第30話  引きこもりと睡眠

 俺の横で今小さな寝息をたてながら可愛い寝顔で桜花が眠っている。


俺は緊張でまったく寝れる気がしない...


俺は右手の甲を額に当て考えた

どうしような...絶対寝れる気がしないし...このまま桜花の寝顔を見てるのも悪くないが色々と後から問題になりそうだし...


毛布もってリビングのソファーで寝るか...

という結論に至った俺は物音を立てないように立ち上がろうとした。

その瞬間、寝ているはずの桜花が俺に抱きついてきた。

「なんでぇぇぇぇぇ!」と小さな声が出てしまった


桜花の顔を確認したが寝ているようだった

恐らく寝ぼけているのだろう...


桜花の手を離そうとしたが中々離れてくれない...

無理に離して起こしては行けないと思い俺はもうしばらく待つ事にした。


        およそ30分後


手の拘束が大分緩くなった気がした

そして、ゆっくりと桜花の手の拘束を解いた


物音を立てないように俺はゆっくり部屋を出た


大きくため息を吐きながら階段を降りた

ひとりになり安心したのか眠気がすぐにきた

そのままソファーの上で眠りについた...


「ん……」

俺の体がいつもより少し重く暖かい感覚があり俺は目を覚ました。


違和感がある胸のあたりを見てみると...

春香が俺の上に乗った状態で抱きつきながら小さな寝息をたてて寝ていた


「な...なんで...春香が俺の上で寝てるんだぁぁ!」

俺は春香の肩をゆすった

「おい...春香起きろー!」


「ん...」

春香が目を覚ました

春香は毛布の中に潜っていて顔だけが見える状態だった

そして、春香は眠そうな目で目を擦っていた

「ん...あ...たくちゃん...おはよー」

眠そうな声で挨拶された


俺は毛布をバサッとどけた

「なんで、俺の上で寝てる!」


すると春香は毛布に顔を埋めた

「だって...たくちゃんと今日も一緒に寝れると思ったのに横は桜花にとられちゃうし...で喉が渇いて下に来たらたくちゃんが寝てたから!」


俺は大きくため息をついた

「それって、理由になってないよね...」


春香は人差し指を顎にして考えるそぶりを見せた

「まぁーそうだね!」とすごく笑顔で言われた...


俺はやれやれという表情をした

ここ最近、俺は全然寝れてない気がする...

「わかったから...そろそろどいてくれません?」


この言葉を聞いて春香はぷくーと頬をふくらませた

だが、しっかりと俺の上からどいてくれた。


そういえば、今日は遊園地だったな...

「そういえば、何時から行くんだ?」

春香に質問した


「えーと、今日は10時に出発だね!」

話していると唯華と桜花がリビングに入ってきた


桜花は口を抑えてあくびをしていた

「おはよー春香、琢磨くん」

唯華は桜花の後ろからひょいと頭を出した

「おはよう!琢磨!春香さん!」


その後、俺たちは朝食を済ませて家を出発した。

































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