ファイターの近接武器の選定

■■■ 近接武器の選び方 ■■■

 自分が好きな武器種が最優先です。


 と言っても、特に武器の好みは無いから性能で選びたいだとか、各武器種の違いが知りたいという人もいると思いますので、ざっと近接武器についての個人的見解を如何に記します。

 格闘武器に関してはどのみち選択の余地がないのでスルー。


 ちなみに筆者はダメージ期待値が云々とかいう話はほとんどアテにしてません。

 セッションでダメージロールを行う回数は、確率が収束するような回数に全く足りてないので。

 信じられんほど回りまくって大ダメージ出しまくる時もあれば、C値が低くても全く回らないなんてことも実卓ではザラ。全ては時の運。

 なのでファイターの武器種選びというのは全体の戦闘バランスとしては左程影響が無いと思います。


 強いて言うなら「命中不足だけはキツイ」「追加ダメージ(固定値)は裏切らない」という二点は主張しておきます。

 当てなければダメージが0になる以上、武器で殴るなら命中は最優先で確保したいステータスです。




■■■ 高ランク武器について ■■■


 SW2.0時代はダメージ固定値を盛って戦うのが強すぎた為、高レベル環境ですら高ランク武器が軽視されていましたが、2.5になって固定値を稼ぐ宣言特技に多くの調整が入り、特に複数回攻撃や《薙ぎ払い》型スタイルは高レベルになるほどその影響を強く受けています。(2.0時代よりマイルドに調整されている)

 そのため、高レベル環境では武器自体の威力およびクリティカルの価値そのものが2.0時代より上昇しており、更にSSランク武器の性能も全体的に2.0時代より強化されています。

 《武器の達人》や《バトルマスター》の取得が視野に入るLv11やLv13といった高レベル環境の場合は、高ランク武器をしっかり身につけていきたいところ。

 SSランクソード〈ガイスター〉等は一回転だけでもノーリスクで20点近く上乗せするのでやはり強力です。




■■■ 武器種ごとの説明 ■■■


【ソード(刀剣)】

 ファンタジーの近接武器といえば王道の剣。

 SW2.5でも癖が無く、特に扱いやすい武器種。

 命中ペナルティが無く、クリティカル値は平均的な10。

 ザ・平均な性能なので、性能面で考えるならまずはソードを基準に考えると良いでしょう。


 どのランクにも軽量な武器があり、Aランクの〈ファストスパイク〉、Sランクの〈ピアシング〉は明らかに優秀で、フェンサーを使う場合は鉄板の武器種になるでしょう。


 また、ファイターの戦闘特技の一つ《薙ぎ払い》はクリティカルしやすい武器の価値が特に大きく、クリティカル値にマイナス補正の無いソードは相性が良いです。

 追加ダメージ上昇の効果が無い特技であるため、武器自体の威力がダメージに大きく関係するからですね。

 高レベルで《バトルマスター》習得後でも、《全力攻撃》などのダメージアップ系特技と《薙ぎ払い》を併用しても1体にしかダメージアップ効果は乗らないので、武器自体がクリティカルに期待できる方が多数を攻撃する《薙ぎ払い》にはより向いています。


 しかし2H装備の両手剣は重めの品が多く、Aランク以降では必要筋力は最低でも20を要求されます。

 2Hファイターを目指したものの初期作成での筋力があまり高くならなかったら辛くなるかもしれません。

 キャラメイクをやるとわかりますが、人間・傭兵生まれだと〈怪力の腕輪〉込みでもAランク〈フランベルジュ〉装備可能な筋力23の到達は大変です。

 高ランクの2H剣を振れるファイターはそれだけで恵まれた肉体を持っていると言えるでしょう。


 なお、2.0時代から「これクレイモアで良くね?」と言われ続けたSSランク武器の〈ハイペリオン〉ですが、クレイモアより低い必筋20で装備可能・イグニダイト加工で片手持ちで威力50到達・2H装備時はクレイモアより追加ダメージも大きい…と、かなりの進化を遂げています。特に盾も持てる片手持ちでも威力50を発揮するのはデカい。


