第6話
○
「クララ、お前は本当に大きくなったなあ」
その間に、クララは自身の体重を三倍に増やし、ちょっと太り気味になった。
そして妹は小二から小四になったが、
「はにゃあああ!」
そのお調子加減はあんまり変わってない。
鹿野さんとはあれっきり。
あの日以来、
二年生になり、クラスが
鹿野さんのいない高校生活が続いた。いや、もともと鹿野さんがいた時間の方が
色あせた高校生活はアッという間に過ぎ去っていき、いつの間にか、受験生だ。
「この成績じゃあ、ちょっと進学は厳しいな」
三年間
そんな生活が
受験生から
「絶対に
と母親には念を
「おりゃああああ!」
妹はうるさいだけだし。
「おい、妹。もう少しゲームの音量下げてくれよ」
「うう、寒い。はあ、
ふんっ、とクララが鼻息を
〇
大して成績も上がらずに、
「おおおおお!」妹は例に
初めて見る
そして妹よ、雪は食べちゃダメだ。
「寒い、寒い……」
受験生は体調には細心の注意を
なんだ、なんだと窓を開けると「お
なんてこったい。
すぐに上着を羽織ると、クララを探しに外へ出た。
クララはすぐに見つかった。近所の公園で
「クララ、おいで」
クララに近寄ろうとしたとき、
「あっ」
「あ」
声が重なった。
鹿野さんがいた。
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