第7話

物理実験をしながら…


「なんで雲の形があんなにいろいろあるかしってる?」


「しらない。」


「じゃ、今日は俺のターン。空気中の水蒸気とかが上昇気流に乗って上に上がることで雲ができるだろ。その時に、どんなスピードでどんな高さでどれだけ広い範囲に広がるかで雲の形は決まってるんだよ。」


「調べた?」


「調べた。さっきここに来る前に。」


窓の外には、台風が通り過ぎた青空が広がっていた。


「あのさ、巻層雲って知ってる?薄いベールみたいな雲なんだけど。」


「しらない。」


「綿菓子っぽくない。食べれそうにない形をした雲なんだよ。」


「調べた?」


「調べた。ここに来る前に。」

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