▼長所

 ・武器の数が多く、どんな筋力であっても大抵は装備可能な1H武器がある。

 ・デフォルトで鞘を持ち、戦闘中も補助動作で剣を鞘に納められる。

  つまり戦闘中に武器を持ち帰る際、装備中の武器を投げ捨てる必要が無い。

 ・SW2.5では宣言特技の改定で特に高レベル環境でのクリティカルの価値が

  相対的に上昇し、C値10のソードはとても扱いやすい。

 ・SSランク武器の〈ガイスター〉が威力・命中補正・C値・追加ダメージ

  全てにおいて強力


▼短所

 ・2H武器は選択肢が少な目。

  特に序盤でAランクの2Hソードを目指すと必要筋力23と重めの

  〈フランベルジュ〉しか選択肢がない。

  ※カスタムで必筋を落とせるが更に金がかかる

 ・Aランク以降は2Hソードを使うなら筋力は最低でも20以上は必要。

 ・サプリ「エピックトレジャリー」を導入するとAランクに両手剣

  〈デストロイヤー〉が増えるが必筋20、更に魔法の武器のため高価。

 ・Sランクもクレイモア(必筋26)、センチネル(必筋35)、前者より軽いが

  高価な首切り刀(必筋20)といろいろな意味で重い。

 ・Bランク武器が他の武器種に比べて高価。

  〈ロングソード〉+金属鎧を買って金欠になる新米冒険者は多い。


▼こんなキャラクターにオススメ

1H

 →あらゆる戦士系キャラクター

 →《二刀流》や、Aランク盾〈スパイクシールド〉を用いた手数型ファイター

  タンク型・対単体アタッカー型と相性良好

2H

 →筋力に優れたキャラクター

 《薙ぎ払い》で多数を攻撃したい場合




【アックス(戦斧)】

 古いFEシリーズ等のRPGを遊んだプレイヤーなんかは「斧は不遇武器」という印象を持ってる人もいますが、SW2.5のアックスは普通に扱いやすい武器種です。

 ソードよりクリティカルし難いC値11ですが、基礎威力が+5されています。

 また、どのランクも2H武器が豊富で、筋力20未満のキャラでも装備できる2H武器が多く存在します。

 特に種族人間などでは初期作成で相当ダイスが走らないと筋力20以上に届かないことも多いので、人間の2Hファイターをやりたい場合には有力な選択肢になります。(Bランク武器ならソードも軽いものが有りますが)

 一方で、1H武器が少ないので自分の戦闘スタイルに見合った武器があるかはきちんとチェックしましょう。

 総じて2Hファイターを組むときには特に選びやすい武器種です。


 イグニダイト加工を施すことで威力100に到達する〈ダイナスト〉は浪漫の塊。

 ちなみに〈ダイナスト〉は必筋40という狂気の重さですが、装備できる程のLvであれば練技の【ジャイアントアーム】や装飾品の〈大きな手袋〉で装備の敷居は下がります。


 相手の武器を叩き落として火力を下げる〈アームフッカー〉や、軽くて高威力&前提を満たせば2回攻撃が出来る〈ウルゴーシュ〉など面白い武器も揃っています。


▼長所

 ・2H武器はソードより豊富。全ランクで必筋10~20の範囲にも

  装備しやすい軽めの2H装備可能武器が存在し、更に重量武器も有る

 ・武器によっては突き攻撃(C値10攻撃、同重量ソードと同性能)が

  可能なものがあり、クリティカル狙いにも行ける

 ・超高レベル環境ではイグニダイト加工〈ダイナスト〉が

  実用性・ロマン性共に素晴らしい


▼短所

 ・突き攻撃が無い武器の場合、クリティカルし難いため

  ソードより爆発力は一歩劣る

 ・1H武器は品ぞろえが少な目


▼こんなキャラクターにオススメ

 ・2H前衛ファイター

 ・高レベル環境で最強の威力100を振り回したい場合




【スピア(槍)】

 ソードと比較すると命中が-1される代わりに威力+5される武器種。

 序盤に装備するBランク、Aランクの槍の中には2H装備することで命中マイナスが打ち消されるものがあり、それらは同重量のソードと同性能です。


 性能面で言えば若干不遇気味な武器種。

 威力が同重量ソードと比較して+5なのは良いですが、その代償として命中-1はトレードオフとして見合っているとは言い難いでしょう。

 かつてSW2.0(改定前)の最初期時代はライダー技能の【チャージ】等はスピアでしか効果を発揮しなかったため重要な位置を占めていましたが、騎芸に武器縛りが無くなったルール改定後から現在に至るまで「スピアである必要がない」という点が目立ち、それなら命中-1の武器を選ぶ利点は薄い、というのが実情。

