「#RTした人の小説を読みにいく」で読んだ作品の感想を垂れ流すだけ②
『永遠の箒星(とわ の ほうきぼし) ― star witch’s story ―』 作者 破魔 恭行
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893691733
ターゲットとしている読者層が明確に見える一方幅広いので、読んでいて安心感があります。「箒」と「法器」という文字通りの洒落っ気や、切なく儚く消える流れ星の輝きを「刹那く」儚くと記すなどちょっとしたところに感性がひかる。
宇宙の描写についてもただきれいな表現を用いるのではなく「コーヒーゼリーに垂らされたクリームみたい」「真っ白な雲が手に届きそう」など、きちんとシホの目を介している気づかいがこまやか。「★第一章★ 星の魔女(3)」のラストに控えるストレートなオノマトペも、物語全体がかもし出す雰囲気からとらえると作品そのものの茶目っ気であるような気がします。
『EgoiStars:RⅠ』 作者 紅城楽弟
https://kakuyomu.jp/works/1177354054895064793
世界設定の緻密さが最大の特徴。「結局、あの戦争のきっかけは何だったのか?」「つまり皇帝が暴君になった理由こそがこの戦争の正体でもあるのだ」という謎とヒントが歴史学者の考察を介して読者に提示される、しずかな立ち上がりが印象的です。B.I.S検査という遺伝子レベルの才能検査と神通力が共存している世界観もユニーク(もっとも前者はこの世界における社会常識である一方、後者は秘匿されるべき異端の力である模様)。
一方で、そのキャラクターの背景、このタイミングでこの量を開示する必要あるのかと疑問に思わされる部分もあり──。現在の所属に至った経緯であるとか、後々のキャラクター同士のやりとりなどをとっかかりに少しずつ明らかになってゆくとかでは駄目なのかなと。
余談ですが、全体として硬派な印象が漂う世界観の中、「3340年 『双子の皇子 前編』」の末尾にさらりと投じられる「猫耳幼女」という文言にちょっと笑ってしまいました。SF戦記がお好きな方はぜひ。
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