物語の創り方5~三幕構成④
ようやく書くことができます、ミッドポイント! いったいなぜこれほど時間がかかったのか。というよりも、なぜ最初にミッドポイントの話をしてしまったのか。今となってはもうよくわかりません。とてもありがたいことに、この話を聞きたいと言ってくださっていたフォロワーのみなさん、お待たせしました!
まずは前回の復習です。三幕構成は第一幕(状況設定)、第二幕(葛藤)、第三幕(解決)によって成り立ち、最も長く難しいと言われている第二幕はひたすら葛藤(主人公の前に立ち塞がる障害)を描く! と書きましたね。そして今日話すミッドポイントとは、この第二幕の中心点のことです。
ミッドポイントにはいくつか役割があると思っているのですが、まずそのひとつめが、長い長い第二幕を走り抜けるために設ける「目標」ですね。みなさんがどれくらいの規模の小説を書いているかはわかりませんが、少なくとも三幕構成で描かれるハリウッドの脚本では、第二幕が最も長い(60分)ことは確かです。真ん中によく見える旗でもぶっ立てておかないと、「どこに向かっていけばいいのか」わからなくなり、簡単に方向を見失ってしまうというわけですね。だからみなさんも、発端と結末がはっきりしたならば、ど真ん中に旗を立てると一貫性のある物語が出来上がるかもしれません。ではその旗とは?
もう一つの役割は、「物語の核となる事件」ですね。これが目印の旗となるはずなんです。そのはずなんですが、実はこのミッドポイントについては、はっきりこうだ!と言えるまで、私自身解釈しきれていないんですよ。本を読んでいてもいまひとつはっきりしないというか。そのため「イチの書斎」では、めちゃくちゃわかりやすい例を引用させてもらうことにしました!「シド・フィールドの脚本術」参照です
はい、ズバリ言っちゃいます。ミッドポイントの具体例! タイタニックでは「氷山への激突」、キングコングでは「キングコングに出会う」ですよ! なんかこれを一目見るだけミッドポイントの重要性、わかっちゃいますよね……。
だって氷山に激突しないタイタニック号はただの大型客船ですし、キングコングが発見されなければそいつはキングですらないわけですよ? もう「なんのこっちゃ!?」ですね。まあ例としてはわかりやすいですが。
タイタニックで考えてみましょう。甲板でのあの有名なシーンとかちょっとエッチなあのシーンとか? 実は別になくてもいいんですよ。あくまで演出のひとつですから。でも氷山への激突だけは起きてもらわなくては困ります。氷山にだけはかならず激突してもらわなければならないんです! キングコングにも必ず遭遇してください! なぜなら「物語が後半(結末)へ向かって動き出さないから!」。
この絶対に起きてもらわなければらない出来事。これです。私も書いててはっきりしてきましたよ~? つまりミッドポイントの役割とは、「物語上なくてはならない超重大な事件が起こる場所であり、物語を前半から後半へとつなぐこと!」だったんですね! その事件を目印としてして第二幕を書き進めていけばいいわけですから、作者としても道に迷わずにすみそうですよね。
その物語を物語たらしめているもの、とでもいうのでしょうか。タイタニックにおける「氷山への激突」、キングコングにおける「遭遇」、どちらも、その事件が起きたからこそドラマ(いろんな意味での感動)が生まれたわけですよね?
どうでしょうか。ミッドポイントが見えてきましたかね? 実は私も書きながら自分の頭を整理しています笑 なのでこのエピソードについては、改めて見直し、みなさんから何か意見があれば修正し、より完成に近づけていこうと思っています。まあ、ほかのどのエピソードも同じですが!
でもひとまずは現時点におけるまとめです。
ミッドポイントとは!
「物語上なくてはならない超重大な事件が起こる場所であり、方向性を見失わないための目印でもある。物語を前半(発端)から後半(結末)へと転じさせる『つなぎ』の役割を果たす、中間地点(を設定すること)!」
だめだ。なんだかうまくまとまりません。自分でもあまり納得できません。ですが、人が成長するためには必ずアウトプットしなければならないんです。インプットではダメなんです。アウトプットなんです……。
なので私は、勇気をもって右上の公開ボタンを押します!
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