

ポチがあるばしょではげしくほえました。

おじさんがなだめてもなきやみません。

おじいさんがさきにいこうとしても、ついてきません。

それどころか、あなをほりだしました。

おじいさんはポチがあなをほりたいのだとおもいました。

「よし、よし、てつだってやろう」

おじいさんがポチといっしょにふかくほると、たくさんのキンカがでてきました。

おじいさんはおおがねもちになりました。

おじいさんのいえのとなりには、いじわるなおじいさんがすんでいました。

いじわるじいさんは、かってにポチをやまにつれていきました。

ですがポチはなきません。

いじわるじいさんは、ぼうでポチをなぐりました。

いたくてポチはないてしまいました。

「よし、よし、よし、ここのきんがあるのだな」

いじわるじいさんはいそいでそこをほりました。

でもそのからはなにもでてきません。

たたいてなかせたので、でてこなくてとうぜんです。

いじわるじいさんはカンカンにおこりました。

おこってポチをぼうでなぐりころしました。

ポチがいないのにきがついたやさしいおじいさんは、やまにさがしにいきました。

そこにはたたきころされたポチがいました。

やさしいおじいさんはかなしくてなきました。

ワンワンなきました。

ですがないてばかりいれません。

ポチのために、にわにおはかをつくりました。

ポチおもいだせるように、きをうえました。

おどろいたことに、きがひとばんでおおきくなりました。

やさしいおじいさんは、きをみてポチをおもいだしました。

しあわせなきぶんになりました。

やさしいおじいさんがねむると、ゆめにポチがでてきました。

きをきって、もちをつくためのウスとキネをつくるようにいいました。

やさしいおじいさんは、ゆめのおつげにしたがいました。

ウスとキネをつかって、モチをつきました。

するとどうでしょう、モチがキンカにかわりました。

やさしいおじいさんはもっとおかねもちになりました。

それをみていたおじわるじいさんは、ウスとキネをぬすんでモチをつきました。

ですがモチはキンカにかわりませんでした。

おこったいじわるじいさんは、ウスをキネをもやしました。

それをしったやさしいおじいさんも、かなしくなりました。

でもやさしいおじいさんです。

いじわるじいさんのもんくはいいません。

ウスとキネがもやされたときにでたハイをもちかえりました。

ポチのはかにいっしょにうめようとしました。

やさしいおじいさんは、またポチのゆめをみました。

あすのひるにサクラにハイをまくようにいいました。

やさしいおじいさんは、ゆめのおつげどおりハイをまきました。

サクラがみごとにハナをさかせました。

かぜがふいてハナがとびました。

かくれてみていたいじわるじいさんのところにとびました。

いじわるじいさんはすごくくるしんでしにました。

めでたし、めでたし。

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ハナサカジイサン 克全 @dokatu

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