第30話
今日は物理実験をしません。
遊園地に来ています。
次に見えてきたのは上空で回転する巨大な空中ブランコです。
ちょうど、ブランコが支柱のてっぺんにとどまって回転しています。
ブランコがのチェーンが斜めにかたむいています。
「遠心力だね。」
「だね。」
「普通のブランコのよさってなんだとおもう?」
「どれだけ高くまでこげるか挑戦できるとこ。」
「だよね、だから、あれは私にはさぼっているようにおもえる。」
「なんで、ブランコはだんだん上にあがっていけるか知ってる?」
「知らない。」
「ブランコが一番下に行ったときに人は立ち上がって、両端で人はしゃがむんだよ。で、遠心力が一番強い一番下に来た時には、その遠心力に逆らって重心を上にあげるから位置エネルギーが高い状態になって、両端に行ったときには重心が下にあるから、位置エネルギーが運動エネルギーに代わるんだよ。ほかにも細かいとこを言い出すといろいろあるんだけど、座ってても同じようなことが起こってる。」
「へー。」
「でも、人間がやってるから上がれる高さには限界がある。で、あの巨大なブランコでもまあ、限界はあるんだけど、人間の限界よりは高く上がれる。」
「うん。」
「つまりね、乗ってみたい。」
「おお、じゃあ乗ってみよう。」
たまにはさぼってみるのもいいなと思った。
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