ソード・ワールド2.5 入門用覚え書き

フェンサーの近接武器の選定

■■■　フェンサーの近接武器の選び方　■■■

　自分が好きな武器種が最優先です。

　ファイター編と同じ出だしで申し訳ない。

　しかしフェンサーはファイターよりも近接武器選びは明確な方針を立てやすい＆装備の筋力制限による選択肢の狭さで迷いにくいという点はあります。

　そのため、この章では各武器種ごとではなく、ビルド目的ごとに有力な武器をピックアップしていきましょう。

【特にこだわりはないけど初期作成フェンサーで装備するオススメ教えて】

・適当なBランクソード

・適当なBランクメイス

　身も蓋も無いですが、装備できて当たるなら何でもいいです。

　命中マイナス補正が無いソード、命中プラス補正があるメイスは安定でしょう。

　逆に命中マイナス補正があるスピア・フレイル・ウォーハンマーはオススメし辛いです。ですがその武器種シコなら問題ない行け。

・ハンドアックス（アックスB / 必筋8 / 威力13 / 1H投 / C値11）

　人間フェンサーだと初期筋力は15前後になることが多いです。

　そんな時は必筋8前後の武器が選択肢になりますが、Bランクソードの〈レイピア〉に比べて〈ハンドアックス〉の方が威力面では若干有利です。

　それ以上の魅力としては、価格がとにかく安い。

　薬草を買うのも大変な初期作成時点では、装備のお金を浮かせることは重要です。

【フェンサーのC値-1特性を活かしてクリティカル主体の戦い方をしたい】

　言うまでもなく、このスタイルに見合った武器はC値が低い武器になります。

　それも、フェンサーで扱う事でC値下限である8になる武器…つまり元のC値が9の武器が選択候補に挙がります。

　SW2.5ではアビス加工(基本ルールブックⅡ掲載)という武器加工システムがあり、これによってC値-1特性を付与することが可能になりました。

　このため、C値10の武器もアビス加工によってC値9にすることが可能となり、SW2.0時代より選択の幅は大きく広がっています。

　下記に記す武器は加工の必要性が低い（=出費が少なく済む）もの、軽量であるもの、最終的な火力の高さ、等に焦点を絞っています。

▼オススメ武器

・ピアシング（ソードS / 必筋4 / 威力14 / 1H / C値9）

　SW2.0時代からフェンサーの鉄板武器。

　軽量で筋力7もあれば装備でき、フェンサーで装備することでC値は下限の8になるという、正にフェンサーのために存在するような剣。

　価格も高くはなく、アビス強化の加工費用をかけなくともC値9武器であるため、Lv5あたりで武器習熟Sを取得してこの剣を振るうフェンサーはそれだけでPTの物理アタッカー枠を担えるでしょう。

　軽量であるため筋力を伸ばす必要性が低く、その分の成長を他の能力値に回せるのもメリット。回避能力や、スカウト兼任の場合は先制判定にもつながる敏捷度に成長を割り振りやすくなるのはありがたい。

　一方で武器自体の威力が14と低いため、高レベル環境ではクリティカルで回すだけでは火力が見劣りするようになります。

　初期作成～中レベル帯まで続くキャンペーンでは安定の選択肢。

・ピラー（スピアA / 必筋8 / 威力13 / 1H / C値9 / 命中-1）

　ピアシングよりも早く購入・装備が可能なAランクスピアでありながら、威力面ではピアシングとほぼ同等という非常に優れた性能を持つ武器。

　命中-1のデメリットこそありますが、そこはフェンサーの必要経験点が軽い特徴を活かしたLv1先行成長やエンハンサー等のサブ技能の充実で補いましょう。

　こちらも装備してからしばらくは無双できる性能ですが、Lvが高くなってくると低い威力故にクリティカルしても大してダメージが伸びず、火力で見劣りするようになっていきます。

・首切り刀（ソードS / 必筋20 / 威力30・40 / 1H両・2H / C値10）

　首切り必殺フェンサー…なんと甘美な響き。

　アビス強化の導入によってC値-1加工が可能になり、装備するだけでC値8。SW2.5で改定された《必殺攻撃》と組み合わせ、クリティカルの大爆発で敵の首を刎ね飛ばす物理火力フェンサーの最終武器候補筆頭。

　必筋20もあるためフェンサーで装備するには筋力39も必要ですが、装飾品〈大きな手袋〉と練技【ジャイアントアーム】を活用することで、筋力17あれば装備することが可能です。

　当然ながらLv11超の高レベル前提での装備候補ですが、キャンペーンで最終的にこの武器を振り回すことを目標としても、それまでは〈ピアシング〉等の優秀なソードもあるため、完成前でも戦うには左程困らないでしょう。

　欠点は高価であること、〈大きな手袋〉が必須級であること、毎ラウンド【ジャイアントアーム】も必要になることでしょう。

　素の筋力29以上＋〈大きな手袋〉、もしくは素の筋力27以上＋【ジャイアントアーム】のどちらかでも装備可能ですが、そこまで筋力を伸ばすよりその成長回数を他の能力値に割り振った方がフェンサーとしては優秀になるでしょう。

・イヴェルシオ（ウォーハンマーSS / 必筋8 / 威力33 / 1H / C値9 / 命中-1）

　イグニダイト加工(基本ルールブックⅢ掲載)を施すことで、軽量＆1H武器でありながら威力43という高威力、アビス加工をしなくてもC値8を達成できる武器。

　《武器の達人》が必須ではありますが、〈大きな手袋〉で装飾品枠を埋めずに済むため、装備の幅は広くなります。

　また、ウォーハンマーはB・A・Sランク通じて軽量な1H武器が揃っており、命中-1のデメリットさえ何とかできればキャンペーンで装備するのも悪くはありません。

　欠点は装備するには《武器の達人》が必要なSSランク武器であること、イグニダイト加工を施すと費用がとても重いという点です。

【《挑発攻撃》を活かした回避盾をやりたい】

　《挑発攻撃》を活用するのであれば、敵に当てなければ効果を発揮しない以上、命中は何よりも優先して求められます。

▼オススメ武器

・ライトメイス（メイスB / 必筋 / 威力 / 1H / C値12 / 命中+1）

　回避盾ビルドは防御系戦闘特技を多数取得する関係で、武器習熟を取得する余裕が中々ありません。

　そのため、Bランクで軽量、かつ命中補正も持つライトメイスが候補に挙がります。

・ファストスパイク（ソードA / 必筋1 / 威力6 / 1H / C値10 / 命中+1）

　なんと筋力2以上あれば装備可能で、しかも命中+1まで付いている低筋力フェンサー垂涎の一品。《武器習熟A/ソード》が必要ですが、低筋力で回避盾フェンサーを作りたい場合は是非とも欲しいところ。

　翻弄するエルフの剣士なんかも作れます。

　武器の形状は仕込み針のような暗器に近いもので、武装解除に見せかけて靴の中に仕込んでおくなどのRPに活用できるのもエモい。

・ディフェンダー（ソードA / 必筋12 / 威力17 / 1H / C値10 / 防護点+1）

　命中補正こそ無いものの、装備することで防護点+1。

　回避盾とはいえ必中攻撃なども存在するゲームである以上、防護点を完全に無視することはできません。

　ファイターより薄くなりがちなフェンサーの装甲を補ってくれる優秀な武器。武器性能も標準的なAランクソードで、最終装備として見ても良い性能です。

　ただしそれなりに重いので、必筋を下げるカスタムを施すか、〈大きな手袋〉や【ジャイアントアーム】を併用しましょう。