 活用したいなら最低でも器用度初期値がボーナス3以上のキャラで持つか、もしくは敵の回避を下げる手段を持つキャラが欲しいところ。

《斬り返し》なども活用して攻撃を当てられるようにすることが重要です。

 高レベルになって命中を盛る手段が増えてくると、武器自体の命中-1のデメリットは相対的に小さくなります。命中が確保できて筋力に優れたキャラクターであれば、Aランクの〈パイク〉やSランクの〈コルセスカ〉が高威力で強力です。


 SSランク武器の〈ドゥクトゥスランケア〉はHP減少デメリット無しの命中-1・威力-5された〈ガイスター〉という感じ。

 性能的にはバランス良く強く、HP減少効果がないのはありがたいですが…地味。強いのは間違いないんですけどね。手管槍というのもシブくて好きです。


 一方でライダー技能を取得する場合、〈ノーマルランス〉〈ヘビーランス〉等のランス系武器が優秀な選択肢になります。

 騎乗状態で威力が増加する特性を持つので、命中を補うことができれば優秀な火力源になります。

 特に高レベルでは《二刀無双》を取得してのランス二本による攻撃が非常に高火力。

 目指せSS武器〈フェイタルランス〉二槍流。

 装備代から騎獣代まで金がしこたまかかるビルドですが、ロマンを求めたい貴方に。


▼長所

 ・ソードより基礎威力が高く、C値も10で火力面は優秀

 ・筋力20未満でも1H両/2H装備可能な武器が多く存在する

 ・Bランクの武器が異様に安い。両手持ちだと命中ペナが無くなり、

  実質ソード性能なので使いやすい

 ・騎乗状態で威力が上昇するランス系武器はライダー技能と相性抜群


▼短所

 ・命中-1


▼こんなキャラクターにオススメ

 ・ライダー技能持ち前衛




【メイス(鎚鉾)】

 恐らくSW世界で最も多くのファイターに握られているであろう武器種。

 クリティカル値が12という爆発力の低さでありながらも愛用される最大の理由は命中補正を持つこと。

 Bランクの初期武器から命中+1を持ち、更に必要筋力15で装備できるヘビーメイスは1H両/2H装備が可能で基礎威力も高い。

 というより、握られているメイスの大半はこのヘビーメイスでしょう。特に初期作成ファイターは高確率で持っています。

 あと殴り能力が飾りみたいなタンク役が握ってることも多いです。


 SW2.5になってダメージ上昇系宣言特技が調整された影響で、クリティカルし辛い部分は以前より更にデメリットとなっていますが、Sランク武器に超高性能な〈カーメンキャッパー〉が追加され、むしろ勢いづいているとも言えるでしょう。

