第4話

物理実験をしながら…


白い飲み物、カルピス。


部費で買ってもらった実験用のカルピス。


少し飲んでもきっとばれない。


「カルピスのむ?」


「いいの、のむ。」


「カルピスって、海外だとカウ、ピスってなって売れにくいからカルピコって呼ばれてるんだって。」


「飲みにくいんだけど。」


紙コップに注がれたカルピスを手渡す。


「ビーカーがよかった?」


「あのホコリまみれのやつでしょ、いいよこれで。」


一口で一気に飲み干した。


「これでレイリー散乱の実験をしようと思うんだ。でも、カが寄ってくるんだよ。O型だからかな。どうすればいいと思う。あの忌々しいカ。」


「たたけばいいんじゃない。」


「そんな量じゃないんだよ。」


「カルピスに毒を…、いや、何でもない。刺されていればいいんじゃない。日本じゃカに刺されても死なないから。」


「ひどいな。」


「頑張って。」


「頑張りまーす。」

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