第25話  引きこもりとお泊まり会

 今日も唯華が家に泊まる事になった。

そして、唯華はもう一度着替えを取りに行くために一度俺の家を出た。


少ししてから春香が家を訪ねて来た。

「あれ?唯華ちゃんはもう帰っちゃったの?」

俺は横に首を振りながら答えた

「いや、今日も泊まるから着替えを取りに行った」

すると、春香はとても嬉しそうに目を輝かせていた

そして俺の肩を両手で掴んできた

「唯華ちゃん泊まるの?じゃあ!私も泊まって良い?」

唯華が泊まる事になっていて春香だけ断るわけにもいかないので了承した

春香は案の定とても嬉しそうにしていた


         30分後


俺と春香は今テレビを見ていた

すると、唯華がトートバッグを持ってリビングに入ってきた。

「お...唯華おかえり」

唯華は笑顔で琢磨の方を向いた

「はい!ただいま!」

横で春香が頬をふくらませていた

「なんか...二人...夫婦みたい...」

俺は春香の言葉に動揺しながら質問を返した

「な...なんで...夫婦なんだよ!」

「だって、なんか唯華ちゃんがこの家に馴染んでるというかずっと一緒に暮らしてるみたいだから...」

すると、春香はぷいっと横に顔を向けた

唯華は顔を赤くし下を向いてその場に立ち尽くしていた。


そして、その気まずい雰囲気の中インターホンが鳴った。

ナイスタイミングと俺は心の中で配達員の人に感謝した。


俺はリビングを出て玄関のドアを開けた。

そこには配達員などおらず、大荷物を抱えた桜花がそこに立っていた。

「おっはよー!琢磨くん!」

と桜花は元気そうに挨拶をした

俺は挨拶より先に今の状況が気になり質問した

「ど...どうしたんだ?桜花その荷物...」

すると、桜花は申し訳なさそうな顔をしていた

「親と喧嘩しちゃって...」

「それで、家でしてきたんだ...」

桜花は目線を下に落とした

「はい...」

俺は自分の頭をかきながら桜花に聞いた

「なんで俺の家なんだ?」

桜花ははっとした顔になった

「そうだ!本当は春香の家に泊めてもらう予定だったんだけど、春香の家に行ったら春香のお母さんが春香は琢磨くんの家に泊まるって言ってたから...」


俺は大きくため息をついて顔を手で押さえた

「まず、一回家に上がれ...」

「ありがとー!」と桜花が家に入った

リビングに桜花と一緒に入ると春香と唯華がきょとんとした顔でこちらを見つめていた。

すると春香がばっと立ち上がり質問した

「なんで桜花がここにいるのー!?」

そして桜花は先程俺に話した内容をもう一度春香と唯華に話した。

「へぇー桜花家でしてきたんだ!」

「うん...そうなんだよー」

と春香と桜花が二人で話していた。

俺は桜花がいるなら俺の家で止まる必要がないと思い春香に提案した。

だが、春香は「たくちゃんの家で泊まる」の一点張りだった。

「でも、そんなに部屋は広くないぞ?しかもベッドや布団も二つしか無いし...」

すると、春香が提案してきた

「じゃあ!二人ずつペアになって寝れば良いんだよ!」

俺は春香の提案にすぐに反論した

「おかしいだろ!俺はソファーで良いから!」

すると、唯華が首を横に振った

「ダメ!琢磨は一緒の部屋で寝るのが決まり!」

いつからそんな決まりが出来たのか...

すると他の二人もうんうんと頷いていた

すると、桜花が話し始めた

「じゃあ!ジャンケンに勝った人が琢磨くんの横で寝るという事でいいかな?」

そして、俺はこのジャンケンに違和感を感じた

「なあ、桜花?」

「ん?どうしたの?」

「なんで、俺の横が負けた人じゃ無くて勝った人なんだ?」

俺のさっきの質問が間違っていたように三人はえ?と言わんばかりの反応をしていた。


「まぁ!琢磨くんが鈍感な事はいつもの事だから置いといて!ジャンケンをしよー!」

先程の俺の話は無かった事にされた...

あまりに理不尽なルールなので俺も提案した

「じゃあ!俺もジャンケンに参加して俺が勝ったら一人でソファーで寝るって事でいいか?」

俺がこの提案をすると全員がやる気を出したと言わんばかりに手に力がこもっていた。

ん?なんでみんなこんなにやる気なんだ?

そして、全員が手を前に出した



「「「「ジャンケン………ポン!」」」」

春香、唯華、桜花がパーを出した。

俺がグーを出していた。

俺は自分の拳を見つめていた

「ま...まじっすか...」

すると、春香が笑顔でこちらを見ていた

「たくちゃんジャンケンよわーい!」

「おい春香人を煽らない...」

そしてそのままジャンケンが続けられた

「「「ジャンケン………ポン」」」

春香、唯華がチョキ桜花がグーを出していた

桜花は嬉しそうに先程まで前に出していた手を上に

上に向けて「やったー!」と喜んでいた


なんで男の横なのに嬉しいんだ?と俺は内心不思議だった。

すると桜花は何故か悔しそうにしている春香と唯華にピースをしていた。

「このー!桜花ー!」

「いいな!桜花さん...」

そして、桜花は嬉しそうに勝ち誇っていた。


そんな事をしていると、お昼の時間になった

そして俺たちは、外食に行く事になった。


























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