第8話

物理実験をしながら…


白い煙が箱いっぱいに充満している。


先が見えない。


箱の側面がへこんで煙が外へ押し出される。


煙のわっかが私の顔にヒットした。


「これの穴の形を変えてみようと思うんだ。」


箱にあいた丸い穴よりも一回り小さい四角いくりぬきのある板を穴の開いた側面にあてながら言う。


「やっぱり、出てくるのは丸いわっかだな。次は、三角ので試してみるよ。」


「これみたいにさ、今日のテストの三角だったところが丸になってほしいんだけど。」


「何やらかしたの。」


「ベクトルの矢印、全部付け忘れた。」


「ああ、どんまい。」


「丸にならない?」


「それは、ならない。」


「先生たちが、みんな空気砲になればいいのに。」


「!?…フフッ。」


窓の外ではレイリー散乱がおきていた。

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