第28話
今日は実験をしません。
遊園地に来ています。
次に見えてきたのは、観覧車です。
「ねえ、観覧車ってどうやってまわってるかしってる?」
「電気。」
「そうだね。電気で、観覧車のホイール部分を挟んでいるタイヤを回転させることでサイクロイド曲線を描きながら回ってるね。」
「乗ってみる?絶叫系でも、気持ち悪くなる回転系でもないけど。」
「今はやめておく。」
「いまは?」
「今乗ると、あのジェットコースターはこの高さから落ちてるんだなっているのをじっくりとかみしめることになるから乗りたくない。」
「ああ、確かに。」
観覧車の軸のところの時計が11時になった。
「あとさ、ゴンドラをさ、中心で支えるんじゃなくてつるす形にしているところに悪意を感じてしまう。あんな形にするから揺れてしまうのに。」
「重くして、揺れが起きにくいようにしてるんじゃない?」
「そうすると、あの軸一つで支えていることが不安になってくる。」
「考えるのやめよっか。」
「そうだね。」
「一緒になりたくない?」
「そんなことはないよ。」
「それさえ聞ければ十分です。」
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