第3話
物理実験をしながら…
白い粉が目の前にある。
水もある。
混ぜる。
決して危なくはない。
白い粉の正体は、小麦粉だ。
「水が足りないと思う。ちょっと固いよ。」
「もうちょっと混ぜればたぶん大丈夫。」
「ねえ、もし巨大なプールでこれをやって、水分がだんだんなくなって固まってきちゃってぬけだせなくなったらどうする。」
「その中に入る前提なの。」
「入らずにどうするっていうの。いいから、で、どうする。」
「そんなアホなことして出られなくなったとか恥ずかしいから、早めに顔も突っ込んで窒息死する。」
「苦しいよ。」
「じゃあ、君だったらどうするの。」
「乾いて粉になるまでずっと待つ。」
「スマホ持っていくわ。どこのプール。」
「やっぱり窒息死する。」
二人、手洗い場に並んで手を洗った。
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