着想「テーマの解釈をもとに物語を発想しよう」
テーマの解釈が定まったので、物語について考えます。
「たったひとつの望み」とは、「自力で掴み取るものだ」というイメージがこの時すでに私の中にありました。
このイメージを元に、何通りかお話を考えてみるのです。
ここでは没になった物語を供養の意味を込めて紹介します。
1.
戦の時代に生まれた「斬りたいと思ったものを斬れる」という能力を生まれ持った主人公が、戦火に巻き込まれてただ死んでいく人々を見て神様に絶望したので「すべての神を殺す」ことに決める物語です。
人を見殺しにするような神ならいなくていい、人々は神の代わりに自分を信仰すればいい、そうすれば自分は神なんかよりよっぽど民のために尽くすだろうという考え方を持った主人公によって、「神に頼らざる願い」=「自分の力でたったひとつ望みを叶える」ということをさせたかったのですが、戦の時代がうまく書けなかったのと、神様について詳しくないのと、なんだかメッセージが説教くさくなりそうだったので没になりました。
2.宝くじの一等に当選したくありませんか?
日々を土建仕事の日当で凌ぐ冴えない男が、宝くじ売り場のベンチで不思議な少女と出会う物語。「一等の番号、知りたくないですか?」と言う少女に、男は不審がりながらも、少女との対話に興じていく……
「俺は確かに賽を振るが、その目を神に祈るようなことはしない。俺が信じるのは俺だけだ」というセリフを使いたくて思いついたのですが、文字数が8,000字でおさまらなさそうだったので没になりました。あと少女の正体は実は福の神でした、というオチに上手く繋がるところが想像できないというのもありました。
3.天使がなんでも願いを叶えてくれる話
ソラシドの原案です。
なんでも叶えてくれる天使に対して、「願い」ではなく自ら「望み」を叶えようとすることに気が付く物語を書いてはどうかという発想です。
これなら書けそうな気がしたのと、時間がもうあまり残っていなかったこともあって、このお話を書くことに。
書いていて思いましたが、やっぱり知識って大事ですね。知識がないと書けないこともある。知識があるからこそ生まれてくる発想もある。現に、案1なんかはそれで挫折していますし……。
自分の住んでいる近くには立派な図書館もないので、知識といえばどうしてもネットを頼りがちになる。
欲しい情報を知ることのできる環境というか、手段を確立しておくのは重要だなぁということを思う次第です。
いよいよ、ソラシドを書き始めることになります。
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