 クリティカルによるダメージ増加はほとんど期待できないので、固定値を上げて手数で殴るビルドと相性◎

 特に命中が下がる代わりに防御リスク無しでダメージを底上げできる《囮攻撃》を当てたい場合は有力な選択肢になります。

 フェンサーも《かいくぐり》等と併用すれば命中面を底上げしつつ高めの威力で殴れるので悪くはありません。

 一方でクリティカルが期待できない為、宣言特技で固定値を上げ辛い《薙ぎ払い》型ファイターでは安定はしますが火力は伸びにくいです。


 総じて命中が確保し辛い序盤では鉄板の選択肢で、成長してもビルド次第できちんと選択肢に入る優秀な武器種。

 SW2.5でファイター・フェンサーを初めて遊ぶというPLさんには特にオススメの武器種です。


▼長所

 ・すべての武器が命中プラス補正あり。Sランク武器になると

  魔法の武器化しなくても+2の補正を持つ

 ・Bランク武器〈ヘビーメイス〉が価格・必要筋力・威力・命中力すべてにおいて

  Bランク武器中最高峰の性能を持つ

 ・Sランク武器〈カーメンキャッパー〉が超優秀。

  魔法を使う敵に対してデバフ役も担える


▼短所

 ・クリティカル値12による爆発力の低さにより、高レベルになると

  他武器種に火力面で見劣りしやすい

 ・命中補助手段が増えてくると命中過剰になりやすい


▼こんなキャラクターにオススメ

 ・必要筋力を満たす全てのファイター・フェンサー

 ・クリティカルに頼らず追加ダメージ(固定値)を山盛りにしてダメージを稼ぐ

  手数型前衛

 ・《囮攻撃》をダメージアップ特技として利用したい場合

 ・命中が命の《挑発攻撃》を利用したいキャラクター




【フレイル(連接棍)】

 命中-1&高威力を共通した特徴として持つ打撃武器。

 最大の特徴はSランク以降でクリティカル値が基本的に9になること。

 命中マイナス補正に加え必筋が高めで筋力まで要求されるため、運用ハードルは高いです。しかし活用できれば爆発力にも優れた高火力武器として活躍してくれます。

 基本的に中レベル帯以降でPCがある程度育ってきてから本領発揮するタイプなので、初期作成などの低レベル帯セッションでは余程拘りが無い限りは見なかったことにして構いません。

 Sランクの〈タイタンフレイル〉とSSランクの〈シルバーコメット〉が特に優秀。2.5から追加されたアビス強化でC値を下げられるため、〈タイタンフレイル〉が威力52でC値⑧というとんでもない破壊兵器に化けます。《必殺攻撃》を宣言すればファイターでも出目7でクリティカルするというハチャメチャな事態に。《武器の達人》無しに後述のローゼンハーケンと同等の破壊力が手に入るので、筋力30付近に届くなら狙う価値アリの武器です。


▼長所

 ・打撃クリティカル無効の敵は刃物クリティカル無効の敵より少なく、

  安定した火力源になる

 ・Sランク武器はC値が9に加え威力も高く、爆発力が期待できる


▼短所

 ・重い&命中が低い。低レベルキャラが持つのはかなり大変


▼こんなキャラクターにオススメ

 ・命中力・筋力ともに優れたキャラクター(中~高レベル推奨)

 ・クリティカルの予測できない暴力に酔いしれたいパワーファイター




【ウォーハンマー(戦鎚)】

 劣悪な命中力の代わりに斬撃・打撃両方の特徴を持つ高火力武器。

 フレイルより更に癖が強いですが、その特性から相手を選ばないのが最大の特徴。

 命中力と筋力をフレイル以上に要求されるので、ほぼ高レベル前提での運用になるでしょう。

 2.5で改定された《必殺攻撃》がダメージロールの出目+1という効果になり、これとSSランクの〈ローゼンハーケン〉(C値8)との相性が抜群。

 ファイターでも出目7でブン回る狂気の破壊兵器となります。

 また、軽量な1H武器も用意されており、フェンサーと相性良好。

 特にSSランクの〈イヴェルシオ〉はフェンサーで持つとC値8となり、最終装備候補の一つです。


▼長所

 ・斬撃・打撃の両方の特性を持つため相手を選ばない

 ・↑に加え軽量・高威力な1Hウォーハンマーはフェンサーで使うと強力


▼短所

 ・2H武器は命中マイナス大&重い。初期作成キャラで使うと絶望が見れる


▼こんなキャラクターにオススメ

 ・高筋力&高命中の前衛ファイター(高レベル推奨)

 ・必殺攻撃フェンサー(要武器の達人)




■■■ 結局どの武器選ぶのがいいの?  ■■■

・初期作成などの低レベル帯では命中が確保し辛いので安定はメイス

・ソードはどのLv帯でもオーソドックス。器用度ボーナス1のキャラでもない限り

 選んで困ることはまず無い

・成長するキャンペーンで2Hファイターをやりたくても初期筋力が

 あまり高くないならアックスorスピア

・高レベルで筋力・命中どちらも確保できるならフレイルとウォーハンマーは強い

・戦闘特技の《命中強化》や練技【キャッツアイ】【デーモンフィンガー】及び

 各種命中バフ魔法が増える中盤以降では器用度が余程死んでない限り

 どの武器種でも命中不足はかなり改善されてくる

・〈ガイスター〉は全武器の中でも飛びぬけて高バランスで強い

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