小説を完成させるために①

みなさんこんにちは。「第一回次世代作家文芸賞への応募」の記事で詳しく書きましたが、長年構想していた物語をようやくひとつの小説として完成させることができました。そこでそのときの経験を、私自身の振り返りという意味を込めて、創作論的な内容に落とし込もうと思います。


せっかくこのような場があり、私のような名もない素人の記事を読んでくださる方もいらっしゃるので、ありがたく、思う存分書かせてもらおうと思います笑。


今回は、きっと多くの人が悩んでいるであろうこのテーマについて考えてみたいと思います。


かくいう私も、物語の構想はありつつも、小説として完成させられないというジレンマに陥っていました。

結末までの道筋は見えている、プロットも大筋はできている。それなのに、どうして完成させられないのか。

※結末を決めなければそこへ向かって物語を進めていけないということは多くの方が指摘していますので、このあたりのことは今回除外させてもらいます。


結論から言ってしまうと、実は最も頭を抱えてしまうのは、物語の中盤だったりするからです笑。冒頭や結末はもちろんですが、中盤。冒頭も結末もわかっているから書けるだろうなんて思っていたら痛い目を見るわけです。実際私がそうでした。


実際、あまり気づけなかったんですよ、中盤のプロットの甘さって。「なんとなく繋げる」意識でいたんだと思います、これが駄目でした。

ですが私は、「物語の創り方5―三幕構成―」で「中間点」の大切さ、重要さを説いますし、自分でもそこへ向かって話を進めていたつもりでした。


甘かったのは「イベント」とそこで生じる「葛藤」の設定です。主人公がいったいどんな状況に陥り、何を克服しなければならないのか。つまり学園ものであれば、学園祭とか修学旅行といった状況の中、どんな困難に陥るのか、ということですね。


ただ学園祭といっても、物語に組み込むためには、しっかり詳細を詰めていかなければなりません。すぐに考えつく限りでも、期間、規模、行事、主人公の役割などなど。そして最も大事なのは、主人公に襲い掛かる困難です。


中間点のプロットで「学園祭で主人公とヒロインがキスをする」としていたとしても、いったいどのような状況のなか、どんな困難を乗り越えてそこへ至ったのかが大事だったわけです。しかも、リアリティある舞台を設定したうえで、です。


今振り返ってみるとあたりまえのことのように思えてしまうのですが、執筆している最中は「わかっている」つもりだったんですね。詰めが甘い箇所を、無意識のうちに見てみないふりをしていたというか……。


まとめてしまうと、「何が起きるかについては考えていたけど、までは十分考えられていなかった」ということです。


でもですよ、実際の執筆に入る前にすべてを考え抜いておく、ということはとてつもなく難しい! 


というところで時間切れになってしまいました笑。このことについては次回の記事で触れたい思います。

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